【2014/12/26】第131回:東京・官邸前

2014年最後の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
2015年は1月9日スタートです!
詳細はこちら
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年末のあれやこれやの怒涛の忙しさに巻き込まれレポートが追いつかず…うわぁぁぁ…こんなに間があいてしまいました…すみません…(泣)
今日はもう31日、大晦日。
2014年も、もうすぐ終わりです。
先週の26日は、今年最後の金曜官邸前抗議でした。
年が明けてからの大雪。満開の桜を見ながら通う春、暑い暑い夏、紅葉が綺麗だね~と言いながら通う秋、そして寒さが厳しくなってきた冬…。
季節の変化を思い切り感じながら毎週毎週永田町へと向かう一年が今年も終わろうとしています。
霞ヶ関からの坂を登っていると、目の前を片足がちょっと不自由な男性が、リュックを背負い杖を使わずにガツガツと力強く歩いていました。本当にガツガツという感じだったのです。何となく追い越すのも躊躇われて、そのまま後ろを歩いていくと、男性は信号を渡り、国会前の方へと歩いて行きました。
私はまず官邸前エリアへ。
グミ坂を上がって行くと、冷たい風が吹きつける中、一年の怒りをぶつける様なコールが聴こえてきました。
先頭ブースは一番風が強い場所。冷たい風に反原連の旗がイキイキとたなびいています。
絞り出すようなECDさんのコール。
今日は、131回目だそうです。
風に煽られる様に叩き出すドラムの音を聴いていると、わたしの隣にコートを着た2人の女性が立ち、先頭ブースの写真を撮っていました。わたしと目が合うとニコッとしたので、
「初めていらっしゃったんですか?」
と訊ねると、
「はい!」
とニッコリ。そして、
「寒いですね~」
2人はしばらくそこで見ていた後、グミ坂の後ろの方へと歩いて行きました。
グミ坂では、抗議参加者とは関係ない人達が地下鉄乗り場へ向かって歩いています。グミ坂に立つ参加者の中には、通行人に向けて『川内原発再稼働反対』のプラカードを掲げる方もいます。とにかくアピール、色々な方向からアピールアピールです!
グミ坂を降りて行くと、プラカードを持ったまま塀に座っているかなり年配の男性が居ました。ちょっと疲れた顔で、うつむいたまま、でもプラカードは膝の上でしっかりと掲げ、座っていました。
グミ坂の後方では、先頭ブースの威勢の良いドラムの音は聞こえなくなり、人々のコールだけが小さく響いています。グミ坂の前方と後方では、本当に雰囲気が違います。
小さな子供を抱っこしたママが歩いて来ました。手には、反原連のフライヤーを持っています。ママは、グミ坂手前の横断歩道を渡り、向かい側の地下鉄乗り場へと入って行きました。
国会前エリア。
70過ぎの男性が壇上に上がりました。「毎週毎週この場を用意してくれている主催者の方々に本当に感謝です!」周りから拍手がわきました。スピーチが終わり、男性が壇上をゆっくり降りようとした時、段差につまづいて、ちょっとよろけそうに。すかさず司会のUさんが「気をつけてくださいね」と優しく声を掛けます。
昼間、ちょっと体調が良くないって言ってたスタッフのSさんが寒そうな顔をして立っていました。近づいてって「来たの!?大丈夫?」と聞くと「だって、今日は休むと太鼓がいなくなっちゃうからさ。うん、大丈夫だよ。」
官邸前の先頭ブース程ではありませんが、国会前も冷たい風が吹き、凍える様な寒さです。
それでも、冬の寒い夜、これだけの人達が集まり、声をあげています。
そんな参加者の方々を見ていて、ふと思ったのです。
「この人達は多分、自分1人になっても、やるんだろうなぁ…」
先週の金曜日、抗議終了後グミ坂を先頭ブースに向かって上がっていると、少し年配の男性が「あの…」と言って近づいてきました。そして、
「ちょっとごめん。この官邸前抗議…何回目の冬だろう?」
と…。
「抗議は2012年の3月から始まったので、え~と…2012年の冬、2013年の冬、そして今年の冬で…3回目ですね!」
と答えると、おじさんは、
「3回目か…そうか…。どうもありがとう。」
そう言ってお辞儀をして、帰られて行きました。
私はこの、「何回目の冬だろう」という言葉がとてもとても心に残り、この言葉を思い出すたびに様々な思いが入り交じり、こみ上げてきて…ちょっと泣きそうになってしまうのです。
何回目の冬だろう…
3回目なんだよね。
2012年の3月にこの抗議が始まった時、誰が、3度の冬を迎える事になると思ったでしょうか?
