【2013/07/12】東京・官邸前レポート

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スタッフの方からの官邸前レポートです!
そして連休は、
脱原発「あなたの選択」プロジェクト2013/辻立ちキャンペーン
もはじまっています!
ぜひご参加を!
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暑い…。今週めちゃくちゃ暑かったですねぇ。
あぢーよあぢーよ…と言いながら霞ヶ関へ向かってる途中、銀座シャネルのショーウィンドウではマネキンが毛皮を着てて…
ブワッ(←汗が噴き出す音)
マネキンといえども暑くないかしらって思いながら足早に霞ヶ関へ。
私が丁度、財務省交差点まで来た時、横断歩道手前に一台のタクシーが止まりました。中からリュックを背負った中年の夫婦が降りてきました。手には原発反対と手書きのプラカードが。二人は「あ、あっちだ。このまま歩いて行けばいいんじゃないの?」などと話ながら、横断歩道を渡って官邸前の方へ歩いて行きました。
今日も、財務省のむかささんコール、凄かったな~!ドラム隊との絶妙なコラボレーション。皆、吸い寄せられる様に見てました。近くに立ってた5~6人の警察官のお兄ちゃん達、むかささん達の方、フツーに見てたし(笑)
日が暮れても暑い霞ヶ関。みんな汗をふきふき声をあげていました。
国会へいく歩道には白髪のけっこうなお齢の女性が二人、団扇をパタパタさせながら、塀に座っていました。小さなプラカードや鈴を持っていらしたので、もう、ひと声あげて来て、帰る前の休憩中なのかもしれません。二人は熱心に原発や選挙の話をしていました。すると、バックの中を何やらガサガサと。何か取り出したかと思うと、煎餅が!…バリンバリンと煎餅を頬張りながら更に続く原発の話。
団扇とお煎餅…
霞ヶ関国会前の歩道の塀が、まさか夏の縁側状態になるとは…
恐るべし(笑)
更に国会前ステージ近くまで歩いていくと、塀の上の芝生に折り畳みの椅子をおいて座ってるおじさんがいました。目をつむって瞑想してるかの様子。が、ちゃんとスピーチに反応して「そうだ!」と声をあげたり、手を叩いたり。でも終始目はつむったまま…(-_-)
ワイシャツが汗でビショビショなサラリーマンのおじさんは、流れる汗をタオルでぬぐいながら立っていました。仕事帰りに立ち寄った感じのサラリーマンの方々…けっこう見かけます。ご苦労様です!せっかくの金曜なのにね…。
不機嫌そうな顔をした若い男の子が、ポケットに手を突っ込んで、かったるそう~に国会前の歩道を歩いて来ました。彼は抗議の人が並ぶ列の中にだらだらと入って行くと、そのままだらだらと前方の盛り上がってるエリアへ。そしてポケットに手を突っ込んだまま『マジでかったりぃんだけどー』的に立つと、コールに合わせてうつむき加減にボソボソとコールし始めました。彼はポケットに手を突っ込んだまま、最後までそこに立っていました。
国会前では、去年からずっと官邸前抗議を見回ってくれてる見回り弁護団の弁護士の方がスピーチをしていました。『何万人集まった去年のあの時は確かに凄かった。しかし、人数が減っていった寒い冬を乗り越え、今だにこうして毎週金曜に沢山の人が集まり続けている。これは、何万人集まったあの時と同じくらい凄いことだと思う。』本当にそうです。続けていくって、どんだけ大変でどんだけ凄い事か…。
その後、札幌からきたバンドマンの男性がとてもソウルフルなスピーチをしていました。彼は3.11後、札幌でずっと原発反対の抗議をしているそうです。『北海道っすからねぇ、冬場は寒いから原発なくなると人が死ぬぞ!雪降るとじいさん婆さん死ぬぞ!って散々脅されたんすよ。でも大丈夫だったっすよ。寒い冬も無事に乗り越えたんすよ!」「当たり前なことを言えない世の中に腹立つから、こうやって声あげてるんすよ。福島では…死体が転がってる。動物とかの死体がごろごろ転がってるんすよ。仕事出来なくなった人や、爺さん婆さんが絶望して自殺する様な場所を作っちゃった。それだけで原発反対していいっしょ!」「俺だって沢山考えたんすけど、経済とか、色々…たくさん考えたんすけど…仕方ないよなってならなかったっすよ。仕方なくないっしょ!しょうがねぇな…が今の日本を作ってきたわけで。もういい加減、しょうがねぇなじゃ駄目なんじゃねえの!?」「俺、これでも41なんすよ。おくればせながら、大人の責任とらせてもらってます」「(国会の方を見て)こんな俺みてぇなチンピラに言いたいこと言われて恥ずかしくねぇのかよ!しっかり責任果たしてくれよ!』その後彼はコールをしました。「未来は俺らの手の中!再稼働反対!原発反対!未来を守れ!子供を守れ!日本を守れ!」熱い熱いスピーチでした。何の飾りも建て前もない、だからこそ真っ直ぐにハートに届いてきました。
私はこのコールの「日本を守れ」の言葉にビックリしました。この言葉でのコールは初めて聞いた気がします。もう、腹立つ事ばっかりで、いい加減この国にうんざりしている昨今、日本を守れ…と言う言葉は私にとってあまりに意表で意外で、逆にあっ…という感じだったのです。
20時終了後、参加者の皆さんが殆ど帰られて、さて私も帰ろうと財務省の交差点の方へ歩いていくと、人もまばらな暗い歩道で、タンクトップ姿の茶髪の女性が1人「伊方,高松,松山に行ってきます。向こうで原発反対運動している人達に渡す寄せ書きをお願いしています!」と言っていました。「あ、書きます書きます」と言ってA4サイズのわら半紙が何枚も挟んであるボードを見ると、今日ここで集めた参加者の方々からの色々なメッセージが、たくさん書いてありました。『東京でドラム叩いてます。場所は違えど気持ちはひとつ!』『3.11で残されたものは、どんな形でさえ意思表示をし続けましょう!』 地方で原発反対と抗議している人達は、20人位の少人数で頑張ってるそうです。彼女は旅行がてら、三ヶ所の原発反対運動をしている人達のところに立ち寄り、この寄せ書きを渡してくるそうです。「前にも一度行ったんですけど…ホント、実際、原発が建っている場所を見るとゾッとしますよ。こんな場所に建っているのかって…」。お互い「ありがとうございました」と言い合い、再び歩き出して財務省の交差点まで来ると、信号待ちで止まった可愛い軽自動車の窓には『原発反対』と書かれたカラフルな紙が貼り付けてありました。
みんながみんな、自分に出来ることを精一杯やってます。
そんな簡単にいかないって事は分かってる。いや、簡単にいったら逆に怖いっての!
だから、ちょっとずつちょっとずつ、ジリジリと進んで行きましょうや。
疲れたら休んだらいいんです。
進んで、後退し、また進んで、ちょっとひと休みし、かと思えば、いきなり振り出しに戻されたり…まぁ、『脱原発すごろく』ってとこですな。
どれだけ信じられるか…だと思いますよ。ゴールを。見えないゴールをどれだけ信じられるか…。
信じましょう。
しょうがねぇから、信じときましょう。
『不確かなものを、根拠なく信じられる力。その根拠なき自信が、生きることを底の方で支えている。』
私達はずぶの素人です。だから強い。
素人を甘く見んなよ、こら!
んじゃ、また来週~!