【2014/5/16】東京・官邸前・102回目

102回目です!5月も毎週金曜日開催。
次回は5月23日(金)です!
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=4142
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さらに6月1日(日)は、官邸・国会前☆大抗議もあります。
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以下は、スタッフの方からの第102回目のレポート。
行ってみようかな?と思った方はどうぞお気軽に、5分でもいいのでのぞいてみてください!
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先週101回目の抗議は、残業大遅刻でレポートできず、今日もまたまた大遅刻っ!!あ~、もう~っ。
グミ坂エリアのスタッフを頼まれていたので、焦る焦る!日比谷線から千代田線に乗り換え、『国会議事堂前駅』を目指します。駅に着いて電車から飛び出し、ホームを抜けていくと…あり?この階段を登るんだよ…な…?駅構内は改装工事中。確かこっちだよな~と、カンに頼ってガシガシ階段を登り通路に出ると…
え、ここはどこ?私は誰??
うおーい!マジかよ、ここで迷うか私?わーん!!(泣)
人間、急いでる時に限ってコレですよね。みなさん、焦ってはいけません。落ち着いて落ち着いて…
ぐるぐる回って、やっとこ出口の標識を見つけました!うえ~良かった~。つーか、早く行かないと!7時過ぎてるよー!
出口階段に向かって行くと、聴こえてきました!みんなのコール!今日も、地下鉄構内に響き渡っています。何となくホッとし、ちょっとニヤッとしながら急げ急げと駅の階段を駆け上がるように登って行くと(※5段目あたりで力尽きました)、二人の小さな子供を連れたママが、荷物を抱え子供たちの手を引きながら階段を登っています。小さな女の子が聞こえてくるコールに「なーにー?あの声ー?」。ママは優しく「原発やめましょうってみんなで言ってるのよ」。男の子の方が後ろを振り返り、私と目があうとニッと笑顔。私も負けじとニッ!
階段を上がり、やっとグミ坂に到着しました。外に出たとたん、みんなのコールが風に乗ってグワ~ッと押し寄せてきます!何か今日、勢いスゴくないか??コールの声が激しく響いています。何となく、人数もいつもより多い気が…。
時間は7時15分を過ぎています。怒涛の様なコールが沸き起こるグミ坂を下り、4番出口まで行くと、スタッフのKさんが誘導棒を持って立っていました。「遅くなってスミマセン!」と駆け寄り、カンパ袋とリーフレットの束を受け取ると、「今日はこのままここでフライヤー折ってリーフレットに挟む作業するわ~」とKさん。
どーでもいい話ですが…Kさんは先週から地下足袋で官邸前に来ています…。『じかたび』ですよ、みなさん。そうです、爪先が二つになってる黒いアレです。意味はないそうです。先週なんか、地下足袋の写真撮られてましたよ。いや、足だけ撮られてたんですよ。「これ、動きやすくてチョーいいのよー」と、誇らしげに言ってました。(忍者かよ…)
地下足袋Kさんは、私の隣で地べたにしゃがみ込み、フライヤーを折ってはリーフレットに挟む作業を始めました。
「今日、なんか盛り上がってませんか?」
「うん、人も多いし勢いあるんだよね」
「やっぱり…」
「もう、怒り心頭なんだよ、みんなー」
私の斜め前のおじさんは、むちゃくちゃ大声で、叫ぶようにコールしています。
そんなみんなの怒りが形になったかの様に、今日のグミ坂はスゴい強風!だいたい、ここはいつも風が強いけど、今日はまた格別に強い風が吹き荒れています。と、突風の様にブォーッと、もう立っているのもキツいようなスゴいのが吹いてきました!
思わず「わーっ!」と叫ぶと、隣で同時に「キャーッ!!」という雄叫びが…。
見ると、地下足袋Kさんの折っていたフライヤーやらリーフレットやらが風に巻き上げられ、車道に飛ばされているじゃありませんか!