原発が無くならないから…ではありますが、それに対するこの抗議も、無くならなかったということです。
今年も色々なことがあった1年でした。
挫けそうな時もありました。疲れて嫌になりそうな時も。そして感動して泣きそうになった時や、お腹がよじれるほど笑い転げた時も…。
たくさんの笑顔とたくさんの涙を抱えながら、続けてきた金曜日。
頑張って通い続けている参加者の方々、そして、スタッフのみんなの姿があったからこそ、わたしは通い続けてこれました。
今年も1年、ありがとうございました!
感謝、感謝、感謝…です!
『世界中にさだめられたどんな記念日なんかより、あなたが生きてる今日は、どんなに素晴らしいか』
皆さんと生きている“今日”に乾杯!
来年もどうぞ宜しく~!!
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【2014/12/5】東京・官邸前 サンタクロースも現る!

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12月5日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
12月13日(土)は川内原発再稼働反対! 1213 反原発☆渋谷大行進があります!(12日(金)の首相官邸前抗議はお休みです)
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12月になりましたっっ。
あぁ…カレンダーも残すところあと1枚…。何だか追い立てられる様に月日が過ぎていきます。
今日は官邸前抗議の国会前エリアに、フィンランドから公式サンタクロースが来るとか!このフィンランドからのサンタさん、毎年、福島の子供達に会いに日本にやって来るそうです。今日はその足で、金曜抗議にも立ち寄ってくれるらしいのです。
サンタさんに会えるかなぁ~
ということで、急ぎ足で官邸前へと向かいました!(何か違う気もするが)
私が到着した時、既に時間は6時30分を過ぎていました。キャンドルエリアの前を通ると、いつもの金魚兄さんが。
「サンタクロース来た!?」
「もう来て国会前でスピーチしちゃったよ」
「ええっ!マジか!もう帰っちゃったかなぁ…」
「あのね、サンタクロースは良い子のところにしか来ないんだよ。」
「あたし良い子だよ。」
「…」
……
とりあえず、国会前ステージへ向かいました!
今日も日が暮れてからどんどん寒くなってきました。動いていると大丈夫ですが、じっとしているとシンシンと冷えてきます。
国会前からちょっと離れた場所で、寒そうに丸くなって塀に腰掛けているおじさまやご婦人が居ます。ここは、国会前のスピーチの声も聴こえるか聴こえないかの微妙な位置。灯りもなく、薄暗い場所です。
でも…この場所が良い人は、この場所が良いんですよね。暗くても、スピーチが聴こえなくても、ここにこうしてじっと座っているのが、いちばん居やすいスタイルなのでしょう。
しかしみんな寒そうです!こんな時間にこの寒いなか、外にいるなんて…ありえないよね…。
国会前エリアでスピーチを聴いていると、反原連のHさんが「今日、スタッフさん少なめで談話室に誰も居ないんだけど、ちょっと居てもらってもいい?」と言ってきました。「もちろん!了解です!」
初の談話室です!
えー、知らない方の為に念のため説明しておきますとですな。『談話室』って言ったってアナタ、屋内じゃないんですよ。プレハブか何かがいきなり建ってて、中に入るとテーブルと椅子があって茶でも飲みながらゆっくりお話するお部屋…ってわけじゃありません。(ま、イメージ的にはソレですけどね。※あくまでイメージです)
談話室は、参加者の方々と抗議の事や原発などのことについて、意見交換する場所として反原連の方々が用意したスペースの事です。もちろん、外です!公園の入り口の窪地に籠をひっくり返したテーブルがあって、フライヤーやリーフレットが並べてあって、一応ポットに暖かい飲み物が用意されてますけど…吹きっさらしです、はい。
『談話室』へ行くと、フライヤーの上に、キラキラ光る棒が何本も置いてあります。あれ?何だろ…。今日はここで、日曜の街宣用のフライヤーとリーフレットの折り込み作業もしておかなくてはなりません。とりあえず座って、フライヤーを折り始めると、参加者の女性3人組が、「あのぅ…すみません。ここに光る棒を置いといたんですけど…」と、近づいて来ました。
「あ!はい、ありますあります!」
忘れていったのかなと思って差し出そうとすると、
「いえ、あのこれ…皆さんに差し上げようと…。寄付です。参加者の方たちにお渡し下さい。」
「ええっ!すみません、ありがとうございます!」
その方たちはニコニコしながら、「あ、フライヤーも配るんでもらっていきます」と言って、ゴソッと束を手にし、カンパまでして帰って行きました。
その後に、フライヤーを貰いに来た方々にキラキラ棒を渡すと、皆さん笑顔で受け取っていきます。冬場の寒く辛い抗議を少しでも明るくしようと…そんな暖かい優しさが伝わってくる様な、お心遣いでした。
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アウトドア談話室に座ってフライヤーを折っていると、前を通りかかる色々な方々が立ち寄って、カンパをして下さったりフライヤーを持っていったりします。あちこちに配るからと、束で持っていかれる方も多数!フライヤーはどんどん無くなっていきます!
