恒例!愛読者も多い、金曜官邸前アクションのレポートです!
今週は「大・迷・惑」原発大迷惑の提灯が登場!
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先週、このレポートを書き終えて、管理人様に送信した数時間後…オリンピック、まさかの東京開催が決定しました。
いやぁ~ぶったまげたわ!あまりにビックラこいてボーゼンとしてしまったで、ホンマに。絶対選ばれないって思ってたんだよね、何故か。甘かったっ!(ガクーッ)
も~お、精神的ダメージが思いのほかデカくて、沈んだ沈んだ…ズブズブズブズブ…。
しかも、“あの人”のプレゼン…聴きました!?奥さん!あたくし、思わず「What??」って外人になってしまいましたわよ。何言っちゃってんですかねーホント。あははあははあはは!!!
…あ~~~あぁ
ハァ~…(ため息)
食らった食らった…
きっと同じように、ガッチョーンってなった人、多かったと思いますよ…。いや、なるでしょ、ガチョーンて…。もー、とりあえずガチョーンってなってさ、グチグチ文句たれてさ、沈むだけ沈みましょうや。そんな前向きな人ばかりじゃ無いんだから。ワーワー文句言って落ちるとこまで落ちましょ。んで、底板にぶつかってバウンドして、また上がって来ましょうや!
(…あ、上がって来てね(^^;)
しっかし、原発だけの事ではなく、色んな思いが混じりあって…ショックデカくて…参った参った、ホント…。
さ、今日は金曜日じゃ!気を取り直して永田町へ行ってくらぁ~!
暑い暑いと言っても、時間は確実に夏の終わりを告げています。太陽はちゃんと早めに西に沈み、暗い時間が長くなりました。
経産省前を通り過ぎた辺りで、ふと前を見ると、小さな女の子をおんぶした若いパパがガシガシ歩いていました。ちょうどおぶった女の子のお尻を支えるパパの手に、丸いランプの様な物が光ってました。遠くから見ると、まるで女の子のお尻がまぁるく光ってるみたいで、何だか蛍の様!夏の終わりの蛍だ…そう思いながら、楽しい気持ちになって二人の後ろを歩いていきました。
国会前の対岸に行ってみると、このレポート書きはじめた時に見た、ちょっと耳の不自由なおじいさんが立っているのが見えました。今日も背中を丸め、バッグを両手で握りしめ、うつむき加減に一人でポツンと立ってます。この場所は混みあってないので、おじいさんの周りもガランとした感じ。でも…不思議と、何というか…あまり寂しそうな感じがしません。一人で居ようと、ポツンと立っていようと、ここは同じ志の人達の集まってる場所。不思議と《隙間》の様な寒々しさがないのでしょう。
国会前ステージでコールが始まりました。
こちら対岸エリアでも、それに合わせて、立ってる人も座ってる人も、みな一斉にコール開始。そこへ《原発反対》と表示したiPadを掲げた男性が、元気に声を上げながら入って来ました。人一倍大きな声で、動き回りながら叫んでいた彼は、あのおじいさんのすぐ横に来ると、そこで動くのをやめ、おじいさんの横でずっとコールしていました。バカでかい声で…。おじいさんはニコニコと微笑んでいました。
何か、泣けました…。
自分で持って来た折り畳み椅子に座ってるおじさんは《原発はいらない》と書かれたブラカードを通りに向かって、掲げては下ろし掲げては下ろしを繰り返しています。とにかく、腕、疲れんだよね、ホントに(^^;
高校生位の男の子が、ポケットに手を突っ込んで、さっきから行ったり来たり…歩き回ってます。ちょっと、こっぱずかしいのか、所在なさそうな顔をしながら、あっち行ったりこっち行ったり…(笑)
さっきのパパと女の子に会いました。今度は女の子を肩車して歩いてます。どうやら色んなエリアを回ってる様子。
楽器を持った人達がたくさん行き来しているキンカン。ホントに多いな~。あちこちで盛り上げてくれる、官邸前の《鼓動》の人達。
地面にあぐらをかいて座り、持ってきた平たい太鼓の様な物を、コールが始まるとバシバシ叩いてるおばさんがいます。片手で持てる小さな鈴のついたモノをシャンシャン鳴らしてる人もたくさん見かけます。自分の思いを何かに乗せて、届けようとしているかの様…。
はっとりんが拳を挙げてコールし始めました。すげー熱気だ!「大飯は止まる!もうすぐ止まる!」「原発ゼロだ!もう動かすな!」どんどんピッチが上がっていきます。みんなも負けずに食いついてコールコール!!
若いカップルが歩いて来ました。男の子の前を歩き、コールに合わせて真剣な顔で手を叩きながら声を上げている女の子。
青いミニメガホンを持った若い男の子三人が、ニコニコしながら歩いてきて、国会前の列の最後尾に加わりました。一人の男の子はうろうろして落ち着きない様子(^^;公園の塀の方へ行ってみたり、メガホン振ってみたり、じっと立ってられない感じです。が、コールが始まると飛んできて(笑)、青いミニメガホンをバンバン叩いて一生懸命叫んでました。
今日はどのエリアでも、とにかくオリンピックのあのプレゼンに対する怒り爆発なスピーチが多いな~。みんな相当怒ってるわ、いや、当然だけどさ。
目の不自由な娘さんの手を引いたお母さんが、ゆっくりゆっくりと、私の前を歩いて行きました。そんな二人の後ろ姿をじっと見つめながら、ふと、振り返ると…
なんだありゃ…??
