1013 No Nukes Day 原発ゼロ☆統一行動 -福島を忘れるな・再稼働を許すな-
の後編をお届けします!
前編はこちら
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サウンドカーが戻ってきました。相変わらず凄い盛り上がりです!もう、アレですよ、街を練り歩くライブハウスですよ!カッコいいわぁ~。サウンドカーが西幸門に近づいてきた時でした。公園の中で、小さな子供を二人連れた若いパパが、アツシさんのコールに合わせ「原発いらない~っ!!」と拳を振り上げて叫んだのです。突然、大きな声を出したパパに、子供達はビックリ。でも、すぐ嬉しそうにキャッキャ、キャッキャとパパの周りを跳びはねてます。
(パパは君たちの為に叫んだんだよ…素敵なパパなんだよ)
サウンドカー梯団がゴールし、みんなが広場に上がって来ました。その中に、黒づくめのハードなファッションの男衆5人組が。みんな、顔もキリリとしてて、カッコいい!!その人達、ふと、私を見ると、チョー爽やかな笑顔で「お疲れ様ですっ」と頭を下げ、颯爽と歩いていきました。…ぎょえー、カッチョよすぎやわー。
デモ隊のゴールとなる西幸門ですが、霞門を出発したデモ隊の通過地点でもあります。西幸門近くの舗道では、デモ隊が来るのを待ち構え、途中から飛び入り参加する人達がたくさんいました。
しかしながら、後から後からゴールしてくるデモ隊。この時は、まさか30梯団にも膨れ上がってるなんてつゆ知らずでしたが、若干…イヤな予感…いや、まちがえた、嬉しい予感が…(^^;;;デモ隊全部を迎え入れるの…何時に終わるんだろ……………
しかし、ゴールしてくる人達を見てると、ホントみんないい顔してる…。一応、カンパ集めの為にここにはいるけど、デモ隊を迎えるたびに『お疲れ様…ありがとうございます…』って気持ちになってさ…ちょっと気を抜くとク~ってなってウルッてきてググッてなるんだよね…。(何言ってんだか分かんねーよ)
次のデモ隊が入って来ました。あれ?わたしと同じTシャツ着てる女の人がいる~。今日わたしはダラクさん作の原発全滅Tシャツを着てました。思わず、自分のTシャツを引っぱりながら「おそろい!」と言うと、その人も、あっ!て顔して「おそろい!」(笑)
西幸門にいると、チラチラ聴こえてくる色々な『訛り』。今日、本当に全国から人が集まってきたということが、ヒシヒシと感じられます。「今日の飛行機で帰るの?」とか「いつまでこっちに?」や、「夜行バスに間に合う様に帰るよ」という様な会話が耳に入って来ます。
遠いところから本当にご苦労様です…ありがとうございます…。
デモ出発から2時間近く経ちました。しっかし、デモ隊止まらんな~。いくらなんでも、もうそろそろ終わるべ…。
そこへ、反原連のスタッフさんが。「デモ隊って、もう全部出ました?」と聞くと、涼しい顔で「まだですよ。あと1時間くらいかかるんじゃないかなぁ~」は!?まだ、そんなにあるんかいっ!!!待ってる参加者の方々もたたた大変だ!!!
そこへ「ご苦労さん。カンパするよ~」とプラカードを下げたおじさんがやって来ました。ありがとうございます!とお礼を言った後、「まだデモ隊、全部出てないそうですよ。あと1時間くらいかかるとか…」と言うと「ええっ!すげぇなぁ!」とビックリした後「でも嬉しい悲鳴だね…良かったなぁ」と、ニッコリ。
そうなんだよね…。みんな誰もが、たくさん人が集まればいいなぁ~って、期待と不安でいっぱいだったんだよね…。
4時半を過ぎました。まだまだ続いてるデモ隊…。ちと腹へったなぁ~そういやぁ、朝、食べたきりだったなぁ…。
そう考えると、ますますお腹がグ~………
そこへ、官邸前にいつも抗議に来ている顔馴染みの参加者さんがデモ隊と共にゴールして来ました。「わ!お疲れ様です!長時間待たされましたよね…ホントお疲れ様です~」と声をかけると、彼女はニコニコ笑いながら「やっとゴール出来ましたよ~」。そして「いつもありがとう。少ないけどカンパを…」と言い「この後は国会ですね~。後半戦もガンバらなくちゃ!」と、笑顔で去って行きました。が、しばらくすると慌てた様子で戻ってきて「忘れてた、別のカンパを…」と、チョコレートを3つ差し出してくれました。「あ!ありがとうございます!」と言うと「お腹すきますよね~、お疲れ様です」と言い、彼女は再び元気に国会の方へ歩いていきました。
日が短くなったので、4時半を過ぎるとどんどん暗くなってきます。西幸門にいたスタッフさん達は、まだまだゴールしてくるデモ隊の人達の足元を心配し始めました。日が落ちて暗くなると、広場に上がる階段の段差が危険です。年配の参加者さんも多いので、なおさら心配です。スタッフさん達はデモ隊がゴールしてくる度に「段差があります!!足元注意して下さい!!!」と、大声で叫んでいました。
