反原連スタッフの方による、「再稼働反対!首相官邸前抗議」レポート。
2013年最後のレポートをお届けします。
今年は、「このレポートを読んで勇気づけられた」「このレポートを読んで、官邸前抗議行動にはじめて参加してみた」などの声をいくつも聞きました。
来年もそんな声がたくさん聞かれるように、引き続きレポートを掲載して行きたいと思います。
また、毎週のように携帯から数千字のレポートを送ってくれるライターのEさん、1年間おつかれさまでした!
来年も一緒にがんばりましょうね!(編集担当より)
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今日はいよいよ今年最後の官邸前抗議です。本当にあっという間に一年過ぎていきました。2013年最後の抗議は85回目を数えます。
今日は会社の〆日。なので、大掃除やら何やらで朝からバタバタ!今日は大遅刻になりそうだなぁ~の予想通り、なかなか会社を出られず…。7時近くになってやっと帰社。一刻も早く向かう為に、目の前のバス停からバスに飛び乗り、途中で千代田線に乗り換え、久しぶりに『国会議事堂前駅』で下車しました。わあ~凄い久しぶりだなぁ、ここで降りるの…。
やっと私が到着した時、既に時計の針は19時20分を回っていました。
改札を出て三番出口へ向かう階段を登っていると…聴こえてくるみんなのコール。地下鉄構内に響き渡っています。
着き次第、三番出口のスタッフさんと交代って言われていたので、急いで出て行くと、いつものボランティアスタッフの女性がダウンを着こんで寒そうに立っていました。「お疲れ様です!遅くなってすみません!」と言うと「大丈夫よ~。会社で遅くなる時は無理しなくていいのに~」とニッコリ。
「今日、寒いっすね~」「ホントに寒い!だけど、けっこう人数集まってるのよ!」
見るとグミ坂は、抗議参加者でギッシリと埋まっています。
「ホントだ…凄い!」
「今週は特にまた色々あったしね…。今日は今年最後だし!」
腕章とカンパ袋を受け取り「お疲れ様でした!ちょっと早いけどよいお年を…」と挨拶し、そのまま三番出口前に立ちました。
今日は風が強いなぁ。冷たい風が容赦なく吹いています。
目の前の女性は、両手でプラカードを顔の前に掲げながら、寒そうに肩をすぼめて立っています。
左手の方からは、大きなプラカードを2枚掲げた男性が、元気よくグミ坂を上って来ました。
その後ろからは、ブランドのバッグを持ったお姉さんが『原発はいらない』と書かれたプラカードを胸に掲げて歩いてきます。
男性が1人近づいてきました。カンパしてくださった後、「ありがとうございます!」と言う私に、「少しですみません、今年も一年ありがとう」と頭を下げ、地下鉄入り口へ入って行きました。
自転車隊もいつもと変わらぬ大人数です。この一年、毎週毎週、暑い日も寒い日も、雨の日も…舗道で声をあげる人達を勇気づけるかのように…走り続けてくれました。
子供を連れたママ2人組が地下鉄出口から出て来ました。子供達は自分で作ったと思われる、小さなカラフルなプラカードを首からさげています。1人の女の子のお尻には尻尾が!(笑)抗議の列に加わっても、落ち着かない子供達(^^;ポールをくぐったり跨いだりしながら元気いっぱい!ママ達は、じっとしてなさい!と注意していますが、周りの参加者の方々はニコニコしながらその子達を見ています。
時々強い風が吹いて、銀杏の葉を散らしています。黄色い葉っぱが、くるんくるんと宙に舞っています。
寒くて足踏みしながらコールしているのは、黒っぽいコートを着たお洒落な若い男性。OLさんぽい雰囲気の女の子二人は、鞄からマスクを出してしています。
終了15分前になりました。
若い男の子が急いで列に加わると、寒そう手をこすりながら声をあげ始めました。ポケットに両手を突っ込んで足踏みしながらコールする男性。風が吹くたび、やけくそになって一段と大声になるおじさん。
8時になりました。
いつもの官邸に向けてのダラクさんのスピーチを聴こうと静まり返る参加者の皆さん。
