【2014/5/30】東京・官邸前・104回目

6月1日(日)は、川内原発再稼働やめろ! 0601官邸・国会前☆大抗議です!
お忘れなく!
そして、以下は、スタッフの方からの、5月30日の官邸前抗議行動のレポートです!
暑くなってきますが、体調管理に十分気をつけながら参加しましょうね!
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ジワジワと夏が近づいて来てますね。官邸前抗議が始まってから、三回目の夏が…また巡ってきます。どんどん長引く抗議に疲弊してきてる人もたくさんいることでしょう。
突然ですが、みなさん。『ふくらはぎ健康法』って知ってますか?1日5分ふくらはぎを揉むだけで、身体のあらゆる面に効くというのです。私は本屋に並んでいた『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』って本で知りました。いや、まあ、長生きしたいかは別として、生きてる間は健康の方がいいですよね(^^;
でね、このふくらはぎモミモミがね、効くんですよ!ま、細かいことはめんどくさいからいいとして、長引く抗議に心身ともに疲れてきたっつうアナタッ!とにかく1日5分、ふくらはぎをモミモミしてみてください!5分間って、けっこうな長さですよ!ま、ダマされたと思って、是非!
(※何にも効かなかったらホントにダマされたということで)
みんなで元気になって、必ず脱原発を実現させましょう!
さて…
今日は金曜です。今日の官邸前抗議は6/1(日)の大抗議の準備等の為、規模を縮小して官邸前エリアのみでの抗議でした。
日曜に長時間の大抗議があるんだから、今日はキンカン休みにすりゃいいじゃん~って思いますよね?はい、そうなんですよ。いや、そう出来たらどれだけ良いか…。反原連の方達だって、キンカンなかったら、ちょっとは休めますからね。(いや、準備で休めないだろうけど…)
でもね、前にも書きましたが…
集まっちゃうんですよ。黙ってても金曜の夕刻になると、官邸前・国会前に、原発を無くしたい!って思ってる人達が、ワラワラワラワラと集まって来てしまうのです。もう、当然のように。
どうしようもない(笑)。
政府が、原発やめますって宣言してくれない限り続くでしょう、この現象は。
細長~い、でも絶対切れない丈夫な糸が、ゆるゆると続いてる感じ…。
今日もグミ坂にはズラリと抗議の列が伸びていました。
ここに来ている人達、本気なんだよな。本気で「脱原発」の声を絶やしてはいかん!って思ってるんだよな。日曜に大抗議があろうが、天気がどうだろうが、知ったこっちゃない。とにかく『続けていく』『繋いでいく』子供達の未来のために…声をあげ続けることだけ。
7時30分過ぎに、1人のご婦人が地下鉄四番出口に現れました。肩にかけたバッグの紐をギュッと握りしめ、緊張した面持ちで恐る恐る…といった様子です。初めての方かなぁ…と見ていると、その人はグミ坂に出ることもせず、地下鉄出口のすぐ脇の端っこに、そっと立ちました。バッグの紐は握りしめたままです。
グミ坂はコールが始まっていました。するとその人は、眉間にシワを寄せ、思い詰めた様な表情で目を閉じ、じっとコールを聴き始めたのです。
延々と続くコール…。
それをピクリとも動かず、うつむき加減に目を閉じたまま、眉間にシワを寄せ、ずっとずっと聴いてます。
周りでは、いつもいらっしゃる常連の方達が元気よく声を張り上げていました。笛を鳴らしたり小さな楽器を叩いたり、元気な声で叫ぶその傍で、ご婦人は1人、思い詰めた様な表情で目を閉じ立ち続けていました。
どんな思いで、聴いているんだろう。いや、どんな思いで…今日ここに来たのだろう。
みんなそれぞれが、背中にたくさんの色んなことを背負ってここに来ている。
そんな事を再認識させられた出来事でした。
帰り道、ふと道端に目をやると、ドクダミの花がたくさん咲いていました。こんな都会のど真ん中でも、あちこちに見かけるドクダミの花。私はこの花がけっこう好きで、家でもよく花瓶にさして飾っています。
白い十字架の様な花。潔く真っ直ぐに伸びて、でもしなやかなドクダミ。
官邸前に集まるみんなのようです。
(ドクダミ嫌いだったら、マジ、すいません…)
日曜はいよいよ『0601官邸・国会前大抗議』です!
