【2013/05/10】東京・官邸前

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恒例!官邸前アクションのレポートです!
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またまた巡ってきました金曜日!
そして、今や世界の七不思議レベルで、お約束の様に天気が悪くなる金曜日~。しかも、抗議が始まる6時に合わせて崩れるって…どういうこっちゃ!?
どっかの財閥が金曜になると霞ヶ関に雨雲でも打ち上げてんのか…?おいこら!
…と、くだらない話はさておいて
今日もお天気が悪かろうと何だろうと、沢山の人達が霞ヶ関に集まっていました!
日比谷の方から霞ヶ関に向かって歩いて行くと、風に乗ってコールの声やドラムの音が聞こえてきます。一般市民が毎週毎週金曜になると霞ヶ関に集まり声を上げている。ほぼ自動的に…。そしてそれが当たり前になりつつある。良く考えてみれば、凄い事です。
いつも思うのは、ここに来ている人達がみんな、こういう事が好きという事ではない…ということ。むしろ苦手な人達が大半で、心を傷付けながら続けているということ。
7時頃、抗議から抜けたサラリーマンらしき方が一人、NO NUKESと書かれた小さなプラカードを、ちょっと恥ずかしそうに胸元に掲げ、日比谷公園の方へ帰られて行きました。誰もいない道でもずっとそのままプラカードを掲げ歩いていました。
国会に通じる道の木の下で、腕組をし、真剣な表情でじっとスピーチを聞いてたサラリーマンの男性がいました。スッと背筋を伸ばし顎をあげ、みんながいるところから離れた木立のしたで、1人ずっと黙って立っていました。
本当に普通の人達が慣れない事をやっているんだなぁ…というのを実感するのが、こういう時です。
ファミリーエリア沿いの歩道を歩いてると、大荷物を持ったおばさんが靴の紐を直そうと、かがんでいました。傍に立て掛けてあった傘が飛ばされそうになったので慌てて駆け寄ると「ああ!ごめんなさいね!」と笑った後「天気また悪くなっちゃったわねぇ。霞ヶ関に向かってたらポチっと雨が顔にあたったんでビックリしちゃったわよ」そして「温度差が激しいから風邪引かない様に気を付けてね。私も、さっきまで原発反対って叫んでたら何か喉痛くなってきちゃった。お先に~」と笑いながら帰って行かれました。
何とか雨も本降りにならずにギリギリもった感じで8時になり、抗議終了~(ホッ)
いつもの様に帰る人達を見送っていると、若い男の子達が5~6人、ワイワイ話しながら歩いて来ました。腕章をしている私を見ると、メチャクチャ元気な声で口々に「お疲れさんした~!」と言い、ペコリと頭を下げて帰って行きました。
歩道の端にしゃがんで、ポールをまとめ、後片付けをしている警察官に、参加者の方が次々に「お疲れ様~」と声をかけていました。もう、ホントごく自然に普通に。そして警察官の方も「あ、お疲れ様でした~お気を付けて~!」と、明るく返事していました。
ここは原発反対の抗議の場だけど…本当に暖かい気持ちが沢山溢れています。だから…続いているんですよね。心が折れそうになっても、何とかかんとか続けられる。それは、こういったちょっとした人の心の暖かさで支えられている様な気がします。
ゾロゾロとみんなが帰って行く中、お疲れさんと言って一旦通り過ぎて行ったおじさんが、くるりと引き返して来て私に「…これは…動かへんのやな」と。「は…??」一瞬、何の話やねん?と固まりましたが…「ワシ、いつ動き出すんやろ動き出すんやろってずっと待ってたんやけど、とうとう最後まで動かへんかったからびっくりしたわ」「ああ~!」
そうです。おじさんは、この抗議の様子を言ってたのです(^^;
「ギャハハ!これはデモでは無いので動かないんですよ~」「そうやんなー。ワシはデモ行進するもんとばかり思ってたからな、いつんなったら始まるんやろって待ちかまえてたわ」
どうやら初めて来た様子…
「6月2日のは動く方もあるんやな?」「ありますあります!動く方も動かない方も(笑)」
おじさんはニコッとした後「とにかく…声をあげ続けていかんとな…」。そして急に真剣な顔をし
「でないと殺されるで」
おじさんは「じゃあな」と言い、片手をあげ帰って行きました。
フワッと雨上がりの木々の強い香りが鼻にきました。これから草や木々がどんどん成長していく季節です。梅雨の雨で大地は湿り、強い太陽に照らされ、どんどん草木の命が育っていく時期なのです。
夏もすぐそこまできています。
去年の今頃、この金曜の抗議行動にじわじわと人が増え出し、とはいえなかなか大きく参加者が増えないもどかしさも続き、焦りも出始めた時、偶然出逢った言葉があります。何故か私の心の中にずっと残り、ふとした時に思い出すのです。
『…僕は結婚もしていないし、もちろん子供もいない。守るものは何も無いように思っていたけど、そうじゃないんだって事が3.11以後、分かった。』
みんな色々な思いを抱えながら叫んでいる。大きな大きなものと向かい合いながら、必死で叫び続けている。
もう絶対に諦めることはないだろう。
今日も本当にお疲れ様でした!
また来週…!