「今週はまた色々すっとぼけたことやってくれたね~」「お前が原発やめるまで、ずっと抗議するからな。絶対やめねえからな!てことで、来年も宜しく!」
おお~!!という歓声と拍手。「そうだ、諦めないからなーっ!」と1人の男性が叫びました。
その後は年末らしい、ちょっとグッとくるカンパタイム…。
「お疲れさまでしたーっ!」と言う私に「一年間、ご苦労様」「来年も頑張ろうな」との暖かい言葉の数々。「また来年も宜しくね…宜しくじゃホントは困るけど…」と笑いながらカンパしてくださる女性。照れくさそうに「よいお年を…」と呟く男の子。ウルウルしながらも、私も笑顔で「よいお年を!」と返しました。
カンパ袋を先頭ブースに持っていき、反原連の皆さんに挨拶をして、ほとんど人のいなくなったグミ坂を下って行くと、四番出口の入り口で、1人の女性が小さなメモ用紙の様な紙を持って立っていました。
「お疲れ様でした」と声をかけると「あ、お疲れ様です…」
よく抗議で見かける方でした。手に持った小さな紙にはアドレスの様なものが書いてあります。
「パブリックコメントのアクセス先が分からないって人がけっこういるって聞いたんで…リンク先書いた紙、作って来たんです…」
その人は抗議終了後、1人ここ四番出口に立ち、帰る参加者の方達に、その紙を配っていたそうです。
「…お疲れ様です。寒かったですよね、風邪引かない様に気をつけて下さいね。」
「はい、ありがとうございます。お疲れ様でした。どうぞよいお年を…」
「よいお年を!」
2013年、最後の官邸前抗議が終わりました。今年もまた色々な事があった一年でした。ホント…これでもかって位、あとからあとから挫けそうになる様な出来事もたくさん起こりました。
それでも…みんな、やめませんでした。毎週毎週、金曜になると、ここへ集まって、反対の声をあげ続けてきました。
『夜のおわりに朝がくる。しかし、夜明け直前の闇は最もくらい』
むのたけじさんの言葉です。
今が、どんなに先の見えない真っ暗な状況でも、必ず朝が来ることを信じて。
来年もまた、宜しくお願い致します!
どうか良い年となります様に…
ああ、1年の締めくくりなんで、もうちょっと気のきいた事を言いたかったのですが…全然ダメですっっ!(>_<)
ということでやっぱり普通に…
2013年、お疲れ様でした~!
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【2013/12/22】年内トドメの大抗議!!!1222 再稼働反対★国会大包囲 レポート(後編)
12月22日(日)に行われた
年内トドメの大抗議!!!1222 再稼働反対★国会大包囲
のレポート、後編です!
前編&映像はこちら
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日比谷野音の集会が終わり、参加者の皆さんは国会包囲&抗議に向かうためにワラワラと座席を立ち、出口へと向かっています。
私は、目の不自由な方のサポートを川口さんから頼まれていたので、急いでそちらへ向かいました。参加者の方々が立ち上がって動き出してる中、その男性は、1人…まだ座席に座っていました。急いで駆け寄り、肩に手をおいて「出口までご案内致します」と言うと、ホッと安心したような表情になって「そうですか…?じゃあ、お願いしようかな」と言って、杖を伸ばし、立ち上がりました。「背中を貸していただければ大丈夫ですよ、はい、すみません、これで大丈夫です」その人は、片手を私の肩甲骨の辺りに触れ、一緒に歩き出します。
2~3歩歩き出した時、ハッとしました。(あ、ヤベ…カンパ袋をいったん持ってかなきゃイカンのだったわ…)集会が終わったら、カンパ袋を集めるからすぐ集まる様に言われていたのです。(イケね…どうすっかな…)と思っていたら、あ!凄いの持ってんだった、私!シーバー!!(^^;
恐る恐るマイクのスイッチを押し、小声で「○○です。え~と…目の不自由な方をご案内していますので、ちょっと遅れます」と喋ると「はい!了解しました。気をつけて~」とすぐさま返答がっっ!まっマジかっ!すげー!会話しとるでないかい!