初談話室、なかなか楽しいが…寒いっ!マージーで寒いっっ!!何を間違ったのか何気に薄着なわたし。一応コートを着てはいるものの…なぜか七分袖、そして手袋忘れた。ううう…(泣)
途中でスタッフのIちゃんも、隙をみて手伝いに来てくれました。さみ~さみ~と言いながら、二人でフライヤーを折っていると、1人のおじさんが、
「ここ、前は話し合いみたいなのやってたよね?」
と、近づいて来ました。
「あれ、すごくいいやり方だなって思ってたんだよ。いろいろな話が出来るし、意見交換出来るしさ。」
「ありがとうございます!そーなんですよね~。でも、今日はスタッフが足りなくて…。」
「あ~、そうだよね。長丁場になってきたから、スタッフさんも疲れてくるしなぁ~。」
「はい…。今日は誰もいなかったので、臨時で私がここに座ってろって言われたんです~」
なるほど~と、おじさん。
「あ、何でしたら私が話し合いの相手に…」
と、ヘラヘラ言う私に、若干引き気味のおじさん…。そして「あ、香港の学生デモスゴいよね~」と、すかさず話を変えてくるおじさん…。
と言ってる間にも、入れ替わり立ち替わり、色々な方が立ち寄っていきます!
1人のご婦人が「寒いわね」とニコニコしながらやって来ました。「何も出来ないから…カンパしていくわ」と言い、カンパしてくださると、「今日はもう帰ります、喉痛いから…。あなたも風邪引かない様にね。お疲れ様。」と静かに言って、帰られて行きました。
国会前ステージからスピーチの声が聴こえてきます。若い女性の声です。
「今日寒いので、このダウンジャケットを出したんですが、《原発いらない》のバッチが付いたままでした。ああ、去年の寒い時期も、これ着て抗議に行ってたんだなぁ…って思って。もう1年たつんだなぁ…って。」
ホントにあっという間に1年経ちました、いやホント早い…。
スピーチが終わるとコールします!と彼女。話す声は可愛いのに、コールはド迫力の怒りのコール!!もう、叫びって感じ!
と、また1人のおじさんがやって来ました。
「ご苦労さん。それ、何枚かもらって行っていいかい?」
「はい、どうぞ!」
「カンパもするよ。」
「わ、ありがとうございます!」
フライヤーを何枚か袋から出そうとするのですが、手がかじかんで、なかなか取り出せません。
「すすすすみません、寒くて手の感覚がっっ…」
と言うと、おじさんは笑いながら、
「北陸はもっと寒いよ~」
そして、
「頑張ってください。」
と言い、お辞儀をして帰られて行きました。
何だか手がじんじん痺れてきましたで。ううう、頑張れわたし!
ブルブルしながらフライヤーを折っていると、何か目の前に変わった影が…
ぅわああっっ!
サンタクロース!!!
なんとなんと!例のサンタさんが、通訳の方々と共に目の前に現れたではありませんかっ!「あーっ!!!」と叫ぶ私に、たまげて立ち止まるフィンランド公式サンタクロース。
「ナントカカントカ~」とニコニコしながら何か言うので、わ~!とサンタに抱きつく私。サンタだサンタだとはしゃぐ私に、若干、引きぎみの通訳さん達…。
サンタさんは、英語?フィンランド語?サンタ語??(ないだろ)で、また何か言い、へ…?という顔をしてる私に、優しい笑顔で「メリークリスマス!」と言って、手を振って去って行きました。
わ~っ、嬉しい!サンタクロースにメリークリスマス!って言われちゃった~!!
