【2014/02/21】東京・官邸前

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2月21日の金曜アクションレポートです!
こんなに寒くてもたくさんの人が、思いをひとつにして集まっています。
毎回じ〜んとくる光景です。
3月には【0309 NO NUKES DAY原発ゼロ☆大統一行動 ~福島を忘れるな!再稼働を許すな!~】
も行われます。
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では、恒例のスタッフの方からのレポートを!
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国会議事堂 (1).jpg
先々週は会社の大残業でまたまた30分位しか参加できなくてレポート書けず…、先週はあの大雪で抗議自体が中止となり…、何だか私にとっては、凄い久しぶりな金曜官邸前抗議。
会社が引っ越してから何かとバタバタな毎日ですが、今日はそれほど残業にもならず、とっとと会社を飛び出し、キンカンへと向かいました~!
今日もまだ冬時間の18時半開始です。私が到着したのは19時ちょい前。経産省の坂を登って行くと…おっ!聴こえてきたぞっ、いつものみんなのコールが!
先週、雪で中止になっても、今週はまた、当たり前の様に人々が集まり抗議が始まっている。何だか不思議だなぁ…。不思議だよねぇ、ホントに。
しかしながら寒い…すげー寒い…。空気が刺すような冷たさです。
国会の方へ歩いてくと、真っ赤なダウンを着たおじさんが、みんなからちょっと離れた場所で、聞こえてくるコールに合わせ、まるで寒さを吹き飛ばすように……踊ってました。なかなか良いステップでしたよ、ハイ(^^;
若いパパが、ベビーカーを押しながら、小さい男の子の手をひいて歩いて来ました。パパの隣を元気よく歩いていた男の子は、突然、塀の上を歩きたーい!とパパに言い始めました。パパは男の子を舗道の塀の上に乗せると、手を繋いだままゆっくり歩き出しました。男の子はニコニコ嬉しそう~。若い警察官がすれ違い様に、ちょっと心配そうに、でも微笑ましい顔で二人を見ています。ベビーカーには、キノコの形をした小さな可愛いランプが付いていて、NO NUKESの文字がホワンと浮かび上がっていました。
国会前では、スピーチが始まっています。しっかし…寒いっ!参加者の皆さんも寒そう~。寒さのせいか、短時間で帰る方もたくさんいらっしゃいます。
小柄な年配の男性が、寒風でバサバサいわせながら『原発反対』と書かれた紙を胸に掲げ、歩いて来ました。手袋もしていない両手で、しっかりと握られた薄い紙…。何となくその後ろ姿を見つめていると、車椅子に乗った男性が1人、私の前をスーッと横切って行きました。
いや…しっかし、しつこくてすみませんがね…寒いですよ、寒いっ!このレポートの為に買った、指先が開いてるこの可愛い手袋。指先がかじかんでくるっちゅーねん!
ブツブツ言いながら官邸前エリアへ行こうと舗道を歩いていると、いつもの『文字起こし』のお兄さんが缶コーヒーをぐびぐびと飲んでいました。
「お疲れ様です~」と声をかけると、いつもの可愛い笑顔でニッコリ。
「いつもご苦労様です」とボードに近づいてみると、今日は都知事選後の各新聞の社説がズラリと書かれてありました。読売新聞から始まって産経、毎日と続き、最後は東京新聞までの各紙選挙結果についての社説で、原発の部分のピックアップです。読売新聞、産経新聞の箇所を読んで思わず…
「読売新聞とかって、こんなこと書いてんだ!さすがやなー、ありえないわー!」
と言うと、
「でしょ?凄い事書いてんですよ。」
といつもの柔らか~い笑顔(^^;
「これって…全部の新聞買って書き起こしたんですか?」
「まさか!各紙のHPに書いてあるので…」
あっ、そっか…今はそーゆー時代だったね(←原始人)
「でも、こういう読売新聞みたいな考えを持ってる人が何十万人も確実にいるんですよ。僕はそれが信じられない…」
お兄さんは絶望的な事をニコニコしながら言います。