(原始人1名発見しました)
思わず「すげー、ちゃんと聴こえてんだ…」と呟くと、男性は笑いながら「すいません、ありがとう」。
「あ!いえいえ、すいません、全然大丈夫ですよ!」
と言うと、ニコニコしながら…
「いやぁ、お天気も大丈夫そうだし、どうしても行きたくて来ちゃったんですよ。まあ…行っちゃえば、後の諸々は何とかなるかなって思ってね(笑)」
「いつも…金曜に抗議にいらっしゃってますよね?」
「はい、行ってます。一昨日は休んでしまいましたが…。雨が心配だったのでね。雨だとちょっとねぇ、色々大変なので…」
「今日は晴れて良かったですよねぇ。寒いけど(笑)」
「そうですね、寒いですよね~。今日はどうですか?たくさん集まってましたか?」
「集まってました!野音、満員御礼でしたよ!」
「そうですか!そりゃあ、良かった!」
(ニコニコと嬉しそう…)
人が多くて野音出るのも一苦労。やっと出口までたどりつきました。
「出口着きました~。このまま公園出ますか?」
「はい、この後の国会包囲も参加したいので、議事堂へ続く大通りまで連れて行ってもらえますか?」
「了解です!」
野音を出て、日比谷図書館の横を抜け、大通りへと向かいます。
「わたしはね、金曜日はたいてい国会前の方へ行ってるんです。色々な方の話が聴けて、とても面白い。」
「あ、そうですね。国会前は色んな人がスピーチしてますもんね。官邸前、国会前、ファミリーエリア…それぞれ違っててオモロイですよね」
「はい、そうなんです」
国会議事堂へと続く大通りまで出てきました。野音に参加してた方々がぞろぞろと国会へ向かって歩いています。
「大通りに出ましたけど…大丈夫ですか?」
「はい!もう、ホントに…ここまで出れば、あとは分かりますので平気です。ありがとうございました。」
「お気をつけて…。また、国会の方で!」
「はい、向こうで会いましょう」
男性は国会へ続く舗道をゆっくりと歩いていきました。
急いで集合場所へ戻り、食べかけの昼食をほお張った後、外に出ると、反原連のスタッフさんが受付のテーブルやら大荷物を持ってヨロヨロと歩いて来ます。手伝う手伝う!と駆け寄り、テーブルを持って一緒に野音の裏まで歩いて行きました。歩いてる間にも、シーバーから聞こえてくる会話に注意を払う彼女。ホントに反原連の人達は神経張りっぱなしです…。
ちょっと小休止した後、国会議事堂の方へ向かいました。既に包囲は成功し、抗議が始まっている模様。経産省脇のいつもの坂を登って行くと、怒涛の猛コールが聴こえてきます。
「すっげーな…なんか盛り上がってる…!」
こちらには若者もたくさん集まっています。野音の集会には出ないで、国会包囲から参加する人もたくさんいるのです。官邸前、国会前、ファミリーエリアと、いつもの3ヶ所で大抗議中な永田町。日も暮れてきて、ますます寒々としてきたにもかかわらず、ガンガン盛り上がってる永田町(^^;
私は国会前から桜田門へ通じる舗道のスタッフを頼まれていたのでそっちへ向かいます。たくさんの人達が、日も暮れてきた寒空の下…原発無くせ!と叫んでいます。
白いクマさんのぬいぐるみを抱えた小さな女の子がママと来ていました。ママは女の子の手を握りながら、真剣な表情でスピーチを聞いています。
車椅子の男性と、そのご家族らしき人達がぞろぞろと歩いてきました。一家総出の原発抗議という感じ!車椅子の男性はニコニコしながらコールにあわせてプラカードを振っています。
ヒョウ柄のスカートをはいた女性が歩いてきます。その後ろには鮮やかなピンクのマフラーを巻いた女性。と、思ったら、次は真っ黄色のスパッツをはいた細身の女性がスタスタ歩いてきて列に加わりました。(…みんなオシャレやなあ)
赤いフードかぶった若い男の子は寒そうに肩をすぼめながらも一生懸命声を張り上げています。ベビーカーの夫婦もたくさん来ています。
