2015年1月16日(金)の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は1月23日(金)です。
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今日は大大大遅刻の金曜官邸前抗議でしたっ。
思わぬ残業でめっちゃ出遅れ、あたふたと会社を飛び出すと、おでこにポツリと水滴が。。。
ええっ!まさか雨っ!?まあ、ほとんど傘もいらない様な、降ってんのか降ってないのか分からない程度です。どうか、このまま止んでくれます様に…
急いで地下鉄に乗り、国会議事堂前で降りて地上に出ると、もう雨は上がっていました。(良かった…!)
時間は既に19時半を回っています。
グミ坂に出ると、スタッフのMちゃんがカンパ袋を持って立っていました。お疲れ~と言葉を交わすと、Mちゃんが「国会前エリア、全然違う雰囲気になってるよ」
あっ…、そうかそうか、そうだった!
今日から国会前の抗議エリアが新しくなるのです。ステージがあった交差点の角は下水道工事とかで閉鎖。(しかも2年間も!)。国会前ステージは、そのすぐ脇の公園入口の窪地に移動です。
つーか、だいたい国会前抗議のステージがある場所が、ピンポイントで下水道工事って…。しかも、2年間もやる下水道工事っていったいどんなんですか??
年明け前から反原連の方達が、新たな抗議エリアについて色々と準備を重ねてはいるものの、実際に参加者の方々が集まってみないと、どんな感じになるのか検討もつきません。
大丈夫かなぁ。何かやりにくい感じになってたらイヤだよなあ…。
色々と心配しながらバタバタ国会前の方へ向かうと…
あれ…?
いつもの舗道は参加者の方々でギッシリ。
あ、そっか!いつもは国会ステージを中心にして両側に分散されてた参加者の方々が1つになったのか!
それがなかなか良い感じになっていて、キュッと場が締まったというか、まとまったというか…。
ステージ裏手の方へ歩いて行くと、いつものスタッフのSさんが、他のドラム隊の人達と塀の上に立っていました。あ、いいじゃん、いいじゃん、いい感じ~。
Sさんに
「塀の上、いいね!カッコいいやん!」
と言うと、
「ね、でしょ?」
あぁ…何か良かった~。
え~と、こういうの何て言うんだっけ?『ケガの巧妙』~?
旧国会前エリアは工事用の囲いが張り巡らされ、立ち入り禁止となっていました。
新しい国会前ステージではいつも通り、抗議のスピーチやコールが鳴り響いています。その後ろで、今までずっとみんなの叫びを受けとめてきた旧エリアは、ガランとしていて…何だかちょっと寂しそうでした。
もう、時間は7時50分になろうとしています。
官邸前に戻ろうと、旧エリアを背に歩き出すと、ちょうど、旧エリアと新エリアの間で、一人の女性が『原発はいらない』というプラカードを胸に、国会議事堂に向かって立っているのに気がつきました。
新エリアからはステージの裏手となる場所です。その人は、ステージでのスピーチやコールとは関係なく、ただただ黙って国会議事堂を見つめながら、プラカードを胸にじっと立っていました。
訴えるような表情で…
本当に、本当に「原発はいりませんから!」と、国会議事堂に訴えかけているような表情でした。
何だか胸がいっぱいになってしまい、わたしはそのまま急いで官邸前へと戻りました。
先週、外語大の学生さんのインタビューに答えた事で、被災地に初めて入った時の事を思い出しました。友達と2人で車を運転し、4月に宮城県の気仙沼市に行ったのです。まだまだ津波の爪痕生々しく…その、あまりの光景に、最初に口から出た言葉は、
「なにこれ…」
でした。
可哀想だとか悲惨だとか、そんな言葉など、軽々と飛び越えてしまうような物凄い光景だったのです。
ボランティアの最中、地元の漁師さんが、津波の跡地を案内してやると言って、私たちを連れ出しました。言葉を失う様な光景の中を歩きながら、今でもはっきりと覚えているのは、泥沼の中、あちこちに、黄色いラッパ水仙の花がたくさん咲いていた事です。本当にあっちにもこっちにも…たくさん咲いていたのです。
「花は…咲くんだね」
あの様な状況でも、何処に流されても、春が来たら、球根はしっかりと地上に芽を出し、黄色い花を咲かせていました。
春になってラッパ水仙を見るたび、あの時の気仙沼の光景を思い出します。
そしてわたしも、何があっても、顔を上げ、立ち上がらなくては…と、思うのです。
んじゃ、また来週~!