すると、1人のおじさんが私達の話してる後ろで立ち止まり、ボードを読み始めました。
「読売、産経…あいかわらず酷いこと書いてるなぁ」
と、淡々とおじさん。
「ですよね!うるせーって言いたくなっちゃう。」
と私。
「まあ、仕方ないよね。読売は原子力の父と言われた正力さんのとこだからね。ナベツネもいるしさ。」
と、淡々と…おじさん。
「ナベツネ、本当にムカつくんだよ!大っ嫌いっ!」
と私…
(バカ丸出しですけど、私)
「産経新聞なんかね、これじゃぁ、まるで戦前戦中の様な文章だ。」
おじさんは冷静に話続けます。すると、また別のおじさんが立ち止まり、ボードを読み始めました。
「全くどこもひでぇ事ばっか書いてんなぁ…」
「東京新聞だけだね、はっきり反原発は。」
「でも俺は東京新聞もこれじゃ弱いと思ってんだよ。もっと強くいかないと」
「そうか…そうですね」
「舛添…なんとか辞めさせられないかねぇ。」
「舛添より安倍ですよ」
「ああ、そうだね。人の話聞かなくなってるからな、アイツ…」
「だいたい、この間安倍が打ち出した〇〇はだな…」
見ず知らずの男性3人が真剣に話し合ってる素晴らしい光景。私は黙って聞いてます…(というか、むしろ黙ってた方が自分の為)
あーだこーだと熱く語り合った後、
「じゃ、俺はそろそろ帰るから。ありがとう。お疲れさん!」
「私もこれから官邸前の方へ行ってみますので。どうもありがとう。とにかく頑張りましょう。」
おじさん二人はそれぞれそう言ってその場から去って行きました。何だかサラッとした、でも熱い…とても良い感じの空気がそこに残りました。
するとまた1人の若い男性が私達の後ろで立ち止まりました。男性はちょっと躊躇しながら鞄からレポート用紙の様な紙を出して私達に差し出しました。それには手書きの元気な文字で、ズラリと映画名がかき連ねてあります。その一番上には『反原発運動してる人なら見た方がいい、「核」をテーマにしたおすすめの映画』と…。映画名は11個ほど。
「どれか観たことありますか?」
と聞くも、私もお兄さんも…
「ないなぁ…」
(^^;
「その、丸印が付いてる三本の映画は…観てほしい、是非。おすすめします」
「ありがとうございます!」
男性はちょっとニコッとし、財務省交差点の方へと歩いていきました。
私は紙を見ながら「ホントに観たことないのばっかりだなぁ」。…と、一番下に『風が吹くとき』があります。
「あっ、『風が吹くとき』は絵本持ってる!小さい時、親からプレゼントされたんですよね。これ、絵本といえども凄い怖かった…」
「ああ…風が吹くときは僕も観ました、アニメーションのですよね。」
映画名が書かれたその紙は、本当にレポート用紙か大学ノートに手書きの文字で書いた物をコピーしたものでした。ふと思い付いて、書き出したのでしょうか。みんなに観て欲しくて、躊躇しながらも何人かに渡していたのでしょう。手書きのその文字は、大きく読みやすい文字でした。そして、丁寧にしっかりと書いたという感じが伝わってくる文字でした。
みんな自分に出来ることを色々考えて、やっているんだよなぁ…。何とかしたくて…この現状を何とか変えていきたくて…
今日は91回目の官邸前抗議でした。91回です。
91回目の今日、例えば3回目の時と、原発を無くしたいという思いはどこか変わったでしょうか?強くなったでしょうか…それとも弱くなったでしょうか…。
何度も何度も同じ金曜を迎えています。繰り返し繰り返し同じことをしています。そんな中で、ずっとずっと原発に対して強い新鮮な危機感を持ち続けることは…難しいかもしれません。誰だって慣れたり飽きたり…してくるはずです。
でも、私達がどんなに慣れようと、どんなに飽きようと、いまだに福島の人達は故郷をおわれ、散り散りになり、いつ帰れるか分からないふるさとを思いながら、生きているのです。
福島を何とかしようと、福島に取り残された動物達を何とかしようと、足を踏み入れてる人達もいます。
ちょっと疲れたり、何かに迷ったとき、そんなことを思います。
さて、来週は2月最後の金曜です!
ああ、もう2月も終わるのか…早いなぁ。
んじゃ、また来週~!
映画名の紙.jpg