うわーっと言いながら飛ばされてくフライヤーをへっぴり腰で追う地下足袋…。(じかたびじかたびうるさくてすみません)
すると…
警備に立っていた警官が走って駆け寄り、じかたびさんを「危ないから」と手で制すと、風で飛ばされるフライヤーを走って追っかけ、車道の真ん中で拾いはじめてくれたのです。追っかけるフライヤーは 更に風に巻き上げられ、飛ばされて行きます。時々、車も走って来ます。警官は車に注意しながら車道を走り回り、1枚残らず拾い集め…持ってきてくれました。
「すみません、ありがとうございます…」と言う私達に、その人は笑顔で黙ってフライヤーを手渡し、何事もなかった様に元の警備の位置に戻りました。
官邸に向けての抗議のスピーチが始まりました。みんな、怒ってます。怒りで声が震えています。「原発はいらないのです!!」のスピーチの声に「そうだ!いらねえぇぇぇ!!!」とグミ坂に並ぶ人たちが叫びます。
小綺麗な格好をしたOLさんぽい女の子が、微笑みを浮かべつつ、真剣な表情でプラカードを胸に掲げながら歩いてきました。そして、そのまま地下鉄乗り場へと降りていきました。
と、また凄い強風がっ…!
「うわっ、またきたーっ!もう、何なのこれーっ!」と、なびくカンパ袋を押さえながら、はっ!またフライヤーが飛ばされる!と、隣を見ると…
じかたびさんが行き倒れてました
いや、正解に言うとですね、飛ばされない様にフライヤーの上に体ごと覆いかぶさってるって話なんですがね。どう見ても行き倒れてるようにしか見えないというか……
思わず、ブホッと吹き出し、ゲラゲラ笑うわたし(←酷い)
「わはは!行き倒れてるみたい!ギャハハハ!」
「も~、何なの今日の風!絶対、アベの呪いだよ~!」
それからは強風が吹くたび、じかたびさんは行き倒れ、私はゲラゲラ笑ってました…。
7時45分になりました。
最終コールに合わせて、うんうんと頷きながら、お洒落なご婦人が一人で歩いてきます。時折、片手で軽く拳もあげています。
目の前の中年のご夫婦は、どうやら初めて来た様子。じかたびさんから貰ったリーフレットを物凄く真剣に読んでいます。そして読み終わると二人で何か話し、再びじかたびさんの所へ近づいて来ると「あの、これって…もう少し頂けますか?ちょっと色んな人に配りたいので…」と言い、何部か束を受け取ると、大切そうにカバンの中にしまいました。
それとは反対側の塀の隅にずっと立っていた背広姿の男性は、突然、意を決したかの様な勢いで近づいて来ると、照れくさそうにカンパ袋にお金を入れて下さり、また、さっさと元の位置に戻っていかれました。
終了5分前です。
地下鉄出口から、腕時計を見ながら女の子が駆け上がってきました。女の子はサッとすぐ近くの抗議の列に加わると、最後のコールに声をあげ始めました。
抗議終了の頃には風も落ち着き、じかたびさんも行き倒れることなく…抗議は終了しました。
フライヤーやらカンパやらでバタバタしていると、あの、一人で丸い太鼓の様なモノを叩きながらお経を唱えてるお婆さんがグミ坂を上がって来ました。私達がワイワイやっている近くで止まると、目の前に見える国会議事堂の建物に向かって三回ほど頭を下げながらいつものお経の様なモノを唱えると、一礼をして静かに地下鉄乗り場へと降りていきました。いつもそうして帰られていたんだなあ…と思ってから、あっ!と気が付きました。あの、お婆さんがいつも立っている場所…。人気のない窪地。あの場所から国会議事堂の建物が良く見えるわ。そうか、国会に向かって鳴らしていたんだ…そうなんだ…。今さらですが(遅い!)、ハッとさせられました。
参加者の方々もほとんど帰られて、私達は荷物を担いで正面ブースに向かいました。いつもの様にみんなで機材などの後片付けをしていると、カバンを持ったガタイのいい背広姿の男性が急ぎ足で近づいて来て、近くにいたスタッフさんに「すいません、終わっちゃったんですか…?」と聞いてきました。
スタッフさんが「あ、はい!」と答えると
「いつも抗議って何時までやってるんですか?」
「18時から20時までなんですよ~」
「ああ~そっかあ…いや、仕事が遅くなっちゃって、抜けられなかったんですよ!……くっそぅー…。」
急いで駆けつけたのでしょう、軽く息が切れています。男性は頭をかきながら、酷くガッカリした苦笑いを浮かべ、本当に悔しそうな顔で帰って行きました。そこにいたスタッフさん達が「お疲れ様でした!ありがとうございました…」と、その人の背中に向かって、労うように声をかけました。
『すべての日が、それぞれの贈り物を持っている。(マルティアリス)』
いつも金曜日には、目には見えないたくさんの贈り物をもらってる様な気がします。
ありがとう。
また来週~!