この後、サンタさんは福島の子供達に会いに行きます。どうかどうか…福島の子供達も笑顔になれます様に…
サンタクロースが去った後は光が去ったかの様に、また、ううう…と泣きながら震えるフライヤー折り…
そこへ、反原連のH君がやって来ました。薄着で青ざめてる私を見て、「ねぇ、何でそんなに薄着なの?何でそんなに袖短いの?」と、心配してくれる優しいH君。「もう、いいよ、やめなよ、風邪ひいちゃうよ」と、本気で心配するH君に「大丈夫だよ~バカは風邪ひかないんだよ~あはははは~」と、白い顔で言う私…。「顔、白いよ」と言うH君。
フライヤーはどんどんはけていきます。手がかじかんで多めに渡してしまう私に、「もったいないから…」とか「費用もかかってるんでしょ?」と気づかって戻してくれる参加者の方々。こういう、本当に些細な気遣いが…とてもとてもあたたかく感じるのです…。
スタッフのTちゃん達がやって来ました。今日はTちゃん達は、財務省交差点の担当です。ガタガタ震えながらフライヤー折る私を見るなりTちゃん、
「バナナの叩き売りにしか見えない」
(うるせぇよ!)
すると国会前ステージから、寝起きの様なコールが聴こえてきました。思わず、
「誰!?このやる気のないコールはっ!?」
と言う私に、
「これ、Iちゃんだよ。Iちゃんにしてはマシな方だよ、これは(笑)」
と、吹き出しながら言うH君。いや、マシな方て…これが~?こんなユルい、腰が抜ける様なコール、初めて聴いたよ。さすがIちゃん…。
因みにIちゃんは超本気で脱原発の真面目な女の子。が、何とも個性的なゆるキャラで…(^^;いや、本人は大真面目でやってるんですがね…(^^;;
そんなIちゃんの、腰が砕ける様なコールを聴きながら、しばし寒さも忘れてゲラゲラ笑ってフライヤー折りをする私とH君。寒さをも吹き飛ばす腰抜けコールは、暗い寒空の国会前に、ほわほわと柔らかく響きわたっていました。
「さいかど~はんた~い」
来週の金曜は抗議はお休みです。そして土曜日は『1213反原発☆渋谷大行進』です!奇しくも次の日は解散総選挙の投票日…。
今年は本当に後から後から体を壊してばっかりの私。胃が治ったと思ったら、この間は全身に赤い発疹の様なものが出て、もう、キモいし痒いしで…悲惨な日々でした。が、こんだけ次々にあちこちぶっ壊してるのに、何故か去年より、体力はあるのです、明らかに…。しょっちゅう寝込んだり、モノが食べられなかったりとボロボロなのに…。
例えば去年は重たいバッグを持ってると、ふらふらしてきてすぐ疲れちゃったり、ヒールの高いパンプス履いてると、ちょっと歩いただけで、もうグッタリしちゃってたりだったのに、今年は体調不調な時以外は全然平気!体を壊し続けてても、からだ自体は弱ってないのです。むしろその逆なのです。
もうこの、後から後からの体調不良は『毒出し』なのかもしれない。実は、からだは浄化されてるのかも…。そんな気がしています。
自民党が大勝して、安倍政権が発足してから…ろくな事がありません。これでもかこれでもかと、後から後から頭を抱えるような事ばかりが起きます。
でも…もしかしたら、これは毒出しなのかも…
私達が知らないうちに、実は浄化されていってるのかも…
そして、知らず知らずのうちに私達は体力を付けていて、明るい未来へと向かっているのかも…
だったらいいな!
んじゃ、今度は土曜日に渋谷で!寒いから厚着でね~!
うおっし!
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【2014/11/28】東京・官邸前 「今日はアナタしか居ないから抗議の意味はない。やめましょう」と、誰が言えるでしょうか…?

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11月28日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は12月5日(金)です!
