【2015/1/16】首相官邸前抗議のレポートです!

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2015年1月16日(金)の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は1月23日(金)です。
詳細はこちら
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今日は大大大遅刻の金曜官邸前抗議でしたっ。
思わぬ残業でめっちゃ出遅れ、あたふたと会社を飛び出すと、おでこにポツリと水滴が。。。
ええっ!まさか雨っ!?まあ、ほとんど傘もいらない様な、降ってんのか降ってないのか分からない程度です。どうか、このまま止んでくれます様に…
急いで地下鉄に乗り、国会議事堂前で降りて地上に出ると、もう雨は上がっていました。(良かった…!)
時間は既に19時半を回っています。
グミ坂に出ると、スタッフのMちゃんがカンパ袋を持って立っていました。お疲れ~と言葉を交わすと、Mちゃんが「国会前エリア、全然違う雰囲気になってるよ」
あっ…、そうかそうか、そうだった!
今日から国会前の抗議エリアが新しくなるのです。ステージがあった交差点の角は下水道工事とかで閉鎖。(しかも2年間も!)。国会前ステージは、そのすぐ脇の公園入口の窪地に移動です。
つーか、だいたい国会前抗議のステージがある場所が、ピンポイントで下水道工事って…。しかも、2年間もやる下水道工事っていったいどんなんですか??
年明け前から反原連の方達が、新たな抗議エリアについて色々と準備を重ねてはいるものの、実際に参加者の方々が集まってみないと、どんな感じになるのか検討もつきません。
大丈夫かなぁ。何かやりにくい感じになってたらイヤだよなあ…。
色々と心配しながらバタバタ国会前の方へ向かうと…
あれ…?
いつもの舗道は参加者の方々でギッシリ。
あ、そっか!いつもは国会ステージを中心にして両側に分散されてた参加者の方々が1つになったのか!
それがなかなか良い感じになっていて、キュッと場が締まったというか、まとまったというか…。
ステージ裏手の方へ歩いて行くと、いつものスタッフのSさんが、他のドラム隊の人達と塀の上に立っていました。あ、いいじゃん、いいじゃん、いい感じ~。
Sさんに
「塀の上、いいね!カッコいいやん!」
と言うと、
「ね、でしょ?」
あぁ…何か良かった~。
え~と、こういうの何て言うんだっけ?『ケガの巧妙』~?
旧国会前エリアは工事用の囲いが張り巡らされ、立ち入り禁止となっていました。
新しい国会前ステージではいつも通り、抗議のスピーチやコールが鳴り響いています。その後ろで、今までずっとみんなの叫びを受けとめてきた旧エリアは、ガランとしていて…何だかちょっと寂しそうでした。
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もう、時間は7時50分になろうとしています。
官邸前に戻ろうと、旧エリアを背に歩き出すと、ちょうど、旧エリアと新エリアの間で、一人の女性が『原発はいらない』というプラカードを胸に、国会議事堂に向かって立っているのに気がつきました。
新エリアからはステージの裏手となる場所です。その人は、ステージでのスピーチやコールとは関係なく、ただただ黙って国会議事堂を見つめながら、プラカードを胸にじっと立っていました。
訴えるような表情で…
本当に、本当に「原発はいりませんから!」と、国会議事堂に訴えかけているような表情でした。
何だか胸がいっぱいになってしまい、わたしはそのまま急いで官邸前へと戻りました。
先週、外語大の学生さんのインタビューに答えた事で、被災地に初めて入った時の事を思い出しました。友達と2人で車を運転し、4月に宮城県の気仙沼市に行ったのです。まだまだ津波の爪痕生々しく…その、あまりの光景に、最初に口から出た言葉は、
「なにこれ…」
でした。
可哀想だとか悲惨だとか、そんな言葉など、軽々と飛び越えてしまうような物凄い光景だったのです。
ボランティアの最中、地元の漁師さんが、津波の跡地を案内してやると言って、私たちを連れ出しました。言葉を失う様な光景の中を歩きながら、今でもはっきりと覚えているのは、泥沼の中、あちこちに、黄色いラッパ水仙の花がたくさん咲いていた事です。本当にあっちにもこっちにも…たくさん咲いていたのです。
「花は…咲くんだね」
あの様な状況でも、何処に流されても、春が来たら、球根はしっかりと地上に芽を出し、黄色い花を咲かせていました。
春になってラッパ水仙を見るたび、あの時の気仙沼の光景を思い出します。
そしてわたしも、何があっても、顔を上げ、立ち上がらなくては…と、思うのです。
んじゃ、また来週~!
