1013 No Nukes Day 原発ゼロ☆統一行動 -福島を忘れるな・再稼働を許すな-
のレポートをお届けします!
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この絵は金曜の朝、イラストレーターの友達Takakoちゃんから、メールに添付されて送られてきた絵です。その日は官邸前抗議はお休み。日曜の『NO NUKES DAY』に向けて、反原連の人達は最終準備や調整にバッタバタだったと思います。
私も何だかソワソワしていました。天気は大丈夫そうです。あとはどれくらい人が集まるか…。何しろ、事故から2年7ヶ月が経ち(…まだ2年7ヶ月ですが)、今、原発は全て止まっている。秋晴れ三連休の中日だし…。アレコレ色んな思いが私の頭を過っていました。
しかーし…
NO NUKES DAY 当日は、奇しくもこの絵の様に、太陽の光が燦々と降り注ぐ中、たくさんの新しいチカラの芽が、ニョキニョキと生まれた様な日になりました。
私が日比谷公園に着いたのは午後1時頃。2時出発のデモには、まだ1時間もあるというのに、既に日比谷図書館周辺はスッゴい人!一瞬、「あり?…時間まちがえた?」と、不安になったほど、デモの出発を今か今かと待つ人達の熱気で溢れ返っていました。
公園の入り口では『希望の牧場・ふくしま』の方たちが、パンフレットの配布をしていました。もう…ホントに、福島に取り残された生き物達の悲劇は…考える度に涙が出ます…。会釈をしながらパンフレットを受け取り、スタッフの集合場所へと向かいました。
私はいつもの如く、当日プログラム配布&カンパ隊。集合場所で、いつものデカいカンパ袋と当日プログラムを受け取り、スタッフ全員で一日の流れを確認すると、さぁぁ~出動!長い一日の始まりです!
私は、デモ隊出発となる霞門周辺で当日プログラムの配布を開始!年配の方々、ベビーカーを押したママ、子供を連れた若い夫婦、学生っぽい子達、カップル、オッシャレ~な男の子や女の子、外国人の方々…まあ、とにかく、色々な人が後から後からゾロゾロと霞門へ入って来ます。今日はホントに何というか…年配の方から若者、赤ちゃんまで、各年齢も、ひととおり揃ってるでしょ!って感じです。みなさん、これからデモに参加するんだという意気込みのようなもので、キラッキラッしてました(ホントに)。
今回、初めて参加するという人もかなりいた感じ…。「あの~、原発のデモって…ここでいいんでしょうか?」と、恐る恐る聞いてくる人や、中には「すみません、私、一般人なんですけど、一般の人はどこに入ればいいんでしょうか?」と言う人も。「大丈夫です、みんな同じですよ、お好きなところにどうぞ」と言うと、ホッとした顔で「ああ~、そうなんですね、良かった…」。
と言っても、何だか想定外の物凄い人数で、既にデモの梯団も何がなにやら…混沌とした雰囲気(^^;
ワーワーバタバタと、当日プログラムを配布してると、背広をパリッと着た、ダンディーな雰囲気のおじいさんが、杖をつきつき、ゆっくりと歩いてきました。「私にもそれ、一枚頂けるかな?」と、ニコニコしながらプログラムを受け取ると、西幸門の角の塀に腰掛け、出発を待つデモ隊を、何とも言えない表情でじっと見ていました。
出発時刻の2時を過ぎました。が、まだデモ隊はスタートしません。スタッフさんの声が響き渡ります。「大変お待たせしてすみません!公会堂の方の集会が押してしまい、出発が遅れています!もう間もなくスタートできると思いま・・・あ、OK?・・・え、まだ!?OKなら合図してくれる?え~もう少しお待ちください!」・・・ホント、あっちもこっちも大変(^^;
15分くらい押して、やっと第一梯団がスタート!すると、周りにいる人達から一斉に「ワーッ!」と歓声と拍手!!いやぁ~とにかく凄い盛り上がり!
