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首都圏反原発連合:ステートメント 【川内原発1号機再稼働について】
Posted on by 反原連 on 8月 13th, 2015 | 首都圏反原発連合:ステートメント 【川内原発1号機再稼働について】 はコメントを受け付けていません
首都圏反原発連合:ステートメント
【川内原発1号機再稼働について】
2015年8月11日、鹿児島県薩摩川内市にある九州電力川内原発の1号機の原子炉が起動し事実上、再稼働されました。2013年9月に関西電力大飯原発3、4号機が定期検査で停止して以来、日本は約2年ものあいだ一基の原発も動いていませんでした。この2年にも及ぶ「稼働中の原発ゼロ」は、3.11福島原発事故から学んだ圧倒的な脱原発世論、そしてそれに応じ2012年に民主党政権が決定した「2030年代原発ゼロ」方針の賜物でした。
今回の自民党安倍政権と九州電力による拙速な再稼働においては、避難計画の実効性、巨大噴火への対応、高レベル放射性廃棄物の処分場、老朽化を含む安全性、合意形成のあり方など、多くの問題が据え置きにされています。鹿児島県主催の原子力防災訓練は2月の予定が延期され、未だ日程さえ決まっておらず、九州電力は周辺自治体からの説明会開催の要求に応じようとしていません。政府・自治体・規制庁・事業者は責任をなすり付け合い、納得できる説明のないままに再稼働は強行されました。直前の世論調査でも、再稼働反対が賛成の3倍にも及んだことからもわかるように、国民の多くは、福島第一原発事故の収束や、事故により顕在化した課題が解消されていないままの再稼働に対し、大きな憤りを感じています。
わたしたちは、川内原発再稼働は民意を無視した安倍政権の独裁による「原発回帰」であり、3.11福島原発事故の直接的被害者や、圧倒的脱原発世論への挑戦、さらには民主主義への挑戦であると位置づけ、今後も徹底的に安倍政権の原発推進政策に抗していきます。
政策的には、2014年に安倍政権が「エネルギー基本計画」において「原発を重要なベースロード電源」と位置づけたことと、これを受け2015年「長期エネ ルギー需給見通し」において「2030年度の原子力発電の電源構成比率を20~22%とすること」としたことが今後の原発再稼働の根拠になることを念頭に、これらの政策の撤回を求め、また、各地の原発の再稼働阻止のために、金曜の首相官邸前抗議を中心に、引き続き活動を継続していきます。
川内原発再稼働は「脱原発を実現する」というわたしたちの意志をくじくものではありません。脱原発世論は圧倒的に多数で、今やあたりまえの考え方です。そして、世界銀行が「原発は融資の対象としない」と表明したように、原子力産業は終焉の時代を迎えており、事実上破綻しています。
人類は核とは共存できません。健全な環境と社会を子どもたちに残すため、大人の責任範囲として、今後とも活動に取り組んでいきます。
2015年8月13日 首都圏反原発連合 – Metropolitan Coalition Against Nukes –