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【2015/1/9】東京・官邸前

2015年最初の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は1月16日(金)です。
詳細はこちら
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未年の2015年が始まりました~
皆さん、年末年始はゆっくりと過ごされたでしょうか?
私のここ何年かの大晦日は、地元の寂れた神社での年越し炊き出しのお手伝いをしなければならず、厳寒の夜中、怒涛の年越しをしていましたが、今年はその任務もとりあえず終了したので、久しぶりに家でダラダラと年を越しました。あまりにダラダラし過ぎて紅白見るの忘れました。というか、テレビ付けるの忘れました。(蕎麦は食べました)
無事、新しい年を迎えられたことが嬉しいです。2015年も頑張って生き延びようと思います。
そして今日は2015年最初の金曜官邸前抗議!
今日からしばらくはウィンタータイムということで、抗議開始は18時30分になります。
18時40分過ぎに国会議事堂前駅に着き、ちょっと腰が痛かったので、地下のエレベーター前でエレベーターを待っていると、わたしの隣にリュックを背負ったご婦人がやって来ました。チラッと見ると、コートの襟元にNO NUKESのバッヂを付けています。
「官邸前抗議ですか?」
と声を掛けると、ご婦人は満面の笑みで
「はい!そうです!」
「反原連のスタッフです。寒い中ご苦労様です。」
と言うと、
「まあまあ…そうなの!もう~本当に本当に、どうもありがとう!こんな…私みたいな一般市民が声を上げる場所を作って下さって!」
エレベーターを降り、改札を一緒に出ながらも、ご婦人はちょっと興奮したように話し続けます。
「もう…この抗議がこんなに続くなんて!誰が好き好んで自分のお金使ってこんなに通い続ける??昔の組合とかだって、こんな事ないわよ!ホントに凄いことよ。」
「ええ、ホントにそう思います。」
「私だってね、行ける時は晩ごはんサッ!と作って、シャーッ!て出てきてるの。そんな人達がずっと集まり続けてるのよね。」
「はい。」
「私ひとりの力なんてゴミみたいなもんだし、私ひとりじゃ何も出来ないけど…、こうやって毎週毎週たくさんの人達が集まっていれば、頑張れる。それに、ここを軸に全国に色々広がっているしね!素晴らしい!ホント頑張らなきゃ!」
階段を上がりきってグミ坂に出ると、冷たい風が吹くなか、みんな新年一発目の「再稼働反対!」のコールを叫んでいました。ご婦人はそのままグミ坂を先頭の方へ歩いて行きました。
新年早々、ちょっと泣きそうになってしまいました。
こういう人達ひとりひとりが、ずっと集まり続け、続いているんだよなあ、この抗議は。
グミ坂の後ろの方に立ってしばらくコールを聴いていると、反原連のTさんが大学生の女の子を連れてやって来ました。私を見るなり、
「お、Eちゃん!あのね、こちら東京外語大の学生さんなの。大学のゼミで、この官邸前抗議をレポートしに来たんだけどさ、インタビュー受けてくれない?」
「ええっ!インタビュー~?やだよ~!」
(あぁ…大人げない…)
「何だよ今さら!(笑)はい、頼んだよ~」
有無を言わさず立ち去るTさん。残された外語大の可愛い女の子は、申し訳なさそうな顔で「よろしくお願いします…」
「わはは(笑)どうぞ何でも聞いて~」
女の子は小さなメモ帳を開きながら質問を始めます。先ずは、
「あの…えっと、いつから原発に反対しているんですか?」
「私は3.11のあの事故からですね。」
「あ、じゃあ、その前はこういう事はしていなかった」
「はい。していなかったどころか、原発というものの存在さえちゃんと認識していなかったです。もう全然…」
「へぇ…」