(じかたび買うかな…)
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【2014/05/02】東京・官邸前:100回目を迎えました。

首相官邸前抗議が、とうとう100回目を迎えました。
5月も毎週金曜日開催。
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さらに6月1日(日)は、官邸・国会前☆大抗議もあります。
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以下は、スタッフの方からの第100回目のレポートです!
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5月です。
地面から、木々から、あたらしい命がクククイッと頭をのぞかせ始めました。4月がホワンと柔らかいピンク色なら、5月はピンッと元気な緑色かなぁ。
そんな5月最初の金曜日。首相官邸前抗議は、遂に100回目を迎えました。いや、迎えてしまいました…。
何とも複雑な気持ち…。
100回です、皆さん。
何となく…ただただ、100という数字の重みを胸に抱きかかえ、永田町へと向かいました。
今日の昼間は夏を思わせる様な強い陽射しのよいお天気!日が暮れてもさほど気温は下がらず、むしろちょっとジメッとした感じ…。
100回かあ…100回ねぇ…と、ブツブツ心の中で繰り返しながら到着すると、あれ?何だかいつもより人数も多く、空気もワイワイと活気づいてる感じじゃね!?
国会前にも官邸前にも、続々と人が集まってきています。
スタッフの男の子に「今日、いつもより出足いいんじゃない?」と聞くと「やっぱ100回目ってんで、初めて来たって人も多いみたいだよ。さっきスピーチした高校生のグループも『100回なので初めて参加してみました!』って言ってた。」と。
「何か、今日は雰囲気も盛り上がってる感じだね!」
「うん、いい感じだよ」
100回だから初めて来てみた。100回だから、久しぶりに参加した。…これってさ、この金曜抗議の場が、良い意味で、もう『定着』してるって事ですよ、皆さん。
うまく言えないけど…なんつうか、みんなの意識の中に、普通に存在してるというか…。すごい事ですよ、よく考えたら…。
「100回だって言うからさ、久しぶりに来てみたんだよ。ここが続いててくれて嬉しいよ。」
と、ニコニコ言うおじさん。
二時間近くかけて来たという女性は
「この場を用意してくれてる方々、参加して繋いでくれてる方々に本当に感謝よ…」
そうなんだよね。一人一人が繋いで来たんだよなぁ。
財務省交差点から国会前エリアへ向かう舗道には、いつもより長く…塀にはズラリと参加者の方々が座っています。
あ、そっか、ここにこうして腰掛けると、ほら…目の前が国会議事堂なんだな。みんな、塀に腰掛け、目の前に建つ国会議事堂をじっと見ています。
金髪モヒカンで、上着にジャラジャラ色んなものを付けてる、厳つい顔をした男性が国会前ステージに向かってずんずん歩いてきました。そのまま、パッと最前列に…。
何つーか、その、全くためらいのない空気!