自転車隊、バイク隊、そして『原発いらない』と書かれたプラカードを貼った乗用車も走っています。
長丁場だし、寒いので、途中で帰る方々、途中から参加する方々もたくさんいらっしゃいます。みんなとにかく…少しでも頭数になろうと、何とか時間を作って来ているのでしょう…。
抗議の列の端に立っている男の子は、人が出入りする度にポールをあげてくれています。そんな男の子に、ありがとうと言ってお辞儀をする方々。みんながみんな、自然に支えあいながらの抗議です。
シーバーから『参加者の方々が帰り始めました』の話が聴こえてきました。このエリアにはスタッフさんが私も入れて4人。…十分足りてる様子。財務省交差点のスタッフが足りなさそうなので、他の3人のスタッフさんに声をかけ、私は交差点の方へ移動しました。
反原連のスタッフさんからトラメガを渡されたので、それを使い、いつものように「お疲れ様でした~」と皆さんを見送り始めます。すると、斜め前のゲリラカフェにいたドラム隊のお一人が、スタスタと私の近くに歩いてきて鉄琴を奏で始めました。その音色の優しいこと…。寒々とした暗い場所にポッと灯りが灯った様です。その音色に包まれるような心持ちで、「寒い中、お疲れさまでしたー」と言ってると、一人の女性が近づいてきて「あなたが一番寒そう」と言い、フェアトレードのチョコレートを一枚手渡してくれました…(T^T)
年内トドメの大抗議も、無事、終了しました。
あるお寺の掲示板に書かれてあった言葉です。『これからどうすればいいか?など、誰も教えてはくれない。しかし、自分が前を向いて歩き出した時には、背後をしっかりと守っていてくれる沢山の力があることを信じよう』
…本当にそんな力を実感した1日でした。私達は決して、一人ぼっちで闘っているわけじゃないんだよね。
昼間からの長丁場、そして寒い中、皆さんホントにホントにお疲れ様でした!!
反原連の皆さん、本当にお疲れ様でした!
(シーバー、もうバッチリだぜいっ!)
【2013/12/22】年内トドメの大抗議!!!1222 再稼働反対★国会大包囲 レポート(前編)
今回は、12月22日(日)に行われた
年内トドメの大抗議!!!1222 再稼働反対★国会大包囲
のレポートです!
そして2013年のラストは、12月27日(金)!
詳細は下記をご覧下さい。
2013年ラスト!再稼働反対!首相官邸前抗議
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】
いつも日曜に大抗議があると、金曜日の官邸前抗議はファミリーエリアだけに絞ってお休みするのですが、20日の金曜は官邸前エリアも実施。ファミリーエリアと官邸前エリアの二ヶ所での抗議でした。この日はなんと東京で初雪!初雪というか…雹やら雷やらのハチャメチャな天気…。仕事しながら「おいおい頼むよ~」と何度も窓の外を見ていましたが、6時前にはあがり、雨上がりの極寒の中…金曜官邸前抗議が行われました。
そして、中一日あけての日曜日。『年内トドメの大抗議!!!1222 再稼働反対★国会大包囲』です!
空は青…本当に、見事なまでの青空です。
天気はバッチリだな~と外に出たら…寒ーっっっ!風は強いし、またこの風が冷たい冷たい…。も~う、腹巻き&タイツ&レッグウォーマー&ネックウォーマー&マフラー&手袋etc…と、超完全防寒で向かいました~(>_<)
(…う、動きづらい)
日比谷公園へ着くと、集会が開かれる日比谷野音の周りは既にたくさんの人だかりです。晴れてて陽射しもあるのに、今日はホント寒いな…。何だか風も強くなってきました。
集合場所に行き、当日スタッフの皆さんと今日1日の流れを確認し、さぁて出動です!