「あの地震の日、私、帰れなくなって会社に泊まったのね。で、その夜、色んな友達から無事を確認する電話がかかってきたわけ。そん時、一人だけ『ねぇ、原発!大丈夫かな~!マジで怖いよ~!』って言った友達がいたんだよね。私は『え…ゲンパツ…?』って感じだった。」
「へぇ…」
女の子はそれはもう興味津々な表情で聞いています。
「で、その後、あの事故…。もうびっくりだよね。それから自分なりに色々原発について調べるうちにさ、こんな金がらみのとんでもないもんだったのか!って思ったのよ。廃棄物は大量に出るしね。んで、もう黙ってちゃダメだって…。知らなかった自分は何て愚かだったのかって、責任を果たさなきゃって…。」
「はい…はい…」頷きながら、女の子は小さなメモ帳に一生懸命メモをとってます。
「というか、私は細かい理屈より、福島をあんな風にしてしまった、もうそれだけで原発はダメだって思ってる。」
「はい…」
「福島の動物達の…見たでしょ?あの悲惨な実態…」
「はい…」
「も、あれだけで原発反対だよ、あたしは」
「はい。じゃあ、別に福島に親戚がいるとか…そういう事じゃなく…?」
「うん。福島には親戚も友達もいないよ。」
女の子は必死にメモをとりながら、色々聞いて来ます。
「いつからこの官邸前抗議に参加してますか?」
「第一回目から」
「何でこれに参加しようと思ったんですか?」
「2011年は私、被災地にボランティアに通っててデモには参加しなかったのね。で、2011年が終わっても原発は無くならないしさ、何も変わらないじゃん。で、こりゃアカンってんで、2012年からは原発関連のデモにあちこち参加し始めたわけ。そしたら、3月からこの官邸前抗議をやるって聞いてね。ほら、デモと違って、あの官邸を目の前にして抗議出来るじゃん?これだ!って思ったの」
「へぇ…じゃあ最初は普通の参加者だった…?」
「そう、会社終わってから一人で恐る恐る来た(笑)プラカードも何も持たずに…」
「スタッフをやりはじめたのはいつからですか?」
「大飯原発が動かされるってんで、人数が爆発的に増えてから。スタッフが足りない!ってのを聞いて、私で良ければ何かの役に立つかな…って」
「それからはずっとスタッフさんで…」
「うん。まさかこんな…2年以上もやることになるとは思わなかったけどね(笑)」
「普段は何してらっしゃるんですか?」
「普通に会社でOLみたいなことしてる。」
「じゃあ、お仕事終わった後、ここに来られてるんですね」
「うん、そう」
「おうちは都内なんですか?」
「ううん、埼玉のはじっこ!超遠いんだよ~!2時間位かかるのぉ~!」
(どーでもいいことに何故か力が入る…)
「ええっ、そうなんですか!あ、ご家族はこういう抗議に参加してる事をご存じですか?」
「もちろん。母も弟もデモとかに参加したことあるよ。うちは全員、原発大反対。」
「ほぉ…」
一生懸命メモをとりながら、他に幾つかの質問をした後、最後に
「この…何と言うか…原発反対という運動の…えっと…ゴール?…みたいなものは、何だと思ってやっていますか?」
と聞いてきました。
その時、一瞬、ゴール…?そういやあゴールって何だろう…と思ったのです。いや、もちろん全ての原発が廃炉になることに決まってるんだけど…。
「そりゃやっぱりもう『日本中の原発を廃炉にします!もう原発はいりません!』って、政府が宣言してくれる事かなぁ。廃炉ね、ちゃんと『廃炉』だよ」
「はい…」
女の子はメモ帳を閉じると、
「もう…ホントに貴重なお話をありがとうございました…」
と、頭を下げました。
「いやいや…こんな話でごめんなさい。こちらこそありがとうございました。あっ!そうだ…」
今日は年明け最初の抗議なので、小さな赤いポチ袋に、これまた小さな招き猫のお煎餅を入れたモノを幾つか用意していたのです。
「はい。これ、お年賀(笑)。よい年になります様に!」
そのちっぽけなお年賀に、女の子は想定外に感激し、「えっ…?わあ…」と目を輝かせると、その小さなポチ袋をいつまでもいつまでも眺めていました。