国会前ステージから桜田門へと続く舗道では、塀に立ち、団扇を振って一生懸命コールする女性や、手作りのペットボトルのランプを振りながら抗議する男性の姿が。
新聞紙を丸めたデッカいメガホンで叫ぶおじさんもいます。(ホントにデカい…)
足がちょっと不自由な、杖をついたおじさんが歩いてきました。
小さな女の子の手を引いたママもいます。
いつもの自転車隊も元気に走っています。
こうやって、100回…続いてきたんだなぁー。
キャンドルエリアの前を通りかかると、いつものアノ金魚のお兄さんがいました。(いや、普段は金魚かぶってないですよ(^^;)お疲れ様でーすと話し掛けると、「今日はさ、清志郎の命日だからね、俺、ちゃんと花買ってきて清志郎の写真に捧げたんだよ!」
あ!そうか…奇しくも今日は清志郎の命日なんだよね。
見ると、いつもの写真の前に、ペットボトルにいけた小さな花が飾られています。金魚のお兄さんは「ま、安い花だけどね!」と言って、あははっと笑顔。一瞬、清志郎の表情が、ちょっとだけ得意気に見えました。
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官邸前エリアへ来ました。グミ坂も盛り上がっています!やっぱりこっちもいつもより多め。コールする声にも力がこもります。
今日も若い子多いなぁ~。
地下鉄入り口前では、スタッフの女の子達が、地面にしゃがんで一生懸命フライヤーを折っています。そこへ、参加者の男性がカンパをしに立ち止まりました。その男性も腰をかがめ、低い姿勢でやりとりしています。何かあったかい、いい光景だなぁ・・・。
100回目だろうが、何だろうが・・・抗議そのものは何も変わりません。
このレポートを読んでも分かるように、毎回、何か変わった事がある訳じゃありません。淡々と単調に過ぎていく時間。ただただ、原発をなくしたいという気持ちだけが、この2時間を作り上げてます。
面白くもなんともない。抗議の2時間なんて退屈ですよ、そりゃあね。
それでも、続けてきました。続いてきました。
ほったらかされても、無視されても、誰も注目しなくても叫び続けてきた、それが100回続いたってことなんだよね。
参加者のおばさんがニコニコと警備の警察官にお辞儀をして、帰っていきました。
色々な人が行き交う金曜官邸前抗議。
別にね、100回だからって感傷に浸ってるわけじゃないですよ。でもさ。やっぱ、一つの通過地点として、いろいろ思いますよ。
グミ坂では最終コールが始まりました。「原発やめろ!さっさとやめろ!」声に力がこもります。何回、何百回、この言葉を叫んできたのでしょう・・・。
「あべしんぞうーっ!!」
ダラクさんのいつもの官邸に向けてのスピーチと〆の言葉。
「100回・・・100回です。僕は、屈辱な100回だと思ってます。何でこんなに何回も抗議しなきゃならないんだよ!1回でも少なくしたいんだよ!今日でやめたいくらいだよ!」
うんうん・・・と頷く参加者のみなさん。
「ここへ出て来て、人々の声を聞けよ!!」
100回目の抗議もいつもと同じように、8時にサッと終わりました。グミ坂で皆さんを見送っていると、常連の参加者の女性がニコニコと近づいてきました。そして、笑顔で、
「もう、100回もやるハメになるとは・・・やんなっちゃいますね。でも、やるしかないですよねぇ。とにかく、頑張って続けていきましょう。お疲れ様でした~」
そう言って、帰っていきました。
原発事故が…原発の恐ろしさが、風化されそうになる今。
原発反対のデモも・・・へたすれば過去のものという印象になりそうな今。
それを食い止めているのが、毎週金曜ここで続いている、この『官邸前抗議』の様な気がします。
『望むに臨む』のぞむにのぞむ・・・ふと、浮かんだ言葉です。
何故、脱原発を望んでいるのでしょうか?
地球を汚し、命そのものを脅かす原発はいらない、本当にいりません。福島の人達の悲しみ苦しみを見れば、他に理由なんていらない、そう・・・それは大前提です。
しかし・・・
『脱原発』には、実はそれだけではない、更に重要な意味があるのです。
日本にずっと長いあいだ深く根を広げてきた、不条理な巨大システム。脱原発を実現させることで、そこに、大きな大きな穴を開けることが出来るのです。長く立ちはだかってきた巨大なぶ厚いその壁に、一発ドカンと穴が開くんですよ。
どーなると思います?