毎回…なんですが、こういった大行動が行われる際は、一日の流れをまとめたタイムテーブルがスタッフ全員に配られます。スタッフ一人一人の時間ごとの動きが事細かに記してある一覧表です。この振り分け表を作成するだけだって、相当大変。反原連の皆さんは、何日も…いや、何ヶ月も前からミーティングを繰り返し、シュミレーションをし、当日なんとかトラブルなくスムーズに流れるよう…力を尽くしてくれているのです。
ま、それでも当日になれば想定外の事が色々起こるわけでして…(涙)
さて。今回、私、初めてシーバーなるものを持たされました…。シーバーって、あたしゃ初めて見ましたよ。あれですよ、刑事とかが良くつけてる、片耳イヤホンと小型マイクの、アレです。喋るとシーバー持ってる人、全員に聴こえるってスゲー不思議なヤツですよ。(いつの時代の人だ)
も~お、シーバー持たされた事で…いっぱいいっぱいなわたし。スイッチ入れて、イヤホンを片耳にぶっ込むと、既に反原連の人達が 《今どこどこがこういう状況》《どこどこに1人来て下さい》《こちらそろそろ開門しますよ》 とビシバシ会話中。慣れないもんだから、それ聴いてるだけで何だか【会話酔い】状態…。同じくシーバーを持ったスタッフのかなちゃんと
「みんな…すごい喋ってるね…」
「うん…聴いてるだけでクラクラしてくるね…」
と、頼りない会話をしながら、野音へと入って行きました。
野音は、開場時間前から人が増えすぎた為、早めに開門。続々と入場してくる人々…。年末の何かと忙しい時期、そして三連休の中日にもかかわらず、とにかくたくさんの人・人・人…。2年以上経ったって、人々の思いは変わらないのです。だって、何も終わってはいないんだもの…。
しっかし寒いな~。日陰なんて芯から冷えてくるよ~。野音のベンチはひんやり冷たくて…皆さん、チラシやショールをお尻の下に敷いて座っています。
集会開始時間までの間、私達スタッフは、カンパ袋をさげながら、誘導や当日プログラムの配布をしていました。皆さん、寒そう…。じっと座っているとシンシンと冷えてきます。野音は年配の方々が大半を占めているものの、若い人や小さな子供連れの人達もけっこういます。
「当日プログラムをお配りしてま~す」
と言いながら客席の間を歩き回っていると
「カンパしていいですか?」
と言って、カンパしてくださる方がたくさんいらっしゃいました。1人のご婦人が
「カンパカンパ!」
と呼んでるので行くと、
「ちょっとアナタ!あのね!もっと遠慮しないで、袋頭の上にあげて『カンパして下さぁぁぁ~いっっ!!』って叫ばなきゃダメよ!」
と(笑)
「ええ~照れくさいな~」
とアホな事言ってると、スタッフの川口さんが
「目の不自由な方を連れてくるから席を確保しといて」
と走って来ました。
「了解」
ってんで、出来れば端っこの方がいいよなぁ…と周りを見渡しても、端の席はみんな埋まっています。ふと見ると、端から2個目の席が空いている列が…。近づいて行き、端に座っている女性に
「すみません…あの、目の不自由な方がいらっしゃるんですが…座席を詰めていただいても構いませんか…?」
と聞くと、
「あ、はい、大丈夫ですよ~」
と、快くサッと詰めてくださいます。
「ありがとうございます~!」
とお礼を言って見上げると、川口さんの肩に手をかけながら、その方がゆっくりゆっくり降りてきました。あれ…?あの人…いつも金曜抗議に来てる方だ…。そうです…この方、お一人でほぼ毎週、抗議に参加しておられるのです。今日も参加されるんだなぁ…と、ちょっと胸がいっぱいになりながら、その方を座席へと誘導しました。
さて!座席は満席。後ろには立ち見の方々がズラリと並んでいます。さてさて、日比谷野音での集会が始まりました!
