首都圏反原発連合:ステートメント 【鹿砦社発行「NO NUKES Voice」に関する見解と広告掲載中止などについて】

Posted on by on 12月 3rd, 2015 | 首都圏反原発連合:ステートメント 【鹿砦社発行「NO NUKES Voice」に関する見解と広告掲載中止などについて】 はコメントを受け付けていません

首都圏反原発連合:ステートメント
【鹿砦社発行「NO NUKES Voice」に関する見解と広告掲載中止などについて】

 
 
<趣旨と結論>  
 
 首都圏反原発連合(以下「反原連」)では、月間フライヤーやリーフレットなどに株式会社鹿砦社の発行する雑誌「NO NUKES Voice」の広告を掲載してきました。しかし、vol.6(2015年11月25日発売)の記事の内容を遺憾とし、また、鹿砦社代表取締役でNO NUKES Voice発行人であり、vol.6まで編集長であった松岡利康氏とのやりとりの中で、氏が信義則に反し著しく信用を損ねる行いがあったことなどから、広告掲載を中止し、反原連の同誌での連載を降板し、今後の取材や販売などの協力を取りやめることにしました。
 これまで反原連では広く「NO NUKES Voice」を広報してきた責任上、今後の同誌に対するスタンスを明示する次第です。
 反原発専門の雑誌ということで反原連もこれまで協力をしてきたところ、この段になりこれ以上の協力は無理という結論に至ったことは残念ですが、皆様のご理解を賜れましたら幸いです。
 
 
<結論に至る問題点>
 
1)記事の偏向性
○ 松岡氏執筆の記事「現代の学生運動」でのSEALDs非難は、松岡氏の知人の学生がSEALDsに排除された(と松岡氏は思い込んでいる)ということに遺恨を持った上での展開であり、奥田愛基氏へのインタビューもこのことを第一の目的としていたとしか思えない。両論併記としながらもSEALDsに対する印象操作に終始し、思い込みに基づく偏向性が甚だしい。
○同記事での反原連メンバーAへの誹謗についても、同じく松岡氏の私怨に基づくものである。反原連メンバーAのネット上での発言に恨みを持ったことに起因しており、反原連メンバーが幾度も重ねた状況説明にも耳を貸さず、偏向した思考のまま書き綴ったことを遺憾とする。
○上記のように、松岡氏の記事を中心として客観的事実ではなく私怨に基づいた偏向的な構成となっていて、今後も公平性を望めない。
○さらに同記事で、反原連メンバーのミサオ・レッドウルフのコメントを前後の説明なく掲載し、誤解を招く表現になっていること。
 
2)信義則に反したやり取り
○反原連メンバーを通じて取材の紹介をしたSEALDs奥田氏のインタビューを掲載しながら、事実関係の精査を怠たった主観による誹謗中傷を誌面で展開したことは、奥田氏を紹介した反原連との信用関係を損なう結果となった。
○ そもそも、松岡氏は奥田氏を非難する目的で、ミサオ・レッドウルフには共産党批判などをさせたい(松岡氏が反日共であるため)がためにインタビューをしたが、ふたりともその誘導に乗らなかった。松岡氏は両者のインタビューの中で持論を展開しているが、それでは足らずに「現代の学生運動」を書き、自分の贔屓にしている学生ハンスト実行委員会のインタビューを奥田氏インタビューと並記し、学生ハンスト実行委員会を賛美しSEALDsを非難するという誌面上の流れをつくっている。松岡氏は「両論併記」としているが、SEALDs非難を目的とする意図が見て取れる。誌面の構成や意図がこのような公正性に欠けるものと知っていれば、反原連は、奥田氏はもとより、同誌にインタビューが掲載された菅直人氏、上野千鶴子氏、鎌仲ひとみ氏を、松岡氏に紹介しなかったであろう。これは反原連に対するだまし討ちであり、松岡氏に利用されたとしか言いようがない。
 
3)反原連への内政干渉
○反原連がサイトやリーフレットに掲載している「中核派や革マル派のチラシ配り禁止のステートメント」 http://coalitionagainstnukes.jp/?p=6892 を取り下げなければ支援(広告掲載)をやめる」「A(反原連のメンバー)と義絶しなければ支援(広告掲載)をやめる」「シールズ防衛隊は反原連ではないという声明をだせ」などと要求してきた。
 