今まで塞き止められていた風や水がそこから一気に流れ出します。ドバーッとね。まあ、大変なことですよ。ずっとずっと構築されてきたモノが、たった1つ穴が空いただけで崩れ始めるんですから。でも、壁ってそういうもんでしょ?流れを塞き止めていたどんなにバカデカい壁だって、一個穴が開きゃあ、そっから水も風も流れ始めますよ。そしたら、本当に色々変わると思いますよ。今まで原発で儲かっていたピラミッドが、頂点から崩れ落ちますよ。もうそうなったら、誰もその流れを止められません。風に飛ばされ、水に流され…色んな事が変わっていくでしょう。
私達が311以降、ずっとずっと…アホみたいに望み続けてきた『脱原発』は、実は、私達が考えてる以上に、ものすごい大きなことなんです。
だからこれからも・・・
100回だろうが何回だろうが・・・
あの巨大な壁に、たった1つ穴を開ける為に・・・
NO NUKES!
やり続けるぜ!
また、来週~!!
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【2014/04/25】東京・官邸前からのレポートです。

原発再稼働反対!
99回目の官邸前抗議行動のレポートです。
次回100回目は
2014年5月2日(金)18:00〜20:00 予定
です!
詳細はこちら
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今日は有給休暇で会社はお休みしたものの、あれやこれやの所用で朝から大忙しっ(会社にいる方がのんびりしとる気が…)
夕方、有楽町に居たのでそのまま歩いて官邸前へ向かうことに。
交通会館脇を通りすぎ、高架をくぐってビックカメラ前の交差点に出ると、左手の方から何やら声が…。あれ?と思いながら交差点を渡ると、九州電力東京支店前で、Tさんが原発反対の抗議をしているじゃありませんか!周りには抗議のプラカードを持った人達も何人か立ってます。官邸前抗議でお見かけする方もチラホラ…。人通りの多い九電前の舗道。サラリーマンを中心に大勢の人達が、その前を通りすぎて行ってます。3.11以降、独自のスタイルでずっとデモや抗議を続けているTさん。(私もこれから官邸前へ行ってくるよ!)九電ビルに向かって叫んでいるTさんの声を背中に受けながら…有楽町のビル街を抜けて、私も官邸前へと急ぎました。
財務省の交差点を渡って行くと、向かい側から『たんぽぽ舎』の冊子を熱心に読みながら歩いてくる、茶髪のOLさんとすれ違いました。春らしい綺麗なイエローグリーンのカーディガンを着ています。あっ、いいなぁ!あの色。私もイエローグリーンのカーディガン欲しいなぁー。(全然関係ない話)
交差点を渡りきったいつもの寄せ書きエリアでは、たんぽぽ舎の方がその小冊子を配っていました。今日はおじさん元気だぞ…「読んでくださ~い!読んでくださ~い!」と叫んどる(笑)
今日もまた到着次第、官邸前エリアのスタッフを頼まれていたので、グミ坂へと急ぎました!