んじゃまた、日曜にここで!
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【2014/5/23】東京・官邸前・103回目

103回目のレポートです!
次回は5月30日(金)!
※「川内原発再稼働やめろ! 0601官邸・国会前☆大抗議」直前の金曜日ですが、官邸前は通常通りの18:00〜20:00で抗議を行います。国会前はお休みです。
詳細はこちら
そして6月1日(日)は、川内原発再稼働やめろ! 0601官邸・国会前☆大抗議です!
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何やってもダメな日ってありますよね?やることなすこと、ことごとくNGな日。わたし、この間がそうでした。
もう笑っちゃうくらい・・・。
定期が切れてるの忘れて改札に挟まる事から始まり、休憩しようと入った店で「○時から貸し切りになるので…」と断られ、別の店に行ったら臨時休業。やっと入った店では、ホットティーを頼んだのにアイスティーが出てきたし…。手続きしようとした事は行く先々できないと言われ、横丁から出てきた暴走自転車にひかれそうになり、もう~グッタリだったので、そうだ!こんな日は神社にお詣りでも…って神社行ったら、なんと賽銭箱は蓋をされ境内は真っ暗。えっ?はっ早じまい!?んなのあるのかよ??
神様にまで見放された日でした(-_-)
こんだけ凄い日は久しぶりだったので、明日はきっといい日にちがいない!きっとそうにちがいない!(泣)て思ってたら…
次の日の午後3時。
大飯原発の差止め訴訟の判決が下りました。原発関連の訴訟は極めて難しいとされているので、まあダメだろう…って、私も周囲も思っていました。
それなのに!
勝訴!!!
しょーそっ!しょーそっ!!
うおおおーっ!!!!
15時にリアルタイムで追ってたら『勝った!』の速報!!マジかーっっ!!もう、泣けたよホントに……(もちろん平日15時なので仕事中)
泣きながら仕事してる気味悪い女。
てか、あの判決文!!素晴らしいと話題になるほどの名文!!
『原発は電気を生み出す一手段にすぎず、人格権より劣位にある』
『原発の運転停止によって多額の貿易赤字が出るとしても、豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富であり、これを取り戻すことができなくなることこそが国富の喪失。』
ああ…
前日の厄日よ、ありがとう!(?)
奇跡が起こりました…
そして今日はキンカンの日!ちょっと明るい気持ちで…希望を持って迎えるのは久しぶり…いや、初めてかも。今日は大飯原発の原告団弁護団の方々も官邸前にいらっしゃるとのこと!急いで仕事を終え、元気に官邸前と向かいました~
と、言いたいところですが、何故か今日は腹減りで、官邸前着く頃には足どりもフラフラ。。。
(昼間、上司の奢りで焼肉食べたのにおかしいな・・・)
他のスタッフさんに申し訳ないと思いつつ、まず真っ先に向かったのは『ゲリラカフェ』…(スタッフの皆さんごめんなさいごめんなさいごめんなさい)
いつものお姉さん二人が、今日も超美味しいマクロビオテックなタルトやサンド、そしておにぎり、飲み物をたくさん用意してくれています。
とりあえず、まずは(…っていくつ食うんだよ)最近新作のピタパンサンド。
飲み物は、バナナと何かのジュース。ゲリラカフェとキャンドルエリアの間の塀に腰掛け、先ずはジュースをゴクリ。。。ううううまあぁぁぁーいっっ!!!トロリとしたバナナの甘さが五臓六腑にしみわたります(いや、マジで)。
思わず、「ああ~・・・美味しい~~」とため息を漏らすと、お姉さん二人はニッコリ笑顔。ピタパンサンドも絶品!お姉さんとあれこれ話しながら、ぱくぱく食べている間にも、目の前を、プラカードを持ったおじさん、おばさん、若者、親子連れなど、たくさんの人達が通り過ぎて行きます。
ピタパン一個で結構なボリューム。お腹も満たされます。・・・と、いいつつ、またタルトも幾つかほしいなー。ここのタルトが大好きな私は、いくつかゲットして、抗議終了後、家に帰ってから…若しくは次の日の朝、食べるのが最近の楽しみなのです(^^;「また、いくつか頂いても大丈夫ですか?」とお姉さんに聞くと「もちろん!どうぞどうぞ!余っちゃうと悲しいので。」とのお返事。じゃあ・・・と種類別に選んでいると、隣のキャンドルエリアのキンギョお兄さんがやってきました。