次回の詳細はこちら
また、12月13日(土)は川内原発再稼働反対! 1213 反原発☆渋谷大行進があります!(12日(金)野首相官邸前抗議はお休みです)
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11月最後の金曜日です。
街はもう、どこもかしこもクリスマス&年末年始に向けて、キラッキラッしてますねぇ~。原発が一基も動いてない中、今年も街中のイルミネーションが、これでもかというくらい光輝いてます!キラキラ~
電飾の輝きとは対称的に、木々も赤や黄色やオレンジ色に葉を染め、優しい輝きを放ってます。私はこっちの方が好きだなぁ…。
霞ヶ関駅から官邸前へ向かう坂は、見事な金色の道になっていました。アスファルトの上に落ちたたくさんの黄色いイチョウの葉を見ていたら、何だか着物の柄の様に見えてきました。濃いグレーに金色のイチョウの紋様…。うん、なかなか素敵~。
今日も7時頃から、「じかたびさん」と交代で「グミ坂」の地下鉄4番出口担当です。そろそろ寒くなってきたから、じかたびさん、また地下足袋履いてこないかな~と期待してるんですが、今日も靴履いてました。(いや、それが普通だから)
「おう、お疲れ!今日は思ったより寒くないわ!」
と、今日も元気なじかたびさん。
フライヤーとカンパ袋、誘導棒に腕章を受け取ってから、最後に
「はいコレ!」
「え?あ、お饅頭!」
「差し入れで貰ったんだよ!あたし最近差し入れで生きてんだよ!」
そーなのか…(^^;
じかたびさんは、じゃね!と言うと、そのまま抗議の列に加わるため、グミ坂をずんずん登って行きました。
12月の官邸前抗議の予定と12月13日の渋谷大行進のフライヤーの束を抱えて立つとすぐ、1人のご婦人が近づいて来ました。
「ごめんなさい、あの…そのチラシって、たくさん頂けるのかしら…?」
「はい!お好きなだけどうぞ!」
「こういうのって…アレよね…あの…なんていうか…人の家のポストに入れていいのよね?」
「もちろんです!」
「じゃあ、やってみようかな…。50枚位ずつ頂ける?」
「おおっ!ありがとうございます!」
ご婦人はニコニコしながら慣れない手つきでフライヤーの束を受け取ると、大切そうに抱え…地下鉄乗り場へ降りて行きました。
すると、背後から「すみません…」という声が。
振り返るとビニール袋を持った警察官が、申し訳なさそうな顔で、
「あのですね…これ、重しか何かしとかないと飛んでしまうので…えーと…すみませんが…」
持ってたビニール袋はフライヤーが入ってたものでした。
「すんません、ありがとうございますっ」
前に道路にふっ飛んでってエライことになったからなぁ~
足元のフライヤーをまとめて飛ばない様に注意しながら立ってると、前方から、お馴染みの手作り傘のプラカードをさしたご婦人が歩いてきました。先週、マカデミアナッツのチョコレートを頂いたのでお礼を言わなきゃ!と待ち構えてると、私を見るなり、
「ねえっっ!先週あげたチョコレート、中身入ってた!?」
思わず吹き出しながら
「はい(笑)2個入ってました」
と言うと、ご婦人は「うわぁ~」と笑って、
「違うのよ、家に帰ってみたら、バックの中にチョコレートが3~4個落ちてんじゃない!あれ…てことは、あの子にあげた箱は、もしかしてカラだったのかしら?って思ってさ~(笑)」
「大丈夫です、2個入ってましたよ(笑)」
「もう~ごめんなさいねえ~~。今日はお詫びに、新しいの持って来たのよ!」
バックから出して手渡されたのは未開封のチョコレート!
「新品じゃないですか!これ」
「ワハハハ、そーよ新品(笑)食べてね!」
「ありがとうございますっ!(笑)」
ご婦人は笑いながらグミ坂を下って行きました。わざわざすみません…頂きま~す!
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すると、今度はリュックを背負ったおじさんがやって来て、
「そのチラシ…配るからゴソッといい?」
「はい、ありがとうございます!」
「いつも俺の住んでる団地のポストに入れ回ってんだよ。」
おじさんは2種類のフライヤーの束をゴッソリ抱え、グミ坂を下りて行きました。
するとまた別のご婦人が
「それ、たくさん貰ってっていい?あたし、配るの得意だから配り回るわ。」
「わっ、ありがとうございます~。ぜひぜひ!」
ご婦人はフライヤーの束を2つ、用意してきたエコバックに入れると、お疲れさまと言って地下鉄乗り場へ降りて行きました。
2種類のフライヤーはみるみる減っていきます。
こうやって、色々な方たちが、影で地道に動いてくれているんだよね…。ホントに改めて、頭が下がる思い…。
地下鉄乗り場を上がってきたご婦人が、カンパを…と笑顔で近づいて来ました。そして、「今日はいつも一緒に来てる人がいないけど、2人分ね!」とカンパしてくださいました。
7時30分を過ぎました。
膝を押さえながら階段を登って来たおじさん。ゆっくりとグミ坂に降り、抗議の列に加わりました。
ママチャリの後ろにNO NUKESの旗を付けた、グリーンのダウンを着た女の子が自転車で走りすぎて行きました。自転車隊は今日も元気です!