いつもの人達がいつもの場所で抗議をしているのを、「今日も皆さんやってるなぁ~!」と、何となくホッとした気持ちで眺めながら、グミ坂を登って行きます。
18時の抗議開始から地下鉄出口前に立っていたスタッフのAさんと交代!「今日はそんなに寒くないよ~」「ですよね、良かった~」「先週はもう…酷かったよね(笑)」「全くガタガタ震えてましたよ(笑)」そんな会話を交わしながら、カンパ袋を受け取りました。
時間は既に19時。
この時間から急に参加者さんが増えていきます。そして帰る方々も。一番、入れ替わりの激しい時間です。
リュックをしょった大学生ぽい男の子が上がって来ました。男の子はこの辺一帯の地図をしばらく見ると、グミ坂をゆっくり下って行きました。
大きな荷物を担いだおじさんが、階段を上がってきました。出口からグミ坂に出て私を見ると「お疲れ様です」と言って頭を下げられ、グミ坂を先頭の方へ歩いて行きました。
その後に上がって来たご婦人も、私に「ご苦労様」と、軽く会釈。
ご苦労様、お疲れ様…ここ抗議の場で、何べんも何べんも、言ったり言われたりしてきた言葉…。
九電前でTさんと一緒に抗議してた男性が地下鉄出口に現れ、急ぎ足でグミ坂を登って行きました。九電前の抗議を終え、そのままこっちに来てくれたんだなぁ…。
サラリーマン風の男性が「すいません、6月の大抗議のチラシありますか?100枚位欲しいんだけど…」と近づいてきました。「ありがとうございます!」と一束手渡すと「ありがとう。配るからね!」と笑顔で受け取り、地下鉄乗り場へ入って行きました。
グミ坂では、官邸に向けての抗議スピーチが続いています。官邸前抗議に今日初めて参加したという札幌からの女性は、原発による健康被害の恐ろしさを訴えていました。
着物姿の女性が二人、地下鉄出口に現れました。わわっ!カッコいい!「えっと…向こうだっけ?」と話ながら、二人はグミ坂をシナシナと下って行きました。
その後ろから、今度はチビッ子を二人連れたママがやって来ました。お兄ちゃんの方は、真剣な顔で物珍しそうに周りを見ています。ママが女の子の方にマスクをさせようとして近づくと、女の子は嫌だ嫌だと言って、でもニコニコと嬉しそうにその場でくるくる回り始めました。それを微笑みながら見つめる参加者の方々。女の子にやっとマスクを付けると、チビッ子二人はぴょんぴょん元気に跳びはねながら、ママと一緒にグミ坂を下って行きました。
グミ坂を歩いてきた1人のおじさんが、カンパ袋を見ると、「あ、カンパか…。カンパするよ、ご苦労さん!」と言って近づいて来ました。「あ、すみません!ありがとうございます~」と頭を下げると、おじさんは照れた様な笑顔をして、ポケットから財布をガサゴソ取り出します。財布を開くと、あ…という顔。おじさんは申し訳なさそうな顔をし、「…ごめん…細かいのないや…一万円札一枚しか入ってなかった…」と。私が「いやいや、いいんですよ~お気持ちだけで。ありがとうございます!」と言うと、おじさんは更に照れた様に「次回…次回必ず…」と言って頭をかきかき、笑顔で地下鉄乗り場へ降りて行きました。
私が来る前からずっとそこに立って抗議しているご婦人は、両手を上げて、うーんと伸びをしています。疲れますよね、ホントに…。
先頭の方からコールに合わせて、「再稼働反対!再稼働反対!」と叫びながら歩いてきたおじさんは、そのまま「再稼働反対!」言いながらカンパ!ありがとうございます!そしてまた、そのままコールしながら地下鉄乗り場へと降りて行きました。
今日も8時でサッと抗議が終わりました。参加者の方々は、次の用事か、または家路へと、その場を離れていきます。
私はカンパ袋と誘導棒、そして余ったチラシを抱え、グミ坂を先頭ブースの方へと登って行きます。今日はスタッフではなかったお手伝いの女子が、グミ坂を登りながら素手で煙草の吸い殻や小さなゴミを拾い拾い歩いています。もちろん、抗議の方々の吸い殻ではありません。それでも毎回…こうして、何のためらいもなく、素手で拾って歩くスタッフの女の子達。
先頭ブースの近くでは、やはり、抗議後半だけ来て、必ず後片付けを手伝っているお手伝いの子が、コードをグルグル束ねていました。「長いの~巻いても巻いてもまだまだ続くの~」と笑ってます。最初の頃は束ねるのが上手く出来なくて大変だったよね。今じゃササッと、手際よく出来ちゃうね…。
先頭ブースでは反原連の方々がスピーカーや何かの大きな道具をまとめています。私が「お疲れ様で~す」と近づいて行くと、みんな口々に「うす!」「お疲れさんです!」手際よく荷物を片付けてまとめ、貸し倉庫まで運ぶ車を待ちます。
警察官の方々もポールやコーンを束ねたり、バタバタ動いています。311以降、仕事が増えたよね。原発反対のデモや抗議が始まったもんね…。
日もすっかり落ちた永田町に国会議事堂だけが、白く浮かび上がっていました。
官邸前抗議、今日はなんと99回目だったそうです。
みんなの…原発やめてほしいという思い。99回分の思い…。
来週は遂に100回目。
届け…、思い…
また、来週~!