「お疲れ~!あれ、もう食べてんの?オレはちゃんとひと仕事終えてから来たんだよー」
と、ニヤニヤ。
「え・・・あたしなんか、来た途端にココ直行ですよ。もう、腹減って腹減って・・・」
「えぇ~。ほら、よく言うじゃない?『働かざる者食うべからず』って」
「へえー、そーなんだー、知らーん」(←都合の悪いことは知らないふり)
さらに、お持ち帰りのタルトを何個か手にした私に、キンギョお兄さんが「それさ、抗議終わってから、官邸前の方のスタッフさん達みんなで食べるの?」
と、聞くので
「いや。家に持って帰って、全部私が食べるんですけど・・・」
「なんだよ!自分で食うんかい!」
美味しいタルトを手にし、幸せな気分になって国会前エリアへと向かいましたー
国会前。今日も盛り上がっていました。大田区からきた70歳の方が、怒りのスピーチをしておられます。人の行き来も激しい。抗議エリアに入る人、出る人・・・国会前のスタッフさん達が、注意深く周りを見ながら動き回っています。いつもいる国会前スタッフの男の子は今日も忙しそう。抗議エリアに入ろうとする人を見つけると、すっ飛んで行ってポールを上げます。出ていく人にも同じ。もう、始終周りに注意を払い動き回っています。参加者の方とすれ違うと、軽く会釈。毎回一生懸命な感じで、彼なりに、この場を守ろうとしている気持ちが伝わってくるのです。
反原連のスタッフさんの、「さて、コールいきましょうか。国会の電気がついてるうちにコールしましょう!」の声に、参加者の皆さんは一斉に国会の方を見ます。そして目の前に建つ国会議事堂を見ながら、真剣な表情でコール!
大飯原発住民訴訟の原告団と弁護団の方々のスピーチが始まりました。おお~!きたー!並ぶ参加者の方々も、どことなくみんな嬉しそうな表情に変わります。
「今回の判決は、全ての原発は動かせない、そんな内容になってます!」
おお~っ!と拍手!
「しかし、みなさん、判決の内容は当たり前の事なんです!今まで、その当たり前の事が、ないがしろにされていたのです。」
そうなんだよ、ホントにそうなんだよ~・・・
「この勝利は我々原告団の勝利ではなく、日本全国で原発反対を訴えている皆さん一人一人の勝利だと思います。」
原告団・弁護団の方々のスピーチを聞いてると、目の前を友人が・・・。「あ!」と声をかけ、しばし大飯原発訴訟の立ち話で盛り上がっていると、なんと今度は反対側から叔母が登場(^^; 時々、キンカンや大抗議にも参加してるパワフルな叔母。今日も「用事をすませて余力が残ってたら行くよー」と連絡がきましたが、ホントに来た!(笑)そして、またしばし3人で大飯の話に・・・。
「あの、国富の喪失のとこの文章・・・素晴らしいよね~!」
「そうそう!もう、それだよ!それそれ!って感じ!」
「泣けたよー!」
ひとしきり盛り上がった後、今度は官邸前へと移動します。
私達が立ち去る時、国会前エリアでは、スタッフの方が判決文の要旨(?)をプリントアウトしたものを参加者の皆さんに配っていました。あっという間になくなった様子・・・。
さて!官邸前へとやってきました。
なんだかんだでもう、終了時間が迫ってきています。(ピタパン食べててごめんなしゃい)
久しぶりに先頭エリアへ。最終コールが始まっています。
目の前の首相官邸に向かってプラカードを掲げ、立ち続ける女性。
足の不自由な若い男性が、杖を両手でついてずっと立ってコールしてます。時折、疲
れたように杖を持つ手を動かし、それでもずっと立ち続け、コールしています。
タンバリンを、タオルを丸めたものにぶつけて叩いてるおじさん。
目を閉じ、祈るような表情で叫ぶご婦人。
終了、5分前になりました。
1人の女性が急ぎ足で歩いてきて、サッと抗議エリアに入りました。
目の前の男性は、真剣な顔で手書きの紙を掲げています。
そんなみんなの姿を、官邸側の路上に立ち並び、見つめる警察庁の方々。こちらも真剣な表情です。
どんなふうに思っているんだろうなぁー。毎週毎週見てきた、この光景・・・。
8時です。いつものようにダラクさんのスピーチ!