彼女の私の言葉を聞く表情は、本当に真剣そのものでした。興味津々な顔で一生懸命メモをとっていました。ゼミで仕方なく来たというのではなく、きっと彼女も、原発というものに何かしら問題意識を持っているのでしょう。
国会前の方へ移動しながら、さっきの『ゴール』という言葉をふと思い出していました。
確かにこんなに長い間やり続ける事になるとは思ってなかったけど、いや…もしかしたら思ってたかもしれないのです。
そして私は3.11以降の数々のデモや抗議行動に参加しながら、ゴールを目指して走ってきてはいなかったのだと思いました。
そう…。もう、目の前の問題(原発などの)だけを見つめて走って来た気がしたのです。心のどこかで、果てしなく永遠に続く闘いの様な気がしていたのかもしれません。ゴールというものがあるのかさえ、分からなくなっていたのです。
国会前周辺も活気に溢れていました。グミ坂もそうですが、人数はいつもと同じでも、やはり、新年一回目ということで、何となく華やいだ空気を感じました。
今年も、どんなことがあっても、絶対あきらめずに声を上げ続けるぞ!という、参加者の方々の強いパワーが、ここ金曜官邸前抗議の全ての場所に満ち溢れていました。
ゲリラカフェのお二人は新年早々、元気が出る食べ物飲み物を用意してくれていました。キャンドルエリアもキラキラと新しい年を祝うかの様に輝いていました。キヨシローの皆さんも、書き起こしのお兄さんも、太鼓の人たち、寄せ書きエリア、似顔絵のおじさん…。
そして、寒い日も暑い日も通い続ける参加者の皆さん。
さぁ、今年もまた、一緒に頑張りましょう!
原発ゼロという、“必ず存在する”ゴールを目指して…!
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【2014/12/26】第131回:東京・官邸前

2014年最後の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
2015年は1月9日スタートです!
詳細はこちら
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年末のあれやこれやの怒涛の忙しさに巻き込まれレポートが追いつかず…うわぁぁぁ…こんなに間があいてしまいました…すみません…(泣)
今日はもう31日、大晦日。
2014年も、もうすぐ終わりです。
先週の26日は、今年最後の金曜官邸前抗議でした。
年が明けてからの大雪。満開の桜を見ながら通う春、暑い暑い夏、紅葉が綺麗だね~と言いながら通う秋、そして寒さが厳しくなってきた冬…。
季節の変化を思い切り感じながら毎週毎週永田町へと向かう一年が今年も終わろうとしています。
霞ヶ関からの坂を登っていると、目の前を片足がちょっと不自由な男性が、リュックを背負い杖を使わずにガツガツと力強く歩いていました。本当にガツガツという感じだったのです。何となく追い越すのも躊躇われて、そのまま後ろを歩いていくと、男性は信号を渡り、国会前の方へと歩いて行きました。
私はまず官邸前エリアへ。
グミ坂を上がって行くと、冷たい風が吹きつける中、一年の怒りをぶつける様なコールが聴こえてきました。
先頭ブースは一番風が強い場所。冷たい風に反原連の旗がイキイキとたなびいています。
絞り出すようなECDさんのコール。
今日は、131回目だそうです。
風に煽られる様に叩き出すドラムの音を聴いていると、わたしの隣にコートを着た2人の女性が立ち、先頭ブースの写真を撮っていました。わたしと目が合うとニコッとしたので、
「初めていらっしゃったんですか?」
と訊ねると、
「はい!」
とニッコリ。そして、
「寒いですね~」
2人はしばらくそこで見ていた後、グミ坂の後ろの方へと歩いて行きました。
グミ坂では、抗議参加者とは関係ない人達が地下鉄乗り場へ向かって歩いています。グミ坂に立つ参加者の中には、通行人に向けて『川内原発再稼働反対』のプラカードを掲げる方もいます。とにかくアピール、色々な方向からアピールアピールです!
