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首都圏反原発連合:ステートメント 【関西電力大飯原子力発電所3号機の再稼働について】
Posted on by 反原連 on 3月 15th, 2018 | 首都圏反原発連合:ステートメント 【関西電力大飯原子力発電所3号機の再稼働について】 はコメントを受け付けていません
首都圏反原発連合:ステートメント
【関西電力大飯原子力発電所3号機の再稼働について】
大飯原発3号機が本日再稼働したことに強く抗議します。
2014年5月21日、福井地方裁判所の樋口英明裁判長(当時)は、福島第一原発事故の被害と向き合い、原発災害は、憲法上最も重要な価値を持つ“人格権”を奪うものであり、その具体的危険が万が一でもあるのだから、原発の運転を差し止めるのは当然と判断し、大飯原発3、4号機の運転差止める判決を出しました。
しかし、判決後、関西電力はこれを不服として控訴しました。(2017年11月20日、名古屋高裁金沢支部(内藤正之裁判長)で結審しています)控訴審では、耐震設計で想定する最大の揺れ「基準地震動」が主な争点となり、大飯原発の基準地震動の審査の責任者であった前原子力規制委員会委員長代理の島崎邦彦氏が「入倉・三宅式を適用している関係で大飯原発の基準地震動856ガルは過小評価になっている」と証言しています。
2017年10月に神戸製鋼所のデータ改ざんが発覚し、原子炉格納容器などの設備や銅管に改ざんしたデータの材料が使われており、部品の強度不足は安全性に直結する重大な問題と言えます。
首都圏反原発連合は、大飯原発3号機の再稼働について以下の理由で反対します。
1、福島原発事故の教訓を反映していない
世界最高レベルのシビアアクシデント(過酷事故)を起こし、未だに事故の収束すら見えないことから、事故を防止する手段は無いと判断するべきです。
福島原発事故を経て新規制基準が作られましたが、コアキャッチャーがなく、フィルタ付きベント装置や、避難計画、免震重要棟の設置が免除されている新規制基準は、政府が言う「世界で最も厳しい基準」ではありません。
2、電気は充分足りていて、原発に依存する時代ではなくなっています
2017年の電力の供給余力は、原発が稼働していた2010年を上回っており、原発に依存する必要が無いということが明確になりました。再生エネルギーの驚異的な発展が世界の潮流になっているなかで、再稼働は時代遅れでしかない原発回帰です。
3、再稼働によって使用済み核燃料が増え続けます
最終処分場はおろか中間貯蔵の場所すら決まっていない中で、再稼働すれば使用済み核燃料は増え続け、将来に大きな負荷をもたらします。再稼働は、次世代に対してあまりに無責任で、一企業の利益を優先し、未来を無視した傲慢な姿勢と言わざるを得ません。
4、基準地震動が過小評価されたままです
「入倉・三宅式を適用している関係で大飯原発の基準地震動856ガルは過小評価になっている」との専門家の指摘を反映していません。
関西電力による大飯原発3号機の再稼働に対し強く抗議するとともに、即刻運転停止を要望します。
2018年3月14日
首都圏反原発連合– Metropolitan Coalition Against Nukes –