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【2014/4/18】東京・官邸前レポート

「情景が目に浮かぶ」「毎回感動して泣いてしまう」と大好評の、スタッフの方からのレギュラー・レポートをお届けします!
暖かくなったかと思ったら、急に寒波ががおそってきて、春の装いには本当に寒い夜でした。
次回は4月25日(金)です!
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=4142
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昨日は上着がいらない位のポカポカ陽気かと思えば、今日はグーンと温度が下がって凍える様な寒さ!…まったく、体がついていけませんよ~。
今日はまたまた微妙な雨予報。会社を出て空を見上げると、今にも振り出しそうな鉛色の空。ギリギリもつかな~、頼むよ~と空を仰ぎ、地下鉄乗り場へ降りて行きました。
電車に乗っていると、既に到着している官邸前抗議のスタッフ達から「本気で寒いよ!!」「半端ない寒さ!」「さみーっっ!」と脅しの様なメールが次々と…(ぶるぶる)
霞ヶ関で降りて外に出ると、目の前を緑色の傘が横切って行きました。傘にはマジックで『子供を守れ!』『命が大事だ!』『NO NUKES!』などと書いてあります。小柄なお婆さんがその傘をさし、経産省脇の坂を1人で登って行きました。
いや…ホントに寒いっ!!何だこりゃ…まるで真冬の寒さ!寒くなるとは言ってたけど、こんなに寒くなるなんてーっ(泣)
ううう…と、既に弱腰になって(はえーよ)横断歩道に立つと、隣に、ビニール袋に自分のバッグを入れ、カッパをきっちり着込んだご婦人が1人やって来ました。信号が青に変わると、元気よくさっさと歩いて行かれます。雨なんて関係ないわって感じ…。
…まったく、ちと寒いくらいで、うーうー言ってる私は何なんじゃ…(>_<)しっかりせいや!
時々、「気のせい?」程度の水が頭の上から落ちてはくるものの、雨は何とか持ちこたえています。しかし気温はぐんぐん下がっている感じ。抗議に並ぶ参加者の方々も本当に寒そう!
グミ坂に、マスクしてフードかぶって、ポケットに両手突っ込んで、足踏みしながら立っている男の子がいます。
どっかの社長のような雰囲気の、背広をきちんと着こなした初老の男性は、姿勢よくビシッと立ち、小さな声でコールしていました。
バッグから新聞を出して、あーだこーだと話し出す男性二人。すると、近くに立っていた別の男性が何気に反応し、会話に加わります。今度は三人で、あーだこーだ話が始まりました。
見ず知らずの人達が自然に話が出来る、独特の空気があるんですよね、こういう抗議の場には…。
大学生みたいな若い男の子が二人、「マジ、さみーな…」って言いながら立ってます。薄着な彼らは肩をすぼめ、コールが始まっても、あまり声は出さず、時々ちょっと口元をボソボソと動かしていました。いやホントにさみーよなっっ!