私達スタッフはいったん客席の端に寄って待機。ミサオ・レッドウルフさんの挨拶から始まります。
「秘密保護法の影でコソコソと原発再稼働を狙って…」
そうなのです、今、秘密保護法が表立って旬な感じですが、その裏では着々と再稼働への動きが目論まれているのです。ミサオさんのスピーチを真剣な眼差しで聴く参加者の方々。その間にも、遅れてきた方々が続々と入場してきます。
今日のスピーチは、木内みどりさん、水野誠一さん、鎌田慧さん。それぞれの方の、説得力ある力強いスピーチに、会場の熱は次第に高まっていきます。水野さんが言っておられました。
「一千万人の原発反対の署名が集まろうとしていますが、みなさん…いいですか、一千万人の十倍の無関心がいるんですよ。」
・・・この言葉、ズッシリきました。ホントに、これ、大問題ですよね。私だって、もともと、政治やなんかには、それほど関心がありませんでした。社会問題に全く無関心だったわけではありませんが(選挙にも行ってたし)、でも、実際、ここまで深く立ち入ることになろうとは…思ってもみませんでした。3.11の震災をきっかけに、もう、黙っていてはいけないって思ったんですよ。人任せも駄目。何かが起きてからワーワー騒ぐんじゃ遅いって…。やるしかなかったんです、それしか、道がなかったと言ってもいい。水野さんはスピーチの最後にこう仰っていました。
「明日も明後日も、一人でも無関心な人達に伝えて…無関心の罪を無くしていこうではありませんか。一億人の原発反対者を作りましょう」
・・・ホントに、がんばらなきゃ。
と、会場が盛り上がっている間にも、右耳にぶっこんであるイヤホンでは、あっちがこうなってます、こっちでこうなってます、と、飛び交う会話…。日比谷で集会が行われてる間にも、永田町の方では国会包囲&抗議に向けての準備が同時進行で進められています。
と、カンパの時間がちょっと早まりますとの会話が聞こえてきました。
「カンパ隊の○○さんと○○さん、聞こえてますか?」
…うおっ、あたしじゃん!へ、へへ返事せんと! あたふたしながら小型マイクを取り、ボタンを押しながら
「○○です、了解しましたー」
と言って…みた…けど…。聞こえてんのかな…??(ドキドキ)← はじめてのおつかい状態
会場では、鎌田慧さんのスピーチが始まりました。一見、穏やかな鎌田さんですが、スピーチはものすごくパワフル。
「彼らは亡国政府でしかない!福島の子供達の苦しみわかりますか?この人でなし!人を殺して儲かっていいのか。まっぴらごめんだ!秘密保護法にだって絶対従わない!」
会場から沸き立つ拍手。みんな、
「そうだー!!!」。
野音での集会では、ATSさん、福井からSing J Royさん、そしてECDさんと、ミュージシャンの方々のアジテーションも!
ラッパーアツシさんのコールに、慣れないながらも大声で叫ぶ参加者のみなさん。福井から来てくださったSing J Royさんは、大飯原発のことに触れながらも、福井の素晴らしさを力強く語ってくれます。
冷たい風が吹いてきました。司会者の方が、参加者さんを気遣います。
「皆さん、寒いですね!伸びでもしましょうか!ねっ、寒いと身体固まっちゃいますからね!はい、グーッと!背伸びしましょう!はい、グーッ…」
そして最後はECDさんの登場です。ECDさんの第一声が良かった。
「皆さん、こんにちは。ECDといいます。53歳でラッパーやってます。」
ドッと沸く会場!年配の方が多く、誰この人?的な顔をしていた方々の表情が、一気にパアッと明るくなります。自分は1ヶ月に二回位の割合で、金曜に官邸前抗議に参加している。毎週毎週、金曜に官邸前で抗議が行われているという事は、原発に反対しているということを毎週毎週、政府に分からせてるということ。これはとても重要だと思う…ECDさんの話を食い入るように聴く参加者の方々。そうだよ、その通りだよ。毎週毎週分からせてんだよ。全然、許してないから、反対だからって事を示してるんだよね。金曜官邸前抗議、恒例になってきたせいか、軽々しくとらえる人もいるけど、あの場がずっと続けられているということの重さ…再認識した方がいい。参加者が途絶えないことの重さ…考えた方がいい。
最後にECDさんはいつもの「言うこと言うこと言うこときかせる番だ、俺たちが!」のラップを披露。更に熱くなる会場…!