グミ坂を降りて行くと、プラカードを持ったまま塀に座っているかなり年配の男性が居ました。ちょっと疲れた顔で、うつむいたまま、でもプラカードは膝の上でしっかりと掲げ、座っていました。
グミ坂の後方では、先頭ブースの威勢の良いドラムの音は聞こえなくなり、人々のコールだけが小さく響いています。グミ坂の前方と後方では、本当に雰囲気が違います。
小さな子供を抱っこしたママが歩いて来ました。手には、反原連のフライヤーを持っています。ママは、グミ坂手前の横断歩道を渡り、向かい側の地下鉄乗り場へと入って行きました。
国会前エリア。
70過ぎの男性が壇上に上がりました。「毎週毎週この場を用意してくれている主催者の方々に本当に感謝です!」周りから拍手がわきました。スピーチが終わり、男性が壇上をゆっくり降りようとした時、段差につまづいて、ちょっとよろけそうに。すかさず司会のUさんが「気をつけてくださいね」と優しく声を掛けます。
昼間、ちょっと体調が良くないって言ってたスタッフのSさんが寒そうな顔をして立っていました。近づいてって「来たの!?大丈夫?」と聞くと「だって、今日は休むと太鼓がいなくなっちゃうからさ。うん、大丈夫だよ。」
官邸前の先頭ブース程ではありませんが、国会前も冷たい風が吹き、凍える様な寒さです。
それでも、冬の寒い夜、これだけの人達が集まり、声をあげています。
そんな参加者の方々を見ていて、ふと思ったのです。
「この人達は多分、自分1人になっても、やるんだろうなぁ…」
先週の金曜日、抗議終了後グミ坂を先頭ブースに向かって上がっていると、少し年配の男性が「あの…」と言って近づいてきました。そして、
「ちょっとごめん。この官邸前抗議…何回目の冬だろう?」
と…。
「抗議は2012年の3月から始まったので、え~と…2012年の冬、2013年の冬、そして今年の冬で…3回目ですね!」
と答えると、おじさんは、
「3回目か…そうか…。どうもありがとう。」
そう言ってお辞儀をして、帰られて行きました。
私はこの、「何回目の冬だろう」という言葉がとてもとても心に残り、この言葉を思い出すたびに様々な思いが入り交じり、こみ上げてきて…ちょっと泣きそうになってしまうのです。
何回目の冬だろう…
3回目なんだよね。
2012年の3月にこの抗議が始まった時、誰が、3度の冬を迎える事になると思ったでしょうか?
原発が無くならないから…ではありますが、それに対するこの抗議も、無くならなかったということです。
今年も色々なことがあった1年でした。
挫けそうな時もありました。疲れて嫌になりそうな時も。そして感動して泣きそうになった時や、お腹がよじれるほど笑い転げた時も…。
たくさんの笑顔とたくさんの涙を抱えながら、続けてきた金曜日。
頑張って通い続けている参加者の方々、そして、スタッフのみんなの姿があったからこそ、わたしは通い続けてこれました。
今年も1年、ありがとうございました!
感謝、感謝、感謝…です!