「原発は、人格権より劣位にある。いいか、もっかい言うぞ、原発は、人格権より劣位にある!」
「アホ政権は俺たちより劣位におかれるって肝に命じてろ!」
みんなのそうだー!!の叫びと共に抗議は終了しました。
関西電力は、福井地裁の判決を不服として、名古屋高裁金沢支部に控訴しました。
ま、予想通りです。
上級審で、どうなるかまだ分かりませんが、1審でこの判決がなされたというのは、本当に大きなことだと思うのです。
『最高裁まで争われるのかわからないけど、250km圏内の住民は運転差し止めを請求できるという判例は、事実上、全原発を停められることを意味する。』(ツイッターから)
『判決文を一読した印象は、まっとうな内容である、というものだった。理にかなっており、いたって妥当。ふつうの生活者の視点をけっして手放すことなく、また、そこにおいて感得される違和や不安といったものを切り捨てることもしていない。日常に根ざす感覚を、法律の論理と言葉でもって捉えなおしたような文章であったといってもいい。』
『電気を生みだす一手段としての原発は、ひとびとが豊かに暮らす権利より劣位にあるという表現や、「国富」とはひとびとが豊かな土地に根ざして豊かに暮らすことだという言い方などは、多くのひとびとが漠然といだいていた感覚を的確に言い当てているとおもう。』(長谷川一)

しつこくしつこく、官邸前で、全国で、ひたすら声をあげ続けてきた人達の思いが集結したようなこの判決。絶対に守りたい・・・
来週も、また声を上げましょう。
また来週~!!
来週は官邸前エリアのみでーす!

【2014/5/16】東京・官邸前・102回目

102回目です!5月も毎週金曜日開催。
次回は5月23日(金)です!
http://coalitionagainstnukes.jp/?p=4142
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さらに6月1日(日)は、官邸・国会前☆大抗議もあります。
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以下は、スタッフの方からの第102回目のレポート。
行ってみようかな?と思った方はどうぞお気軽に、5分でもいいのでのぞいてみてください!
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先週101回目の抗議は、残業大遅刻でレポートできず、今日もまたまた大遅刻っ!!あ~、もう~っ。
グミ坂エリアのスタッフを頼まれていたので、焦る焦る!日比谷線から千代田線に乗り換え、『国会議事堂前駅』を目指します。駅に着いて電車から飛び出し、ホームを抜けていくと…あり?この階段を登るんだよ…な…?駅構内は改装工事中。確かこっちだよな~と、カンに頼ってガシガシ階段を登り通路に出ると…
え、ここはどこ?私は誰??
うおーい!マジかよ、ここで迷うか私?わーん!!(泣)
人間、急いでる時に限ってコレですよね。みなさん、焦ってはいけません。落ち着いて落ち着いて…
ぐるぐる回って、やっとこ出口の標識を見つけました!うえ~良かった~。つーか、早く行かないと!7時過ぎてるよー!