こうして寒い寒い日比谷野音での集会は皆さんの熱い熱気に包まれて終わりました~。
でも…やっぱ寒ーいっっ!!(こんなに着てんのに…)
後編はこちらからどうぞ!
※当日の様子は、IWJのアーカイブでも見ることができます。
【2013/12/13】東京・官邸前
12月13日「再稼働反対!首相官邸前抗議!」の臨場感あふれるレポートです!
「原発のこと、気になってる、抗議アクションも行ってみたいけど、ちょっと抵抗が、、、」という方、ぜひ読んで、そして気軽に足を運んでくださいね!
次回抗議:1220 再稼働反対!首相官邸前抗議!
年内トドメの大抗議!!!1222 再稼働反対★国会大包囲もあります!
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会社の男子が眠気覚ましに買ったブラック缶コーヒーを「塩昆布の味がした」と言ってました。ブラック缶コーヒーって塩昆布の味がするのか???…食の世界は奥が深いのぅ…(-_-)
怒涛の先週の疲れが取れないまま、追われるようにやってきた金曜日。なんだかもうアナタ、今日が何曜日で何がなんやら良く分からない感じっすよ…。あははあはは(笑うしかない)
今日は昼間から強風吹き荒れ、会社のある勝どきは海が近いため海風と相まって、まあ~ゴーゴーガーガー荒れ狂っておりやした。「こりゃ、今晩冷えそうだな~」の心配通り、寒い寒い金曜官邸前抗議となりました。
経産省前の坂を上がっていると、目の前にニット帽をかぶってリュックを背負ったおじさんが歩いていました。リュックには『さようなら原発』と書かれたお手数のカードがぶら下がっています。歩きながらリュックからゴソゴソ取り出したのはパン!パンをかじりながらゆっくりゆっくり坂道を上がって行きます。
今日は四番出口でのスタッフを頼まれていたので、そのまま官邸前エリアへ。寒風吹きすさぶ中、たくさんの人達が声をあげています。
地下鉄四番出口付近にいつもいらっしゃる笛のお爺さん。毎回、コールがはじまると笛をピーピー元気に鳴らします。今日見ると、なんとっ!スタンドマイクを用意してきてるじゃありませんか!(^^;塀に腰かけてスタンドマイクに向けてピーピー笛を鳴らすお爺さん。…いや凄い(笑)
今日はホントに寒い!風も強いし…冬だな~って痛感させられます。
目の前に二人、コートを着た会社員ぽい女性が立っています。慣れない雰囲気で立ってる二人。コールが始まると、小さな声でぼそぼそと声を出しています。初参加者さんかなぁ…。
スッと四番出口から出てきた男の人。めっちゃ個性的な服着てるわ…でも似合っとる…着こなしとるなぁ。てか、あれ…?この人どっかで見た様な………あ!ピエロの人だ!!そうです、クラウンアーミーさんの1人でした!
小さな女の子を二人連れたママがやって来ました。女の子の1人は背中に真っ赤なランドセルをしょっています。地下鉄出口を出たところでちょっと周りを見渡し、グミ坂を下って行きました。ファミリーエリアに行くのかな?女の子は真っ赤なランドセルをゆらゆら揺らしながら歩いて行きました。
目の前のあの女性お二人。近くに立っていた方からみかんを貰った模様(笑)。二人で半分こして食べ始めました。…うっ、うまそ~(くだもの大好物)この時期はビタミン大事だよねぇ~
大学生ぽい男の子が「カンパします!」と近づいて来ました。お財布を開けて「あれ…五百円玉があったはずなのに…」と。(^^;「いやいや、お気持ちで十分ですよ」と言うと「いや、そういうワケには…あ、百円玉が五枚ある」男の子はお財布から百円を五枚取り出すと「お疲れ様です」と、ペコリとお辞儀をし、カンパしてくれました。
しっかし、寒いっ!…ううっ、この野郎…じわじわくるぜ…
すると、あの目の前の女性二人組が駆け寄って来ました。「あの…ご苦労様です、カンパします」小さな声でそう言い、照れた様な笑みを浮かべてカンパし、またもとの位置に小走りに戻って行きました。ありがとうございます!