そして延々と続くデモ隊・・・
延・・・・・・・・・・々・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
もう、人が多すぎて収拾がつかない状態・・・
30梯団?・・・だったとか・・・
最終梯団が、霞門をスタートしたのは17時15分頃だったとか・・・
つまりですな、後ろの方の梯団のみなさんは、3時間以上!も、待たされたわけですよ(涙)。「いつになっても出られねぇじゃねーかっっ!!!」ってキレるおじさんも・・・
そりゃそーだ・・・
ホントにホントにすみません・・・(泣)
スタッフの男の子も頭を下げて回っていたそうです。
私は、第一梯団が出発して一時間位たった頃、デモ隊を迎えるために、ゴールとなる西幸門に移動しました。霞門は、まだまだ人でごった返しています。
霞門を出ると、ベビーカーを押した若い夫婦が声を掛けてきました。「すみません、原発反対のデモはもう出ちゃいましたか?」「あ、スタートはしましたが、まだまだ続いてますよ!大丈夫です、余裕で入れます(笑)」「良かった…。あ、ファミリーエリア?とかいうのは出発しちゃいました…?」「ああ、出ちゃいましたわ。でも、お子さん連れの方もまだまだ沢山いらっしゃいますから、この後、どこに入っても心配ありませんよ!」ベビーカーを覗くと、小さな子供がすやすやと気持ち良さそうに眠っています。「分かりました!参加してきます!」二人はそう言って、出発を待つデモ隊の人混みの中へ入って行きました。
西幸門へ向かって歩いていると、年配のご夫婦がゆっくりゆっくり歩いているのに追いつきました。ご主人の方は、杖を付いていて、ちょっと脚が不自由な感じ。おぼつかない足どりで、杖をつきながらゆっくりと歩いているご主人の背中には、真っ白い紙に『原発も原爆もいらない』と手書きで書かれたプラカードが…。片手もちょっと不自由そうなその人は、それでも何らかの意思表示をしたくて、自らの背中に手書きのプラカードを背負ったのでしょう。お二人はそのまま、私と同じ西幸門まで歩いていき、デモ隊が通る道路側に面したベンチに座ると、それからしばらくの間、デモ隊が通る度に、一生懸命手を振ったり拍手をしたりしていました。
デモ隊の第一梯団のドラムの音が、霞ヶ関のビルに反響して聴こえてきました。第一梯団が戻って来ました!西幸門に居た人達は、デモ隊に向かって大きく手を振り歓声を上げ、拍手をして迎えます。いつも官邸前最前線でドラムを叩いてくれてる三人衆と眼で(お疲れ様)と微笑み合い、私も笑顔で第一梯団を迎えました。
後から聞いた話ですが、今回のデモコースは、もちろん東電前をバッチリ通過するコース。どの梯団も東電前に来ると、コールも音も、自然と怒りで倍増してたそうです。
さてさて、西幸門では、次々にデモ隊がゴールしてきました。短いコースとはいえ、昼間から公園内で出発を待ってた人達にとっては、既に長時間の闘い。てか、何か暑いし…(^^;ゴールしたとたん、みんな、広場のあちこちに座り込んでいます。
そんな中、仕事(?)とはいえ、無情にも「カンパお願いしまーす!」と叫び出す私…
鬼や…(-_-)
悪魔の様な微笑みでカンパ袋を持って徘徊してると、噴水の所に座ってたオッシャレ~なカップルの男性の方が「カンパします」と駆け寄って来てくれました。そして「お疲れ様、これからも頑張りましょう」と…。はい!ありがとうございます!と言いながら、女性の方にも向かってお辞儀をすると、笑顔で手を振ってくれました。
すると、後ろから別の女性が駆け寄って来て「すみません、あっちに疲れて立てないんだけど、カンパしたいっておじいさんがいるから行ってあげて!」と。見ると、けっこうなお歳のおじいさんが疲れ果てた笑顔でこっちを見ています。「わあ…お疲れ様でした~」と駆け寄ると、おじいさんは、ふあっふあっと、声にならない息を漏らし、それでもとびきりの笑顔でニッコリと微笑んで下さいました。
小さな女の子が近づいてきました。はい!と言ってカンパ袋にお金をチャリン!「ありがとう」と言って女の子の戻っていく方を見ると、若いママが恥ずかしそうに「少なくてすみません!」と笑顔でお辞儀をしていました。
今日はデモ隊を迎えてる時も、カンパをお願いしてる時も、とにかく、目が合うと自然とみんなニコニコ会釈。何だかまるで昔からの知り合いのようです。何だろう…。連帯感とはちょっと違う。仲間意識とかでもない。何か、無条件に信頼しあえる空気というか…。無防備…まではいかないけど、それに近い、不思議な安心感が漂っていた時間でした。
次のデモ隊が来ない僅かな間を狙って、日比谷図書館内のトイレに行こうと、カンパ袋を持ったまま向かいました。1階のトイレが混んでいたので、4階まで上がっちゃえ!と思い、エレベーターを待っていました。地下から上がってきたエレベーターに乗ると、中には若い派手めなカップルがエレベーターのボタンを押しながら、無表情な顔で立っていました。思いきりカンパ袋をさげ、腕には反原連の腕章を付け、リュックにはNO NUKESのバッチ、手にはNO NUKES DAYの当日プログラムを抱えた、いかにも…な私の姿を、二人は無表情なまま、無言でじっと見ていました。2階のランプがつきました。若いカップル二人はエレベーターを降りる時、私にペコリとお辞儀をして…降りていきました。
【後編へつづく】