腕時計を見ながら急いで抗議の列に加わるサラリーマンらしき男性。仕事帰りにちょっと立ち寄ってくれたのでしょうか。
学生っぽい若い男の子がスマホを見ながら歩いてきて列に加わりました。
階段を登ってきた男性、登りきった所でウーンと伸び!グミ坂に降りて列に入りました。
10分前には、またまた初めてっぽい女性がやって来ました。キョロキョロしながら、おずおずと列に入り、コールしている人たちを見つめています。何となく気恥ずかしそうに立ってますが…微かに笑みを浮かべながら周りを見つめていました。
コールがダラクさんの声に変わりました。
すると、私の横に立ってた警察官の1人が腕時計をチラッ。そして、他の2人に「もう終わるから終わったらまずコレを撤収して…」と説明し始めます。ダラクさんの声が抗議終了の合図みたいな感じなんだな~(笑)
(※「俺の声は原発終了の合図だ!」←ダラクさん談)
最終コールが響く中、ミサオ・レッドウルフさんが、1人の男性を連れてグミ坂を上がって来ました。その方はミサオさんの20年来の友人で、DJのお仕事をしながら、灰を使った昔ながらのエコな洗剤を作っている、京都にお住まいの方。今日はDJの仕事で、久しぶりに東京に来たついでに、初めて官邸前にも顔を出してくれたらしいのです。ミサオさんが私を紹介してくれ、ご挨拶を交わすと、その方はニコニコしながら、
「いやぁ…もう、ここに立ってたら泣けてきちゃって泣けてきちゃって…。コールなんか聴いてたらもう…」
と、また思い出したように目をウルウルさせながら仰いました。ミサオさんが笑顔でちょっとからかうように、
「そうなの。さっき、一緒にグミ坂に立ってたらポロポロ涙流して嗚咽して泣いてんのよ(笑)」
私が、ありがとうございますと言うと、(私がありがとうというのも変だけど…)
「頑張ってください。僕も関西で頑張ります。」
と言い、最後は握手をして帰って行かれました。
この間の友達もそうでしたが、初めて来た人や久しぶりに来た人は、何だか泣けてしまったという話をチラチラ聞きます。
私も時々、フッとした時に、コールしている参加者の方々や、自転車隊の走る姿を見ると…ジワッとくることがあります。
何かを続けていくということは本当に大変です。しかも、明白な効果や結果が見えにくいこの原発反対抗議、暗闇の中を手探りするような気持ちで続けてきました。
今日は参加者は少なめでした。
夜がだんだん寒くなってきて、年末のいろいろと忙しい時期、毎年人数の減る時期です。
それでも人は来ます。途絶えることはありません。
増えたり減ったりを繰り返しながら続いてきたのです。
参加者が多いことに越したことはないけれど、金曜抗議に関しては、私自身は、それほど人数は気にはしていないというのが正直な気持ちです。
ある人が言ってました。この金曜官邸前抗議が続いているからこそ、そこから裾の様にエネルギーが拡がり、全国で様々な原発反対の声があげられるのだと…。
この金曜抗議は、全国の原発反対の志を支えている『軸』の様なものなのでしょう。
この抗議が存在し続ける限り、この『軸』が折れない限り…原発反対の声が消えることはありません。だから自らが『軸』になろうとする人が1人でもいる限り…金曜官邸前抗議は続いていきます。
もし、グミ坂にたった1人の参加者しか立っていなかったとしても、「今日はアナタしか居ないから抗議の意味はない。やめましょう」と、誰が言えるでしょうか…?
その人はたった1人でも、全国の原発反対の軸となって立っているのかもしれません。
人が少ないからこの抗議は意味をなさないということではもうないと思うのです。
原発事故を風化させないために。福島を忘れないために。二度と同じ過ちを繰り返さないために。私たちは毎週金曜日、ここへ来て声をあげ続けてきました。
11月最後の今日も、たくさんの人たちが、全国の原発反対の支えとなるべく集まっていました。
お疲れさまでした…!
また、来週~!
来週はもう12月だーっ!きゃーっ!
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