出口階段に向かって行くと、聴こえてきました!みんなのコール!今日も、地下鉄構内に響き渡っています。何となくホッとし、ちょっとニヤッとしながら急げ急げと駅の階段を駆け上がるように登って行くと(※5段目あたりで力尽きました)、二人の小さな子供を連れたママが、荷物を抱え子供たちの手を引きながら階段を登っています。小さな女の子が聞こえてくるコールに「なーにー?あの声ー?」。ママは優しく「原発やめましょうってみんなで言ってるのよ」。男の子の方が後ろを振り返り、私と目があうとニッと笑顔。私も負けじとニッ!
階段を上がり、やっとグミ坂に到着しました。外に出たとたん、みんなのコールが風に乗ってグワ~ッと押し寄せてきます!何か今日、勢いスゴくないか??コールの声が激しく響いています。何となく、人数もいつもより多い気が…。
時間は7時15分を過ぎています。怒涛の様なコールが沸き起こるグミ坂を下り、4番出口まで行くと、スタッフのKさんが誘導棒を持って立っていました。「遅くなってスミマセン!」と駆け寄り、カンパ袋とリーフレットの束を受け取ると、「今日はこのままここでフライヤー折ってリーフレットに挟む作業するわ~」とKさん。
どーでもいい話ですが…Kさんは先週から地下足袋で官邸前に来ています…。『じかたび』ですよ、みなさん。そうです、爪先が二つになってる黒いアレです。意味はないそうです。先週なんか、地下足袋の写真撮られてましたよ。いや、足だけ撮られてたんですよ。「これ、動きやすくてチョーいいのよー」と、誇らしげに言ってました。(忍者かよ…)
地下足袋Kさんは、私の隣で地べたにしゃがみ込み、フライヤーを折ってはリーフレットに挟む作業を始めました。
「今日、なんか盛り上がってませんか?」
「うん、人も多いし勢いあるんだよね」
「やっぱり…」
「もう、怒り心頭なんだよ、みんなー」
私の斜め前のおじさんは、むちゃくちゃ大声で、叫ぶようにコールしています。
そんなみんなの怒りが形になったかの様に、今日のグミ坂はスゴい強風!だいたい、ここはいつも風が強いけど、今日はまた格別に強い風が吹き荒れています。と、突風の様にブォーッと、もう立っているのもキツいようなスゴいのが吹いてきました!
思わず「わーっ!」と叫ぶと、隣で同時に「キャーッ!!」という雄叫びが…。
見ると、地下足袋Kさんの折っていたフライヤーやらリーフレットやらが風に巻き上げられ、車道に飛ばされているじゃありませんか!
うわーっと言いながら飛ばされてくフライヤーをへっぴり腰で追う地下足袋…。(じかたびじかたびうるさくてすみません)
すると…
警備に立っていた警官が走って駆け寄り、じかたびさんを「危ないから」と手で制すと、風で飛ばされるフライヤーを走って追っかけ、車道の真ん中で拾いはじめてくれたのです。追っかけるフライヤーは 更に風に巻き上げられ、飛ばされて行きます。時々、車も走って来ます。警官は車に注意しながら車道を走り回り、1枚残らず拾い集め…持ってきてくれました。
「すみません、ありがとうございます…」と言う私達に、その人は笑顔で黙ってフライヤーを手渡し、何事もなかった様に元の警備の位置に戻りました。
官邸に向けての抗議のスピーチが始まりました。みんな、怒ってます。怒りで声が震えています。「原発はいらないのです!!」のスピーチの声に「そうだ!いらねえぇぇぇ!!!」とグミ坂に並ぶ人たちが叫びます。
小綺麗な格好をしたOLさんぽい女の子が、微笑みを浮かべつつ、真剣な表情でプラカードを胸に掲げながら歩いてきました。そして、そのまま地下鉄乗り場へと降りていきました。
と、また凄い強風がっ…!