お!小さな黄色いメガホンを持って、元気にコールしてるおじさん発見!あれ…黄色いメガホンには『のどごし生』ってシールが貼ってある…(^^;(笑)
今日は、久しぶりにECDさんがコーラーに参加しています!久々にグミ坂に響くECDさんのコール!体を揺らしながら…全身から絞り出す様なコールです。「原発いらない!!今すぐやめろ!!」声に力がこもります。「原発ゼロを撤回するな!撤回するな!!」
今日はドイツやベラルーシから福島視察に来た、被曝や原発問題のアクティビストの方々も抗議に参加していました!グミ坂を下って行きながら、参加者の方々にニコニコと笑顔でエールを送っています。時には拳を上げたり、手を振りながら…。参加者の方々も手を叩いたりして元気にエールを返していました。
グミ坂の終わり付近の人気のない場所で、毎週必ず、丸い太鼓の様なもの(何て言うんだろ…あれ)を叩き続ける年配の女性がいらっしゃいます。時には二人で、元気にお経の様なものを唱えながら、淡々と叩き続けています。最初見た時、ちょっと特異な雰囲気を感じてしまいました。でも、この方、いつもとても柔らかい表情で太鼓を叩いているのです。そして、目の前を誰かが通る度に、必ず、頭を下げられるのです。毎週毎週、その方のそんな姿を見ているうちに、最初に感じた印象は全く変わり、「いつもありがとうございます…」という気持ちで私も頭を下げ挨拶する様になりました。
国会の方へ行くと、いつもの『文字起こし』のお兄さん(編集注:こちらに紹介されています)が、おにぎりを頬張っていました。最初の頃は足を止める人もほとんどいなくて、いつも薄暗い中にポツンといたお兄さん。最近は読みふけったり写真を撮る人も多く、お馴染みとなってる常連さんもいるようです。良かった良かった!(涙)(保護者かよ!)
今日はエネルギー基本計画についての各新聞の反応です。先週あっさりと原発ゼロを撤回し、再稼働容認のエネルギー政策を打ち出した安倍内閣。
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Y新聞の反応を読みながら「無責任な脱原発って何だよ…」と、私がブーブー文句言うと、お兄さんはいつもの涼しげな表情で「原発大歓迎な人たち、たくさんいますよ」。そして「あれじゃ足らんから作れとかね…」
「ま~ったく、頭大丈夫かって言いたいですよ!」と私が更にブーブー言うと、
「ねぇ…ホントに」
するとそこへ1人のおじさんが、こんにちはと足を止めました。お兄さんとは顔馴染みな様子。おじさんは鞄の中から、ぶ厚い紙の束を取り出しました。なんと…『エネルギー基本計画』の全文をダウンロードして持ち歩いてるそうなのです!
「これ読んでおいた方がいいですよ。僕は電車の中で読んでるけど、腹立ってくるよ…。」
そして、おじさんは
「もう、病気みたいなもんだね。お金になるから手放せないんだよ、原発を。」
「だって、爆発したら自分だって死ぬんですよね。自分が死んでもいいってことですかね?」と私が言うと、おじさんとお兄さんはサラリと…
「自分だけは死なないと思ってんだよ。大丈夫だって。麻痺してんだよな。ま、ホント病気みたいなもんだよね。どーしょもない。」
あぁ…目眩が……
今日は雨予報だったので、いつも軽食や飲み物を提供してくれているゲリラカフェはお休みのようです。
国会前エリアの一歩手前の窪地で、いつも楽器を持って抗議を盛り上げてくれてる『み』ちゃんと『あ』ちゃんが、プルプル震えながら暖かい飲み物を飲んでいました。「も~~、さむっさむっ寒すぎ…」。いやいや、既に真冬の様な寒さの永田町。只今の気温、9℃という恐ろしい情報も……。わたしも手がかじかんで、レポートを携帯にメモる事が出来ないほど(>_<)二人のそばにしゃがみこみ、私も暖かい飲み物を貰いました。あ~ちょっと生き返ったぁ…。
「今日はゲリラカフェ、いないんだね。あのタルト食べたかったなぁ~」と私が呟くと『み』ちゃんが、
「ゲリラカフェのタルトは砂糖や動物性のもの使ってないじゃん。それで、あんなに美味しいって、ホント凄い。」
「ねー。一度食べてから大ファンだよ。やみつきになる。」
「でもさ、あれだけの量を作ってさ、それをひとつひとつラップにくるんで、ここまで運んでくるって…相当大変だよね。本人達は『修行だと思ってやってる』って言ってたよ。」しかも代金はカンパ制です。
『修行だと思ってやってる』…その言葉が何となく心に残りました。
太鼓のご婦人、文字起こしのお兄さん、ゲリラカフェ…その他、ここに来てる全ての人。みんな自分が出来る事を淡々と続けています。
あきらめないことです
あきらめたらおしまい
《まどみちお》
あきらめないよ、私も続けていくよ…
また来週~!
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