スーツ姿のサラリーマンが二人やって来ました。1人は初めてな様子。ちょっとびっくりした様な顔で辺りを見渡しています。もう1人の男性が「おい、国会の方もやってんだよ。そっちも行くぞ!」と言い、二人は揃ってグミ坂を下って行きました。
ホントに毎回、初参加者さんがいるんだよなぁ…、スゴいよね。本当にこの場は、原発抗議の灯台の様な気がする。
若い女の子がおずおずとした感じで近づいてきました。
「すみません…あの…この場所以外で抗議してる場所も…あるんでしょうか…」
「あ、向こう側の国会議事堂正面でも同じようにやってますよ。ファミリーエリアとかもありますし!」
「あ…そうなんですか。これ…何処でも、好きな場所に入ってかまわないんでしょうか…」
「はい、もちろん!どこでも好きな所にヒョイって入っちゃってかまわないですよ」
「時間も自由で…」
「ええ、6時~8時でやってますので、好きな時に来て、好きな時に帰って大丈夫ですよ~」
「はい…」
「初めていらしたんですか?」
「はい」
「おお~!ありがとうございます!何処から…?」
「あ…私は都内なんで近いんです」
「ご苦労様です~」
「ずっと参加したいとは思ってたんですけど…なかなか…タイミングが…」
「そうですよね、皆さんお仕事やら何やら忙しいですしね」
「いえ…あの、それより…来る勇気がなくて…」
金曜官邸前抗議の事はずっと前から知っていて、参加したい、参加しなきゃ…と思ってはいたものの、なかなか来る勇気がなかったそうです。
「何が…ってワケではないんですが…何か…」
「いや、分かりますよ。そういう人たち、いっぱいいると思いますよ。そりゃそうですよ~、こんなの…震災前はなかった光景ですからね。分からないですよね、不安ですよ(笑)」
「そうなんです…」
「どんな感じなのか想像もつかないですし…」
「はい…行ったら、どうやって抗議したらいいんだろう…とか、色々考えちゃって…」
「イメージわかないですよね」
「そうなんです…ちょっと怖くて…」
「よくぞ来てくれました(笑)」
「はい、今日こそは…って思って…(笑)」
そして、彼女はぽつりと
「私…生まれが福島なんです…だから…」
寒さと冷たい風のせいでしょうか…。彼女はちょっと潤んだような目をして、
「前の方…行ってみます」
と言い、
「ありがとうございました…」
とお辞儀をすると、声をあげている参加者の方々を見ながら、ゆっくりゆっくりグミ坂を登って行きました。
ずっとずっと来たいと思っていてくれて、気にしてくれてて…ありがとう。その思い、きっと、ちゃんとこの場所に届いていたと思うよ…だから、今日来れたんだよね。彼女の後ろ姿を見ながら、ふと、そんなことを思いました。
てか…
寒ーいっっっ!!!はらみるが…(※鼻水が)
そういえば今日、なんとフィンランド公認財団のサンタクロースが来ていたらしいです!私は会えなかったけどー
そうですね、もうすぐクリスマスですね。
もし、本当にサンタクロースがいるなら…
何をお願いしたかなぁ…
『サンタクロースっているんでしょうか?』という、とても素敵な本があります。有名な本なので知ってる方も多いでしょう。その中の一節にこんな言葉があります。
〈目に見えない世界を覆い隠しているまくは、どんな力のつよい人にも、いいえ、世界じゅうの力もちがよってたかっても、ひきさくことはできません。
ただ、信頼と想像力と詩と愛とロマンスだけが、そのカーテンをいっときひきのけて、まくのむこうの、たとえようもなくうつくしく、かがやかしいものを、みせてくれるのです。〉
きっときっと私たちも、そのカーテンの向こうの素晴らしい世界を見ることが出来る。だって、愛と信頼を持って、ずっとやってきたんだもの!
大丈夫!
デヘッ!
来週はトドメの大包囲の前ですがキンカンやりまっせ~!官邸前エリアとファミリーエリアの二ヵ所です~
てことで…また、来週~!