『世界中にさだめられたどんな記念日なんかより、あなたが生きてる今日は、どんなに素晴らしいか』
皆さんと生きている“今日”に乾杯!
来年もどうぞ宜しく~!!
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【2014/12/5】東京・官邸前 サンタクロースも現る!

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12月5日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
12月13日(土)は川内原発再稼働反対! 1213 反原発☆渋谷大行進があります!(12日(金)の首相官邸前抗議はお休みです)
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12月になりましたっっ。
あぁ…カレンダーも残すところあと1枚…。何だか追い立てられる様に月日が過ぎていきます。
今日は官邸前抗議の国会前エリアに、フィンランドから公式サンタクロースが来るとか!このフィンランドからのサンタさん、毎年、福島の子供達に会いに日本にやって来るそうです。今日はその足で、金曜抗議にも立ち寄ってくれるらしいのです。
サンタさんに会えるかなぁ~
ということで、急ぎ足で官邸前へと向かいました!(何か違う気もするが)
私が到着した時、既に時間は6時30分を過ぎていました。キャンドルエリアの前を通ると、いつもの金魚兄さんが。
「サンタクロース来た!?」
「もう来て国会前でスピーチしちゃったよ」
「ええっ!マジか!もう帰っちゃったかなぁ…」
「あのね、サンタクロースは良い子のところにしか来ないんだよ。」
「あたし良い子だよ。」
「…」
……
とりあえず、国会前ステージへ向かいました!
今日も日が暮れてからどんどん寒くなってきました。動いていると大丈夫ですが、じっとしているとシンシンと冷えてきます。
国会前からちょっと離れた場所で、寒そうに丸くなって塀に腰掛けているおじさまやご婦人が居ます。ここは、国会前のスピーチの声も聴こえるか聴こえないかの微妙な位置。灯りもなく、薄暗い場所です。
でも…この場所が良い人は、この場所が良いんですよね。暗くても、スピーチが聴こえなくても、ここにこうしてじっと座っているのが、いちばん居やすいスタイルなのでしょう。
しかしみんな寒そうです!こんな時間にこの寒いなか、外にいるなんて…ありえないよね…。
国会前エリアでスピーチを聴いていると、反原連のHさんが「今日、スタッフさん少なめで談話室に誰も居ないんだけど、ちょっと居てもらってもいい?」と言ってきました。「もちろん!了解です!」
初の談話室です!
えー、知らない方の為に念のため説明しておきますとですな。『談話室』って言ったってアナタ、屋内じゃないんですよ。プレハブか何かがいきなり建ってて、中に入るとテーブルと椅子があって茶でも飲みながらゆっくりお話するお部屋…ってわけじゃありません。(ま、イメージ的にはソレですけどね。※あくまでイメージです)
談話室は、参加者の方々と抗議の事や原発などのことについて、意見交換する場所として反原連の方々が用意したスペースの事です。もちろん、外です!公園の入り口の窪地に籠をひっくり返したテーブルがあって、フライヤーやリーフレットが並べてあって、一応ポットに暖かい飲み物が用意されてますけど…吹きっさらしです、はい。
『談話室』へ行くと、フライヤーの上に、キラキラ光る棒が何本も置いてあります。あれ?何だろ…。今日はここで、日曜の街宣用のフライヤーとリーフレットの折り込み作業もしておかなくてはなりません。とりあえず座って、フライヤーを折り始めると、参加者の女性3人組が、「あのぅ…すみません。ここに光る棒を置いといたんですけど…」と、近づいて来ました。
「あ!はい、ありますあります!」
忘れていったのかなと思って差し出そうとすると、
「いえ、あのこれ…皆さんに差し上げようと…。寄付です。参加者の方たちにお渡し下さい。」
「ええっ!すみません、ありがとうございます!」
その方たちはニコニコしながら、「あ、フライヤーも配るんでもらっていきます」と言って、ゴソッと束を手にし、カンパまでして帰って行きました。
その後に、フライヤーを貰いに来た方々にキラキラ棒を渡すと、皆さん笑顔で受け取っていきます。冬場の寒く辛い抗議を少しでも明るくしようと…そんな暖かい優しさが伝わってくる様な、お心遣いでした。
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アウトドア談話室に座ってフライヤーを折っていると、前を通りかかる色々な方々が立ち寄って、カンパをして下さったりフライヤーを持っていったりします。あちこちに配るからと、束で持っていかれる方も多数!フライヤーはどんどん無くなっていきます!