「うわっ、またきたーっ!もう、何なのこれーっ!」と、なびくカンパ袋を押さえながら、はっ!またフライヤーが飛ばされる!と、隣を見ると…
じかたびさんが行き倒れてました
いや、正解に言うとですね、飛ばされない様にフライヤーの上に体ごと覆いかぶさってるって話なんですがね。どう見ても行き倒れてるようにしか見えないというか……
思わず、ブホッと吹き出し、ゲラゲラ笑うわたし(←酷い)
「わはは!行き倒れてるみたい!ギャハハハ!」
「も~、何なの今日の風!絶対、アベの呪いだよ~!」
それからは強風が吹くたび、じかたびさんは行き倒れ、私はゲラゲラ笑ってました…。
7時45分になりました。
最終コールに合わせて、うんうんと頷きながら、お洒落なご婦人が一人で歩いてきます。時折、片手で軽く拳もあげています。
目の前の中年のご夫婦は、どうやら初めて来た様子。じかたびさんから貰ったリーフレットを物凄く真剣に読んでいます。そして読み終わると二人で何か話し、再びじかたびさんの所へ近づいて来ると「あの、これって…もう少し頂けますか?ちょっと色んな人に配りたいので…」と言い、何部か束を受け取ると、大切そうにカバンの中にしまいました。
それとは反対側の塀の隅にずっと立っていた背広姿の男性は、突然、意を決したかの様な勢いで近づいて来ると、照れくさそうにカンパ袋にお金を入れて下さり、また、さっさと元の位置に戻っていかれました。
終了5分前です。
地下鉄出口から、腕時計を見ながら女の子が駆け上がってきました。女の子はサッとすぐ近くの抗議の列に加わると、最後のコールに声をあげ始めました。
抗議終了の頃には風も落ち着き、じかたびさんも行き倒れることなく…抗議は終了しました。
フライヤーやらカンパやらでバタバタしていると、あの、一人で丸い太鼓の様なモノを叩きながらお経を唱えてるお婆さんがグミ坂を上がって来ました。私達がワイワイやっている近くで止まると、目の前に見える国会議事堂の建物に向かって三回ほど頭を下げながらいつものお経の様なモノを唱えると、一礼をして静かに地下鉄乗り場へと降りていきました。いつもそうして帰られていたんだなあ…と思ってから、あっ!と気が付きました。あの、お婆さんがいつも立っている場所…。人気のない窪地。あの場所から国会議事堂の建物が良く見えるわ。そうか、国会に向かって鳴らしていたんだ…そうなんだ…。今さらですが(遅い!)、ハッとさせられました。
参加者の方々もほとんど帰られて、私達は荷物を担いで正面ブースに向かいました。いつもの様にみんなで機材などの後片付けをしていると、カバンを持ったガタイのいい背広姿の男性が急ぎ足で近づいて来て、近くにいたスタッフさんに「すいません、終わっちゃったんですか…?」と聞いてきました。
スタッフさんが「あ、はい!」と答えると
「いつも抗議って何時までやってるんですか?」
「18時から20時までなんですよ~」
「ああ~そっかあ…いや、仕事が遅くなっちゃって、抜けられなかったんですよ!……くっそぅー…。」
急いで駆けつけたのでしょう、軽く息が切れています。男性は頭をかきながら、酷くガッカリした苦笑いを浮かべ、本当に悔しそうな顔で帰って行きました。そこにいたスタッフさん達が「お疲れ様でした!ありがとうございました…」と、その人の背中に向かって、労うように声をかけました。
『すべての日が、それぞれの贈り物を持っている。(マルティアリス)』
いつも金曜日には、目には見えないたくさんの贈り物をもらってる様な気がします。
ありがとう。
また来週~!
(じかたび買うかな…)
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【2014/05/02】東京・官邸前:100回目を迎えました。

首相官邸前抗議が、とうとう100回目を迎えました。
5月も毎週金曜日開催。
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さらに6月1日(日)は、官邸・国会前☆大抗議もあります。
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以下は、スタッフの方からの第100回目のレポートです!