変なモンがユラユラ動いてこっちへ来とるで…
って、よく見たら、例の友達…(^^;;手作りの三段階の提灯を高く掲げて歩いて来るじゃありまへんか!
吹きました…かなり、吹きました
提灯3つ並べて「大・迷・惑」原発大迷惑の提灯です。よく作るわ(^^;
しっかし、これが大人気!!私がゲラゲラ笑いながら写真撮ってる間も「それいい!」って指差して通りすぎるおじさんや、写真撮っていく人達がたくさん!みんなじろじろ見てくし(笑)この微妙な脱力感というか、ダサさがまたいいよねー(^^;
そしてそのまま、提灯女と官邸前エリアへ。
木に引っかかったりしながらも(笑)、何とか前の方まで歩いてきて列に加わる提灯女。ここでも、話しかけられ、写真撮られの大人気ぶり!
ひとしきりコールした後、提灯女はファミリーエリアの方へ行ってみると言って、また木に引っかかりながらグミ坂を下って行きました。
ラストはいつもの様に、チラシとカンパ袋を下げて官邸前エリアに立ってました。
すぐそばには、小さなトラメガを使ってずっと大声でコールしている女性がいます。
黒いサングラスをかけた男性が、プラカードを掲げ、コールしながら舗道を行ったり来たりしています。抗議の列に並ぶ人達を盛り上げてる感じ。列に並んでた男性とハイタッチをしていました。
OLっぽい女の子は、終始黙ったまま、眉間にシワを寄せ、じっと前を見つめ立っています。プラカードも何もなく、声もあげず、ただただ真剣な表情で前を見つめ、立ち続けています。
抗議終了15分前位に地下鉄乗り場から上がってきた、背の高い、若いサラリーマンの男性は、舗道を行ったり来たりして何回かみんなの写真撮った後、スッと抗議の列に加わりました。
スーツをきてパールのイヤリングしてヒールはいた品のいい感じのおばさんが、一生懸命、片手で小さく拳をあげながらコール。その前には、大きなひまわりのブローチをつけたおばさんが笑顔でコール。
あれ?国会の方にいた、あの青いミニメガホンの男の子達が官邸前に来て声をあげてるわ!
8時になり、ダラクさんの怒りの言葉に呼応するかの様に、「嘘つき野郎!!!」「ふざけんなー!!!」「恥をしれ!!!」「土下座して謝れ!!!」の怒涛の叫びが飛び交う官邸前。
ホントにみんな怒り狂ってました。
抗議終了後、カンパ&チラシ配布でバタバタしていると、NO NUKESとプリントされたTシャツを着た若い男の子が「カンパを…」と近付いてきました。「そのTシャツいいですね~」と言うと「ホントですか!?これ…自分で作ったんです。」とニコニコ嬉しそう。そして「あの…僕…初めて来たんです。ここの他にも抗議してる場所があるんですか?」「お!初めてですか!?ここは官邸前エリアで、向こうに行くと、国会前ステージ、ファミリーエリアってのがあるんですよ。それぞれ違った雰囲気で面白いですよ。」「へぇ~!」「何処からいらしたんですか?」「江戸川区です」「また来て下さいね。時間と気持ちの余裕がある時に、是非!」「はい!」彼はニマーッとものすごいいい笑顔をし、帰って行きました。
それと入れ替わるように今度は一人の背の高いおじさんが、お疲れ様ですと近付いてきました。
「僕、普段は向こうに…アメリカにいるんですが、今、日本に帰って来てるんで久しぶりにここに来てみたんですよ。いやぁ~6ヶ月ぶりくらいかなぁ。こっちに戻った時はね、必ずここに来るようにしてます。」
「うわあ~、ありがとうございます!」
「こんな歳ですが、(多分、60代半ばか後半)僕、アメリカで大学に通ってて、学生やってんですよ。向こうでは若い子達も、ものすごい福島原発や放射能のこと心配してますよ。すごい聞かれます。もう、しょっちゅう…。大学で僕が日本人だと分かると質問攻めですよ。それくらい神経質になってる。当事者の日本人より何倍も何倍も神経質になってますよ。」
そして彼は、オリンピックの日本開催が決まって唖然としたということ、この後またアメリカに戻ったら恐らく更にまた質問攻めにあうだろうと言い、そして…
「僕たち日本人が、諦めずに、飽きずに、こうしてここで反対の声を上げていかなければいけないと思いますよ。続けることです…途中で止めちゃダメだ、続けるんですよ、とにかく。」
そう言った後、にっこりして
「来週の金曜もこっちに居るんで、また参加します。頑張りましょう、色々あるけれど…。どうもありがとう、お疲れ様でした!」
そう言って帰って行きました。
マイケル・ムーア監督がこんな事を言ってました。
『乗っていたボートが沈みかけていて、手には小さなコップしかないとするだろう。いくら水をかき出そうとしても到底追いつくはずもない。
そこで、我々には二つの選択肢がある。
そのコップで水を一生懸命かき出すか、何もしないで沈むのを待つか。
僕が映画を作るのは、小さなコップで水をかき出すのと同じかもしれない。
それでも、世界を少しでも良くするために…僕は映画を作り続けるよ。』
帰り道、提灯女からメールが来ました。
『お疲れ様!ファミリーエリアでも大人気だったぜ!「ご実家は提灯屋さんですか?」そりゃないって!』
…吹いた
わはは!
んじゃ、また来週~
もうすぐ稼働原発ゼロになるでー!!!