17時40分頃、まだデモ隊は全部ゴールしていませんでしたが、私は国会前へ向かう事に。
西幸門を出ると、デモ隊がぞろぞろと歩いてきました。国会前へ向かう舗道を歩いていた人達が、みんな一斉に手を叩いたり叫んだりして励まします。すると、そのデモ隊の最後尾にいたスタッフの男の子が「この隊列が最終グループです!」。すると、沿道から一斉に「おおお!!」と拍手と歓声。そして舗道を歩いていた一人の男の子がデッカい声で…
「お疲れいっ!!!」
するとスタッフの男の子も…
「ありがとうっ!!!」
…泣けました。
何てことない光景かもしれません。でも、今日は本当にこういう光景を何度も目にしてきました。みんながみんな、今日ここに集まった見ず知らずの人達を、励まし、労り、支え様としている光景を…。
これが、この…原発を無くそうとしている人達の、最大の強みでしょう。他人を思いやれる力を持っているというのが…。
暗くなった道を国会へ向かって歩いていると、抗議を終えて帰って来る人達とすれ違います。「これ、何千人とかって話じゃねーだろ。すげぇ人だよ…」そんな言葉が飛び込んできました。ホント…いったい何人になるんだろう、今日の参加者。
国会前へ着くと、もう既に長い列が出来ていて、みんな整然とした様子で、黙ってスピーチを聴いています。その真剣な表情…。仄かなライトの光に浮かび上がる皆さんの表情は、思わず背筋が伸びるような…圧倒される空気がありました。
夜になって気温もぐっと下がってきました。
いつものゲリラカフェ、キヨシローエリアも頑張ってます。お馴染み自転車隊もいます。ゼロノミクマくんも来ています。
国会前からちょっと離れた場所では、歌を歌いながら原発反対コールをする、小さな輪が出来ていました。
窪地ではドラム隊を囲んで大盛り上がり!ちょうどわたしが通りかかった時は、お囃子のようなリズムで、そして次第に原発やめろのコールに。みんなが声を張り上げ叫んでいる間も、どんどん人が集まって来ます。一人のTシャツ姿の男の子は、まるで音に導かれるように、全身でリズムとりながら歩いてきて輪に加わりました。
その近くの塀には、小さな子供とパパが座って、おにぎりを食べています。
そこへ、小さな自転車に乗った子供自転車隊が(笑)
ファミリーエリアではふるさとが始まっています。塀に座ってる人達も歌い出します。優しい声でした。誰かの為に…歌っている声でした。
その隣の舗道では、沢山の人達がズラリと並んで、国会ステージから聞こえてくるスピーチを真剣な表情で聴いています。もう、道路に普通に座ってる人達もたくさんいます。
19時になりました。長い長い1日が終了です。私は数名のスタッフさん達と共に、本部近くの舗道に立ち、帰る参加者の皆さんを見送りました。「長い時間ご苦労様でした、お疲れ様でした」と言っていると、みんな「お疲れ様~」「頑張りましょう」と、帰って行きます。
一人の若い男の子が、NO NUKESマガジンをちょっと多めに頂いてもいいですか?と、近づいて来ました。「どうぞどうぞ。ありがとうございます!」と言って渡すと「僕、今日、4回目位の参加なんです。金曜日の抗議もなかなか仕事で参加できなくて…」「いえいえ、いいんですよ、時間が合うときに参加していただければ」と言うと「でも、フライヤーやマガジンは配ってます。出来る事をやろうと思って…」。「いや、そういう地道なことが大切なんだと思います。コツコツしぶとくね…(笑)」「はい、そうですね。コツコツしぶとくですね(笑)」。頑張りますと言うと、男の子は笑顔でお辞儀をし、帰って行きました。
3.11後、原発を無くしたいと立ち上がった人達は、笑いながら泣きながら、時にはケンカしながら、一生懸命大地を作り、耕してきました。途中で抜けていった人もいます、また戻ってきた人もいます、そして新しく加わった人も…。それを、遠くからじっと見てた、同じ想いの人達もいました。
色んな事があって…たくさんの涙や笑顔や汗が、全て肥料となった豊かな大地の上に、今日、遠くからじっと見守っていた人達の何人かが、初めて足を踏み入れました。そして…たくさんの種を落としていってくれたのです。種はすぐに元気よく芽を出し始めました。
今日ここにこうして大人数で集まったからといって、明日すぐに原発がなくなるわけではありません。
でも、耕し続けるんです、大地を…。
『原発の無い世界』の大地を…造っていきましょう。
必ず…必ず…
この大地は広がっていきます…
NO NUKES DAY…みんなみんな本当にお疲れ様でした!
ありがとうございました!
また…!