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5月です。
地面から、木々から、あたらしい命がクククイッと頭をのぞかせ始めました。4月がホワンと柔らかいピンク色なら、5月はピンッと元気な緑色かなぁ。
そんな5月最初の金曜日。首相官邸前抗議は、遂に100回目を迎えました。いや、迎えてしまいました…。
何とも複雑な気持ち…。
100回です、皆さん。
何となく…ただただ、100という数字の重みを胸に抱きかかえ、永田町へと向かいました。
今日の昼間は夏を思わせる様な強い陽射しのよいお天気!日が暮れてもさほど気温は下がらず、むしろちょっとジメッとした感じ…。
100回かあ…100回ねぇ…と、ブツブツ心の中で繰り返しながら到着すると、あれ?何だかいつもより人数も多く、空気もワイワイと活気づいてる感じじゃね!?
国会前にも官邸前にも、続々と人が集まってきています。
スタッフの男の子に「今日、いつもより出足いいんじゃない?」と聞くと「やっぱ100回目ってんで、初めて来たって人も多いみたいだよ。さっきスピーチした高校生のグループも『100回なので初めて参加してみました!』って言ってた。」と。
「何か、今日は雰囲気も盛り上がってる感じだね!」
「うん、いい感じだよ」
100回だから初めて来てみた。100回だから、久しぶりに参加した。…これってさ、この金曜抗議の場が、良い意味で、もう『定着』してるって事ですよ、皆さん。
うまく言えないけど…なんつうか、みんなの意識の中に、普通に存在してるというか…。すごい事ですよ、よく考えたら…。
「100回だって言うからさ、久しぶりに来てみたんだよ。ここが続いててくれて嬉しいよ。」
と、ニコニコ言うおじさん。
二時間近くかけて来たという女性は
「この場を用意してくれてる方々、参加して繋いでくれてる方々に本当に感謝よ…」
そうなんだよね。一人一人が繋いで来たんだよなぁ。
財務省交差点から国会前エリアへ向かう舗道には、いつもより長く…塀にはズラリと参加者の方々が座っています。
あ、そっか、ここにこうして腰掛けると、ほら…目の前が国会議事堂なんだな。みんな、塀に腰掛け、目の前に建つ国会議事堂をじっと見ています。
金髪モヒカンで、上着にジャラジャラ色んなものを付けてる、厳つい顔をした男性が国会前ステージに向かってずんずん歩いてきました。そのまま、パッと最前列に…。
何つーか、その、全くためらいのない空気!
国会前ステージから桜田門へと続く舗道では、塀に立ち、団扇を振って一生懸命コールする女性や、手作りのペットボトルのランプを振りながら抗議する男性の姿が。
新聞紙を丸めたデッカいメガホンで叫ぶおじさんもいます。(ホントにデカい…)
足がちょっと不自由な、杖をついたおじさんが歩いてきました。
小さな女の子の手を引いたママもいます。
いつもの自転車隊も元気に走っています。
こうやって、100回…続いてきたんだなぁー。
キャンドルエリアの前を通りかかると、いつものアノ金魚のお兄さんがいました。(いや、普段は金魚かぶってないですよ(^^;)お疲れ様でーすと話し掛けると、「今日はさ、清志郎の命日だからね、俺、ちゃんと花買ってきて清志郎の写真に捧げたんだよ!」
あ!そうか…奇しくも今日は清志郎の命日なんだよね。
見ると、いつもの写真の前に、ペットボトルにいけた小さな花が飾られています。金魚のお兄さんは「ま、安い花だけどね!」と言って、あははっと笑顔。一瞬、清志郎の表情が、ちょっとだけ得意気に見えました。
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官邸前エリアへ来ました。グミ坂も盛り上がっています!やっぱりこっちもいつもより多め。コールする声にも力がこもります。
今日も若い子多いなぁ~。