初談話室、なかなか楽しいが…寒いっ!マージーで寒いっっ!!何を間違ったのか何気に薄着なわたし。一応コートを着てはいるものの…なぜか七分袖、そして手袋忘れた。ううう…(泣)
途中でスタッフのIちゃんも、隙をみて手伝いに来てくれました。さみ~さみ~と言いながら、二人でフライヤーを折っていると、1人のおじさんが、
「ここ、前は話し合いみたいなのやってたよね?」
と、近づいて来ました。
「あれ、すごくいいやり方だなって思ってたんだよ。いろいろな話が出来るし、意見交換出来るしさ。」
「ありがとうございます!そーなんですよね~。でも、今日はスタッフが足りなくて…。」
「あ~、そうだよね。長丁場になってきたから、スタッフさんも疲れてくるしなぁ~。」
「はい…。今日は誰もいなかったので、臨時で私がここに座ってろって言われたんです~」
なるほど~と、おじさん。
「あ、何でしたら私が話し合いの相手に…」
と、ヘラヘラ言う私に、若干引き気味のおじさん…。そして「あ、香港の学生デモスゴいよね~」と、すかさず話を変えてくるおじさん…。
と言ってる間にも、入れ替わり立ち替わり、色々な方が立ち寄っていきます!
1人のご婦人が「寒いわね」とニコニコしながらやって来ました。「何も出来ないから…カンパしていくわ」と言い、カンパしてくださると、「今日はもう帰ります、喉痛いから…。あなたも風邪引かない様にね。お疲れ様。」と静かに言って、帰られて行きました。
国会前ステージからスピーチの声が聴こえてきます。若い女性の声です。
「今日寒いので、このダウンジャケットを出したんですが、《原発いらない》のバッチが付いたままでした。ああ、去年の寒い時期も、これ着て抗議に行ってたんだなぁ…って思って。もう1年たつんだなぁ…って。」
ホントにあっという間に1年経ちました、いやホント早い…。
スピーチが終わるとコールします!と彼女。話す声は可愛いのに、コールはド迫力の怒りのコール!!もう、叫びって感じ!
と、また1人のおじさんがやって来ました。
「ご苦労さん。それ、何枚かもらって行っていいかい?」
「はい、どうぞ!」
「カンパもするよ。」
「わ、ありがとうございます!」
フライヤーを何枚か袋から出そうとするのですが、手がかじかんで、なかなか取り出せません。
「すすすすみません、寒くて手の感覚がっっ…」
と言うと、おじさんは笑いながら、
「北陸はもっと寒いよ~」
そして、
「頑張ってください。」
と言い、お辞儀をして帰られて行きました。
何だか手がじんじん痺れてきましたで。ううう、頑張れわたし!
ブルブルしながらフライヤーを折っていると、何か目の前に変わった影が…
ぅわああっっ!
サンタクロース!!!
なんとなんと!例のサンタさんが、通訳の方々と共に目の前に現れたではありませんかっ!「あーっ!!!」と叫ぶ私に、たまげて立ち止まるフィンランド公式サンタクロース。
「ナントカカントカ~」とニコニコしながら何か言うので、わ~!とサンタに抱きつく私。サンタだサンタだとはしゃぐ私に、若干、引きぎみの通訳さん達…。
サンタさんは、英語?フィンランド語?サンタ語??(ないだろ)で、また何か言い、へ…?という顔をしてる私に、優しい笑顔で「メリークリスマス!」と言って、手を振って去って行きました。
わ~っ、嬉しい!サンタクロースにメリークリスマス!って言われちゃった~!!