 
<経緯>
 
松岡氏から「NO NUKES Voice」の広告掲載の依頼があり、2015年1月より反原連が毎月発行している月間フライヤーに「NO NUKES Voice」の広告掲載を開始、現在まで毎月続いていました。当初は1~8月までの8ヶ月間でしたが、9~12月も継続するかどうかという話しを進めている頃に、松岡氏の反原連への内政干渉が始まりました。主な項目は<結論に至る問題点>の「3)反原連への内政干渉」にある通りです。
メールや面談での幾度ものやりとりを経て、すべての要求について受諾しかねるので、広告掲載は取り止めになってもいたしかたない旨を伝えましたが、松岡氏は9~12月の広告掲載の継続を決めました。
 
  その後、9月22日に反原連主催で開催した「KEEP CALM AND NO NUKES! 0922 反原発★首相官邸前・国会前大抗議」においても、支援金を申し入れてきたのでそれを受諾し、イベント会場でのNO NUKES Voiceの販売、鹿砦社の宣伝フライヤーの配布の協力をしました。企画当日に松岡氏が会場の日比谷公会堂を来訪した折、登壇者を紹介してほしいとの要望に応じ、NO NUKES Voice vol.6巻頭インタビュー記事の菅直人氏、上野千鶴子氏、鎌仲ひとみ氏らを紹介しています。さらに、反原連のミサオ・レッドウルフとSEALDsの奥田愛基氏のインタビューをしたいとのことで、ミサオ・レッドウルフが奥田氏を紹介したうえで、9月22日のイベントと抗議の後、両者と松岡氏、vol.7から就任する新編集長を交えインタビューの場が持たれました。
 
 インタビューでは、松岡氏が発した奥田氏への質問は大変憤る内容で、それは誌面で確認いただけますが、ミサオ・レッドウルフに対しても、恣意的に共産党批判を誘導する意図が見え見えのゲラが送られてきて、1日かけてインタビューで発言した真意を反映すべく修正作業をしました。
松岡氏のSEALDsや反原連メンバーAへの私怨は明らかであったため、大変用心して修正作業を終えたところでしたが、完成したvol.6が送られてきたところ、上記<結論に至る問題>にある問題が明らかになった次第です。
 
 反原連では、今年の夏頃、松岡氏が内政干渉してきた時、他の重要な課題があるなかで本件への対応で協議を重ねる労力を費やしたため、今後もし何か問題が起これば広告掲載や協力を断る判断をしていましたので、今回の件で、関係を解消するということになりました。
 
 
<結び>
 
  松岡氏は「排除はいけないし、内ゲバもいけない」などと言いますが、今回、松岡氏がやったこと自体が運動の分断に加担する行為だということに気づいていただきたい。全国には、様々な運動内部の事情を知らない人は多く、そうした人たちにとってはよくわからない話しをわざわざ誌面で拡散し、しかも偏向性をおびた情報を垂れ流していることは、原発を止めるために多くの人に訴える運動を本気で目指す私たちには理解しがたいところです。
 松岡氏はSEALDsや奥田氏に対して「なぜ国会突入しなかったのか」と追求していますが、反原連も2012年の国会前や官邸前の決壊時に突入を選択しませんでした。結果的にはこれが3.11以降の市民運動の「非暴力」というひとつのスローガンを確定することとなり、それ以降、最近の反安保運動でも非暴力が貫かれています。
 現場におらず、ああしろこうしろと言うのは簡単です。また、昔とった杵柄を自慢したいのも百歩譲って理解しましょう。しかし、その杵柄は現在の状況にはフィットしないばかりか、その振りかざしが実際に頑張っている人々の足を引っ張るのでは、はた迷惑でしかありません。
 松岡氏にはおひとりまたはお仲間で国会に突入していただいて、ぜひ原発を止め、安保関連法を廃案にしていただきたいものです。
 
 
2015年12月2日 首都圏反原発連合 – Metropolitan Coalition Against Nukes –
 
 

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