地下鉄入り口前では、スタッフの女の子達が、地面にしゃがんで一生懸命フライヤーを折っています。そこへ、参加者の男性がカンパをしに立ち止まりました。その男性も腰をかがめ、低い姿勢でやりとりしています。何かあったかい、いい光景だなぁ・・・。
100回目だろうが、何だろうが・・・抗議そのものは何も変わりません。
このレポートを読んでも分かるように、毎回、何か変わった事がある訳じゃありません。淡々と単調に過ぎていく時間。ただただ、原発をなくしたいという気持ちだけが、この2時間を作り上げてます。
面白くもなんともない。抗議の2時間なんて退屈ですよ、そりゃあね。
それでも、続けてきました。続いてきました。
ほったらかされても、無視されても、誰も注目しなくても叫び続けてきた、それが100回続いたってことなんだよね。
参加者のおばさんがニコニコと警備の警察官にお辞儀をして、帰っていきました。
色々な人が行き交う金曜官邸前抗議。
別にね、100回だからって感傷に浸ってるわけじゃないですよ。でもさ。やっぱ、一つの通過地点として、いろいろ思いますよ。
グミ坂では最終コールが始まりました。「原発やめろ!さっさとやめろ!」声に力がこもります。何回、何百回、この言葉を叫んできたのでしょう・・・。
「あべしんぞうーっ!!」
ダラクさんのいつもの官邸に向けてのスピーチと〆の言葉。
「100回・・・100回です。僕は、屈辱な100回だと思ってます。何でこんなに何回も抗議しなきゃならないんだよ!1回でも少なくしたいんだよ!今日でやめたいくらいだよ!」
うんうん・・・と頷く参加者のみなさん。
「ここへ出て来て、人々の声を聞けよ!!」
100回目の抗議もいつもと同じように、8時にサッと終わりました。グミ坂で皆さんを見送っていると、常連の参加者の女性がニコニコと近づいてきました。そして、笑顔で、
「もう、100回もやるハメになるとは・・・やんなっちゃいますね。でも、やるしかないですよねぇ。とにかく、頑張って続けていきましょう。お疲れ様でした~」
そう言って、帰っていきました。
原発事故が…原発の恐ろしさが、風化されそうになる今。
原発反対のデモも・・・へたすれば過去のものという印象になりそうな今。
それを食い止めているのが、毎週金曜ここで続いている、この『官邸前抗議』の様な気がします。
『望むに臨む』のぞむにのぞむ・・・ふと、浮かんだ言葉です。
何故、脱原発を望んでいるのでしょうか?
地球を汚し、命そのものを脅かす原発はいらない、本当にいりません。福島の人達の悲しみ苦しみを見れば、他に理由なんていらない、そう・・・それは大前提です。
しかし・・・
『脱原発』には、実はそれだけではない、更に重要な意味があるのです。
日本にずっと長いあいだ深く根を広げてきた、不条理な巨大システム。脱原発を実現させることで、そこに、大きな大きな穴を開けることが出来るのです。長く立ちはだかってきた巨大なぶ厚いその壁に、一発ドカンと穴が開くんですよ。
どーなると思います?
今まで塞き止められていた風や水がそこから一気に流れ出します。ドバーッとね。まあ、大変なことですよ。ずっとずっと構築されてきたモノが、たった1つ穴が空いただけで崩れ始めるんですから。でも、壁ってそういうもんでしょ?流れを塞き止めていたどんなにバカデカい壁だって、一個穴が開きゃあ、そっから水も風も流れ始めますよ。そしたら、本当に色々変わると思いますよ。今まで原発で儲かっていたピラミッドが、頂点から崩れ落ちますよ。もうそうなったら、誰もその流れを止められません。風に飛ばされ、水に流され…色んな事が変わっていくでしょう。
私達が311以降、ずっとずっと…アホみたいに望み続けてきた『脱原発』は、実は、私達が考えてる以上に、ものすごい大きなことなんです。
だからこれからも・・・
100回だろうが何回だろうが・・・
あの巨大な壁に、たった1つ穴を開ける為に・・・
NO NUKES!
やり続けるぜ!
また、来週~!!
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