この後、サンタさんは福島の子供達に会いに行きます。どうかどうか…福島の子供達も笑顔になれます様に…
サンタクロースが去った後は光が去ったかの様に、また、ううう…と泣きながら震えるフライヤー折り…
そこへ、反原連のH君がやって来ました。薄着で青ざめてる私を見て、「ねぇ、何でそんなに薄着なの?何でそんなに袖短いの?」と、心配してくれる優しいH君。「もう、いいよ、やめなよ、風邪ひいちゃうよ」と、本気で心配するH君に「大丈夫だよ~バカは風邪ひかないんだよ~あはははは~」と、白い顔で言う私…。「顔、白いよ」と言うH君。
フライヤーはどんどんはけていきます。手がかじかんで多めに渡してしまう私に、「もったいないから…」とか「費用もかかってるんでしょ?」と気づかって戻してくれる参加者の方々。こういう、本当に些細な気遣いが…とてもとてもあたたかく感じるのです…。
スタッフのTちゃん達がやって来ました。今日はTちゃん達は、財務省交差点の担当です。ガタガタ震えながらフライヤー折る私を見るなりTちゃん、
「バナナの叩き売りにしか見えない」
(うるせぇよ!)
すると国会前ステージから、寝起きの様なコールが聴こえてきました。思わず、
「誰!?このやる気のないコールはっ!?」
と言う私に、
「これ、Iちゃんだよ。Iちゃんにしてはマシな方だよ、これは(笑)」
と、吹き出しながら言うH君。いや、マシな方て…これが~?こんなユルい、腰が抜ける様なコール、初めて聴いたよ。さすがIちゃん…。
因みにIちゃんは超本気で脱原発の真面目な女の子。が、何とも個性的なゆるキャラで…(^^;いや、本人は大真面目でやってるんですがね…(^^;;
そんなIちゃんの、腰が砕ける様なコールを聴きながら、しばし寒さも忘れてゲラゲラ笑ってフライヤー折りをする私とH君。寒さをも吹き飛ばす腰抜けコールは、暗い寒空の国会前に、ほわほわと柔らかく響きわたっていました。
「さいかど~はんた~い」
来週の金曜は抗議はお休みです。そして土曜日は『1213反原発☆渋谷大行進』です!奇しくも次の日は解散総選挙の投票日…。
今年は本当に後から後から体を壊してばっかりの私。胃が治ったと思ったら、この間は全身に赤い発疹の様なものが出て、もう、キモいし痒いしで…悲惨な日々でした。が、こんだけ次々にあちこちぶっ壊してるのに、何故か去年より、体力はあるのです、明らかに…。しょっちゅう寝込んだり、モノが食べられなかったりとボロボロなのに…。
例えば去年は重たいバッグを持ってると、ふらふらしてきてすぐ疲れちゃったり、ヒールの高いパンプス履いてると、ちょっと歩いただけで、もうグッタリしちゃってたりだったのに、今年は体調不調な時以外は全然平気!体を壊し続けてても、からだ自体は弱ってないのです。むしろその逆なのです。
もうこの、後から後からの体調不良は『毒出し』なのかもしれない。実は、からだは浄化されてるのかも…。そんな気がしています。
自民党が大勝して、安倍政権が発足してから…ろくな事がありません。これでもかこれでもかと、後から後から頭を抱えるような事ばかりが起きます。
でも…もしかしたら、これは毒出しなのかも…
私達が知らないうちに、実は浄化されていってるのかも…
そして、知らず知らずのうちに私達は体力を付けていて、明るい未来へと向かっているのかも…
だったらいいな!
んじゃ、今度は土曜日に渋谷で!寒いから厚着でね~!
うおっし!
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